売上を増やすな、資産を増やせ!|黒田周兵が提唱する資産型経営という資産形成のための経営スタイル

黒田 周兵

黒田 周兵

2026.08.07

売上が増えているのに、社長や社員は忙しくなる一方。広告を止めれば問い合わせが減り、人が辞めればノウハウまで失われてしまう。そんな状態から抜け出すには、売上だけでなく「会社に何が残ったか」を見る必要があります。2026年1月から約8カ月で、外注価格換算約3億円相当の開発・制作を内製化した黒田周兵(くろだ しゅうべい)さんが、AI時代の資産型経営について解説します。

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売上が増えても、会社に価値が残るとは限らない

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企業が利益を増やす方法を単純化すると、大きく三つしかありません。

客数を増やすこと。
顧客単価を上げること。
そして、コストを下げることです。

多くの会社は、売上を増やすために客数を追いかけます。

広告を出す。営業担当者を増やす。SNSの投稿本数を増やす。交流会や商談会へ参加する。

もちろん、顧客を増やすことは重要です。

しかし、客数が増えても、それ以上に広告費、人件費、制作費、外注費が増えれば、会社に利益は残りません。

顧客単価を上げる方法もありますが、単に価格だけを引き上げればよいわけではありません。商品価値、実績、ブランド、顧客体験を高めなければ、値上げは顧客離れにつながります。

僕はこれまで、無借金・無料集客を中心に、累計80億円規模の売上構築に携わってきました。

長い間、売上をつくる方法を研究してきましたが、経営を続ける中で、売上が増えることと、会社が強くなることは必ずしも同じではないと感じるようになりました。

社長が営業を止めれば、商談が減る。

広告を止めれば、問い合わせが減る。

社員が辞めれば、業務の進め方や顧客との関係まで失われる。

今月どれだけ売上をつくっても、翌月には再びゼロから営業を始めなければならない。

僕は、このように人が動き続けなければ売上を維持できない経営を「労働型経営」と呼んでいます。

一方で、検索される記事、業務を削減するアプリ、再利用できる営業資料、顧客データ、ブランドなどは、会社に残り続けます。

人が働いていない時間にも、次の売上や利益を生み出す可能性があります。

僕は、このような会社に残り続ける価値を増やしていく経営を「資産型経営」と呼んでいます。

資産型経営とは、売上を軽視する経営ではありません。

売上をつくりながら、その活動から将来も価値を生み続けるものを残していく経営です。

AIはコストを下げながら、会社の資産を増やせる

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AI活用というと、文章作成や議事録の要約など、業務時間の短縮を思い浮かべる人が多いと思います。

