たった8ヶ月でAIで21億円相当を資産化した黒田周兵が語る「AI資産型経営」の実証

黒田 周兵

黒田 周兵

2026.10.02
column_Kuroda Shyubei

資産型経営やAI資産型経営を提唱する黒田周兵(くろだ しゅうべい)さんの連載コラム第8弾です。「AIを活用して、20億円以上の経費削減に成功した」と書くと、少し怪しく感じるかもしれません。正確には、黒田さんがAIを使って開発・制作したアプリ、事業、映像などを市場の外注価格で換算すると約21.6億円となり、実制作コストとの差額が約21.59億円になりました。大切なのは数字の大きさではありません。AIによって削減した時間や費用を、会社に残る「経営資産」へ変えられる時代が来たということです。

21.6億円の成果をたった1人でも生み出せる

見出し1画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_黒田周兵_一人でも生み出せる

僕は株式会社Black Trickを経営しながら、「AI資産型経営」という考え方を研究・実践しています。

最近、その実践結果を数字として集計したところ、自分でも驚く結果になりました。

AIを活用して制作してきたアプリ、事業、映像などの市場外注換算価値が、約21億5,937万円。

それに対して、記録されている実制作コストは約72万7,000円。

差額は約21億5,861万円となりました。

実際のレポートはこちら
https://shihokare.black-trick.com/

ただし、最初に大切なことをお伝えします。

この数字は、同等の成果物を一般的な市場価格で外注した場合に必要になる費用を基準にした「外注代替価値」です。

公開している集計でも、この差額は会計上の利益ではなく、資産制作の効率を比較するための数字と定義しています。

では、なぜこの数字を測っているのか。

僕は「AIを使うと便利になった」という感想だけでは、企業経営は変わらないと考えているからです。

どれだけ時間が減ったのか。
どれだけ外注を代替できたのか。
そして、その結果として会社に何が残ったのか。

そこまで測定して初めて、AIが経営へ与えた価値を考えられます。

削減したのではなく、会社に資産が残った

見出し2画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_黒田周兵_資産が残った

この実証で、僕が一番重要だと思っているのは「21億円」という金額ではありません。

その代わりに何が会社へ残ったのかです。

たとえばアプリは現在19件あり、市場外注換算価値は約15億8,525万円。実制作コストとの差額は約15億8,484万円と集計されています。

事業についても3件を公開しており、市場外注換算価値は約5億820万円、差額は約5億797万円です。

YouTubeなどの映像も86本まで蓄積し、市場外注換算価値は約6,589万円となっています。

普通の経費削減は、100万円かかる仕事を50万円にできれば「50万円得した」で終わります。

しかし、僕が目指しているのは少し違います。

100万円かかる仕事をAIによって50万円以下で実現する。

さらに、その過程で生まれた記事、動画、アプリ、顧客データ、ノウハウを、次の仕事でも利用できる状態にする。

すると、削減した費用だけではなく、成果物そのものが会社へ残ります。

僕は、人が働き続けなければ売上が止まる経営を「労働型経営」と呼んでいます。

そして、人が働いた時間や知識を、継続的に価値を生む資産へ変えていく経営を「資産型経営」と呼んでいます。

AIによって、その資産化を加速させるのが「AI資産型経営」です。

AI時代の経費削減は「次に何を作るか」

見出し3画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_黒田周兵_次に何を売るか

AIによる経費削減というと、「人を減らす」「外注を切る」といった話になりがちです。

僕は、それだけでは少しもったいないと思っています。

AIによって一週間かかっていた仕事が一日で終わったなら、残った四日間を何に使うのか。

外注費100万円が10万円になったなら、残った90万円を何へ投資するのか。

そこから先が、経営だからです。

僕は、AIによって増えた能力を成果物へ変え、その成果物を会社に残る資産へ変えるという考え方で制作を続けています。

現在の公開実証では、AIによる推定時間削減は16万5,637時間、従来工程とAI制作の比較から算出したAIレバレッジは170.4倍となっています。

もちろん、これらの数字には市場ベンチマークや内部算定も含まれており、すべてが第三者によって外部検証された数字というわけではありません。

だからこそ、根拠を残しています。

現在、集計対象となるEvidenceは414件あり、市場価格を参照したものと内部工程から算定したものを分けて管理しています。

AI時代に重要なのは、「AIを使っています」と言うことではないと思います。

AIを使った結果、

何時間が生まれたのか。
何円の価値を代替できたのか。
何本の記事が残ったのか。
何個のアプリが残ったのか。
何件の事業が生まれたのか。

そして、それらが次の売上や信用、商品開発へどうつながったのか。

そこまで積み上げて初めて、AIは便利なツールから経営資産へ変わります。

僕はこれからも、自分の会社と「しほかれ」を実験の場にしながら、AI資産型経営がどこまで企業の生産性と生存力を高められるのかを検証していきます。

経費削減の本当の価値は、お金を使わなかったことではありません。

削減した時間とお金を使って、未来に何を残したか。

僕は、そこにAI時代の経営の大きな差が生まれると考えています。

著者プロフィール

黒田周兵(くろだ・しゅうべい)

見出し4画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_黒田周兵_プロフィール

株式会社Black Trick会長兼相談役、AI資産型経営の提唱・実践者、しほかれ作家。

AI、BtoBブランディング、GEO・AI検索対策、AI業務OS、アプリ開発などを通じて、企業や個人が持つ知識、コンテンツ、業務、顧客データを継続的に価値を生む経営資産へ変える取り組みを行っている。

公開実証では、アプリ19件、事業3件、映像86本などを制作。市場外注換算価値は約21.6億円、実制作コストは約72.7万円として集計されており、算定根拠となるEvidenceも公開している。

https://shihokare.black-trick.com/

小説『資本主義に疲れて、姉がいなくなりました。』を中心とした「しほかれ」では、物語制作そのものをAI資産型経営の公開実証の場としている。