構想から2年で開発、特許取得へ!人間本来のポテンシャルを100%引き出すための足裏機能性インソール開発秘話

福井優(ふくい まさる)さんは、足裏矯正理論を活かした整体とインソールの開発・販売をおこなう優整体院を経営されています。足裏機能性インソールの開発に至った経緯と商品の魅力、今後の展望について熱く語っていただきました。
構想から2年で足裏機能性インソールを製品化

国家資格の柔道整復師という免許を取って、18歳で業界に入って33歳まで整骨院業界にいました。店長を3店舗10年ちょっと経験して、やりたいことがあったので独立することにしたのですが、保険請求のないもので技術を提供していきたい、と整体院を選びました。国家資格を持っているのに保険を使わないという。
最初は託児つき整体院をやっていました。施術中はスタッフが赤ちゃんを抱っこするスタイルで。ただコロナをきっかけに店を全部閉めることになりました。出張マッサージやら何やらをやっているうち、ちょうど2年前に中学生の足の怪我を見る機会があったのです。
整形だと患部しか見ないのですが、自分は患部ではなく原因を探るのがメインで足の矯正をやっていたので、その中学生の膝を治すのに足裏の矯正をしたら良くなったんですよ。足の裏は現代病になっているので、それをきっかけに2年前、インソール開発に取り組み始めました。
最初は3Dプリンターでつくるところから始めました。「インソールを開発したいけれど簡単にはつくれない」と考えていたところ、たまたま出張先の方がインソールを貰ったというので歩行指導の先生を紹介してもらうことになったのです。その先生に2カ月頭を下げ続けて、「3Dプリンターなら思いどおりのものをつくれる」と教えてもらいました。
実際に3Dプリンターを学び始めてもわからなかったので、歩行指導の先生のアドバイスで展示会に行って商社などに聞いてみたりしたのですが、値段が高くて。家庭用を探したら池袋に卸している会社があったので、ノリで体験会に行ったら、教えてくれる担当の若い子がいたのです。
この子を口説こうと思って(笑)。足の矯正をやってあげたら喜んでくれて、「これを作りたいから協力して」とお願いしたら承諾してくれて、3Dプリンターのプロの手を借りて1ヶ月でインソールを完成できたのです。それが一昨年(2024年)の年末ですね。
年末に完成してそこから試行錯誤していろいろできたので、特許を取ろうという話になりました。私の息子が所属しているサッカーチームのママさん数人にインソールの話をしたら、「特許を取ればいいじゃない」と言ってくださった方がいて、随分と詳しいので話を聞いたら、特許事務所の方だったのです。
そうしたらその隣に「知り合いに弁理士がいる」という方がいて。いろいろ相談させてもらって、2カ月3ヶ月自分でつくったところで限界がきたので弁理士さんにお願いして、2026年2月に特許が取れました。必然というか、導かれたような感覚があります。
足裏から人間本来のポテンシャルを100%発揮するサポートを

一般的なインソールや靴というのは土踏まずをベースにつくっているので、土踏まずを高く作っているものがほとんどです。ですが、現代の人間の身体は筋力低下によって、土踏まずを使えず踵に重心が行っていて爪先が浮いている状態になっている人が多く、足を正しく使えていないということが20年の治療で分かりました。
弊社の足裏機能性インソールは、第5中足骨という小指の外側のところを持ち上げることによって、足の持ち上げかたを改善する、外側が高くなっているインソールです。高さなどもある程度計算してつくっていて、普通のインソールにはありません。
面白いのが、特許の一発目は拒絶されて審査が通らなかったのです。「72年前に同じものがありますよ」「あなたの製品は新規性がないから駄目です」と言われてしまいました。しかしそれは、内側が高いタイプだったのです。72年前は足袋や草履、下駄の文化で、内側に重心が乗せられる足だったので、そのタイプのインソールで良かった。ですが現代人の足ではできない。「そのインソールだと不健康になります」「こちらが正しいほうです」と改めて提出したら通りました。
加えて、世の中のインソールは体幹の安定が出るとアピールするものが多いのですが、体幹の安定性というのは少し重心を前にすれば出るものなのです。女性もヒールを履くと姿勢が綺麗になりますよね。弊社のインソールは人間本来の位置に戻すので、余計な筋肉の緊張性がなくなって肩の痛みもなくなります。
肩こりというのは実は凝りではなく、立つために無駄に固めてしまっているので、本来のパフォーマンスが出せない状態になっているのです。そこが他のインソールと違うところで、人間の100%のポテンシャルを出すためのものなのです。
実際に使ってみた方からは、肩の疲れが全然違う、スポーツパフォーマンスがあがった、といったお声や、老人の方だと歩きやすくなった、不安定さがなくなるとというお声をいただいています。知人の伝手で東大のソフトバレーサークルにインソールを渡してテストしたら、履いて1分でメンバーの6割の飛距離が伸びたという事例もありました。
今後もそういうエビデンスをとっていきたいと考えています。うちの息子がY.S.C.C.横浜という松井大輔がいたチームに所属していて、この間そこの監督にインソールを開発していることをお伝えして、「チームで履いてみてもらえませんか」とお願いして、今ユースの子たち全員に履いてもらっています。
今のサッカーってGPSをつけて試合に出るんですよ。背中にGPSを付けると強弱が出るようになっているので、弊社のインソールを入れる前と入れた後での数字が出る。そういったこともこれからやっていこうと思っています。
子供も大人もあらゆる人の未来を足裏からつくる

今後はスポーツ関係でやらせてもらえると面白いなと思っています。履いてもらえれば怪我も防げますし、未来の子たちを守るのがもともとの目的だったので。あとは大人の未来もそうですよね。歩いて遊びに行けないと意味がないですから。既に足の形が変形してしまっていると難しいですが、40代、50代のこれからの人たちの足は守っていきたいと。足の裏が人間の未来をつくっているので。
今後の展望としては、履物がすべて弊社のインソールの形になることですね。インソールは私の整体理論そのもので、この形になるように整体をやっています。これができるようになる同じ技術者、弟子が増えれば健康になる人が増えるので、フランチャイズ化のような形で福井式整体を世に広める、且つ代理店でインソールを販売して、より多くの人の健康を守れるようになれればいいと思っています。
怪我予防、スポーツパフォーマンスの工場、老人の健康寿命を延ばすことを、私1人の力ではなくて全国円刻津々浦々でできればいいなと。インソールには私の矯正理論を落とし込んでいるので、私が足の裏にいて正しいところに導いているという感覚です。これを施術できる分身をつくらないといけないので。そういう技術セミナーなどもやっていきたいですね。