これらも十分に価値があります。

しかし、僕がAIに感じている最大の可能性は、作業を速くすることだけではありません。

これまで外注しなければ所有できなかったものを、自社の中につくれるようになったことです。

WebサイトやLP、営業資料、記事、動画、画像、ブランド設計、業務支援システム、顧客向けアプリ、教育コンテンツ。

以前であれば、ライター、デザイナー、エンジニア、マーケター、コンサルタントなど、複数の専門家へ依頼する必要がありました。

それぞれへ説明し、確認し、修正を依頼するだけでも、多くの時間と費用がかかります。

AIを活用すれば、少人数の会社でも、調査、企画、文章、デザイン、開発、テスト、改善を、一つの流れとして進められるようになります。

僕は2026年1月から約8カ月間、AIを活用しながら、複数のアプリ、Webサイト、記事、画像、映像、ブランド、業務システムを制作してきました。

同等のものを外部の制作会社や開発会社へ依頼した場合の費用として換算すると、約3億円相当になると試算しています。

このうち、FANREAR、PROPAON、Prociel、Global Picks、RPG型HPなど、アプリ開発の外注価格換算だけでも約2億円相当です。

もちろん、これは実際に3億円を支払ったという意味ではありません。

同等の制作物を外部へ発注した場合に必要だったと考えられる、制作費や再構築費を回避した金額です。

重要なのは、外注費が減ったことだけではありません。

会社の中には、アプリ、開発ノウハウ、コンテンツ、顧客導線、データ、ブランド、事業モデルが残っています。

つまりAIは、コストを下げながら、同時に会社の資産を増やせるのです。

ただし、AIで安くつくれば、すべてが経営資産になるわけではありません。

誰にも読まれない記事、利用されないアプリ、営業に使われない資料は、いくら安く作っても大きな価値にはなりません。

繰り返し使える。

社員や顧客も利用できる。

売上やコスト削減につながる。

データやノウハウが蓄積される。

改善するほど価値が高まる。

この状態になって、初めて会社に残る経営資産になります。

今日の仕事を、今日だけで終わらせない

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たとえば、100万円のコンサルティングを受注したとします。

その仕事を納品して終われば、100万円の売上は生まれます。

しかし、翌月にはまた新しい顧客を探さなければなりません。

一方で、その仕事から得た知識や成果を、顧客課題の診断項目、提案書のテンプレート、社員向けの教育動画、見込み客向けの記事、AIが参照できる社内知識、アプリの機能、成功事例として残したらどうでしょうか。

一度の仕事が、複数の経営資産に変わります。

同じ100万円の売上でも、その場で消費して終わる会社と、次の成果を生む仕組みに変える会社では、数年後に大きな差が生まれます。

僕が開発しているProcielも、資産型経営の実践から生まれました。

Procielは、専門家のプロフィール、実績、レビュー、記事、専門領域を蓄積し、第三者からの信用を可視化するプラットフォームです。

多くの専門家は、豊富な知識や経験を持っています。

しかし、その価値が本人の頭の中や、人間関係の中にしか存在していないことも少なくありません。

本人を知っている人からは信頼されていても、Google検索やAI検索では、その専門性や実績が伝わらない。

Procielは、専門家の知識、信用、活動履歴をデジタル上に残し、本人が動いていない時間にも価値が伝わる状態を目指しています。

資産型経営とは、働かなくてもよくなる魔法ではありません。

記事は更新が必要です。

アプリは改善が必要です。

ブランドは守り続ける必要があります。

それでも、毎月ゼロから売上をつくり直す経営と、積み重ねたものが次の成果を生む経営では、時間がたつほど差が広がります。

今日の仕事を、今日だけで終わらせない。

売上をつくる。

そこで得た知識、実績、データ、信用を会社に残す。

残ったものを使い、次の売上をより少ない負担でつくる。

AIによって削減した時間や資金を、さらに新しい経営資産づくりへ使う。

僕は、AIを使ってこの循環を加速させる経営を「AI資産型経営」と呼んでいます。

AI時代に生まれる差は、どのAIを使っているかではありません。

AIを使った結果、会社に何が残ったかです。

売上を増やすだけではなく、売上を生み続けるものを増やす。

僕はこれからも、自分の会社を実験の場にしながら、少人数でも大きな価値を生み出せる経営を研究していきます。

著者プロフィール

黒田周兵(くろだ・しゅうべい)

資産型経営・AI資産型経営の提唱者。株式会社Black Trick会長兼相談役、作家、マーケター。

無借金・無料集客を中心に、累計80億円規模の売上構築に携わる。AI、BtoBブランディング、GEO・AI検索対策、アプリ開発を通じて、企業や個人が持つ知識、コンテンツ、顧客データ、営業導線、業務の仕組みを、継続的に価値を生む経営資産へ変える事業を展開している。

2026年1月から約8カ月間で、一般的な外注価格換算約3億円相当の開発・制作を内製化。FANREAR、PROPAON、Prociel、Global Picks、RPG型HPなど、複数のアプリや事業システムを開発している。

小説『資本主義に疲れて、姉がいなくなりました。』を中心に、文学、音楽、映像、ゲーム、劇場、イベント、教育へ展開する物語IPづくりにも取り組んでいる。

関連情報

▶黒田周兵の経歴と活動について
https://prociel.pro/author/kuro-shihokare

▶資産型経営の公式解説
https://black-trick.com/kurodake/blog/

▶AI資産型経営について詳しく知る
https://black-trick.com/kurodake/2026/07/01/kuroda-shubei-ai-asset-management/

▶株式会社Black Trick公式サイト
https://black-trick.com/