ソーシャルグッドプロデューサー(SGP)~世界を変えるはじめかた②~

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『ソーシャルグッドプロデューサー(SGP)』として、社会にいいことを世の中に広める活動をしている石川淳哉さん。毎週日曜日20時から3時間かけて行われているSGPプログラムに、ワクセル編集部が参加しました。本コラムでは、全10回の講義内容を3回に分けて連載形式でお届けいたします。今回はその第2回。石川さんのプレゼン内容を主にまとめます。

ソーシャルグッドプロデューサー育成塾に参加しての記事、第2弾です。全10回の講義のうち、石川さんのプレゼンがメインの第4〜7回についてまとめました。

第1回の講義から、毎回冒頭で伝えていただいているのが「知行合一」。講義のなかで実際の事例を挙げ、自分の知識と行動が一致しているか?が問われます。石川さんのプレゼン内容は、知識だけでなく実際にプロジェクトを立ち上げて走らせるまでを網羅するので、役に立つ考え方ばかりです。

「ただの慈善事業では持続可能性はなく、いかにマネタイズをするか?」「持続性を見据えた運営とは?」など、表面的な部分ではなく、石川さんの赤裸々な体験談を聞けることが何よりの価値です。

講義を通じて、実生活の視点にも変化が起きました。社会課題に対しての捉え方がより身近になり、そんなメンバーばかりが集まるSGP塾は、ますます盛り上がりを見せています。

人の行動を後押しするには?

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コレクティブインパクトとファンドレイジング

今回学んだ、コレクティブインパクトとファンドレイジングの事例を紹介します。

・コレクティブインパクト
コレクティブインパクトとは、さまざまなプレイヤーが共同して社会課題解決に取り組むためのひとつのスキームであり、共同の効果を最大化するための枠組みのことを指します。

事例として、リユースやリサイクルに力を入れている企業をいくつかご紹介いただきました。講義後、家に眠っている要らない服を無印良品のリサイクルに持って行くなどの行動の変化が。また、街を歩いていると、ボトルの回収や容器の再利用などのSDGsに関する取り組みが目に入るようになりました。

第4回の講義では、プロジェクトを継続するうえで外せないお金の話。

・ファンドレイジング
民間非営利団体が活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為の総称です。

今では助成金、補助金、クラウドファンディングなどの多くの資金調達の方法がありますが、「ファンドレイジング」はそのひとつです。

社会問題の解決には、人件費などの運営費が発生します。ただ、石川さんは「資金がないからと諦める必要はない」と力強く述べ、実際に資金を調達する方法を細かくご説明いただきました。

ナッジ・過去事例から探るヒントと反省

「ナッジ」とは、行動科学の知見から望ましい行動をとれるように、人を後押しするためのアプローチをすることです。最初はなじみのない言葉だと思っていましたが、どこかで聞いたことがある事例ばかりでした。

・ナッジの事例1
オランダで、トイレの便器にハエの絵を張り付けたところ、飛沫を80%減らした

・ナッジの事例2
日本で有名な事例は『DJポリス』。サッカーワールドカップで熱狂する渋谷のサポーターにけが人が出なかったのは、心をつかんだ伝え方でした。

ゴールを明確にして自ら行動する

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石川さんの経歴について

後半の講義では、石川さんのこれまでの経歴をご紹介いただきました。

「パブリックビューイング」「世界がもし100人の村だったら」「retired weapons」など。実際に石川さんが手がけたエピソードが語られました。

ご自身の経験を話されているとき、涙ぐんでいるように見えるくらい思い入れを感じました。各プロジェクトのよかったこと、改善ポイントも惜しみなく共有いただき、とても貴重な経験でした。

災害大国日本だからこそ、想定して動く

社会課題を考えるうえで、災害大国に住む日本人は『防災』が切り離せない問題です。石川さんは「災害死も関連死もゼロにできる!」と本気で考えています。

今後、南海トラフ地震が起きると言われているとおり、大地震は起きる想定で行動する必要があります。なかでも、石川さんが特に力を入れているのが『みんな元気になるトイレ』プロジェクトです。

災害時に最も声として多かったのがトイレ問題。移動式のトイレを日本全2,741自治体への普及を計画。現在は17自治体に導入しています。

ゴールとタスクを明確にしよう

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第7回は石川さんの脳の中を知る時間でした。マンダラート法という、大谷翔平選手が高校の時から取り入れている手法を演習形式で参加者も埋めることに。

石川さんが大事にされていることは「ゴールとタスクの共有」です。現在進行中のプロジェクトのタスク管理表やコミュニケーションの内容まで細かくご紹介いただきました。

石川さんの講義で得られる知識は、会社員では決して出会うことはありません。SGP塾では、毎週日曜の講義だけでなく、Slack上で実際のプロジェクトに対して石川さんが意見を求める時間もありました。

学びをどう活かすかを石川さんが手取り足取り教えることはありません。もらいに行く姿勢ではなく、自分からつかみ取ることが大事。正解はないので、石川さんの体験を自分の実践に活かせるかがポイントです。

今後、実際にプロジェクトを立ち上げ、運営の細かい流れを知ることができることに価値を感じ、ワクワクしています。

第2期以降の塾生も募集していますので、ご興味ある方は下記から申し込みが可能です。

▶︎▶︎▶︎第2期塾生申込 2022.7.3〜9.4

https://socialgood02.peatix.com/

▶︎▶︎▶︎第3期塾生申込 2022.10.2〜12.4

https://socialgood03.peatix.com/

▶︎▶︎▶︎第4期塾生申込 2023.1.8〜12.4

https://peatix.com/event/3226317

ソーシャルグッドプロデューサー(SGP)~世界を変えるはじめかた~

『ソーシャルグッドプロデューサー(SGP)』として、社会にいいことを世の中に広める活動をしている石川淳哉さん。毎週日曜日20時から3時間かけて行われているSGPプログラムに、ワクセル編集部が参加しました。本コラムでは、全10回の講義内容を3回に分けて連載形式でお届けいたします。

石川さんが、持続可能なプロジェクトを推進する担い手(ソーシャルグッドプロデューサー)を育成するために立ちあがった本プログラム。

参加している10名は、年齢層も職業もバラバラ。参加費30万円をかけて学びにきているだけあって、参加者のモチベーションは非常に高いです。育成塾を出るころには、何倍にもできるプロジェクトを立ち上げる人材に成長する予感があります。

参加者それぞれが違う価値観を持っていて、普通に働いているだけでは得られない繋がりができるのが価値のひとつです。何よりも石川さんの「この塾が終わってからも一生付き合うつもり」という決意に感動しました。

SGPを学ぶ上で欠かせない3つの価値観

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第1回目の講義で、これからプログラムを共にする仲間とZoomで初対面。

冒頭で、石川さんがどんな方か、ソーシャルグッドプロデューサーとして何をされてきたのか知る動画を観てからスタートしました。

そして参加者10名それぞれが自己紹介。自分の目的がそんなに明確でないことに不安を抱きながらも、共に学ぶ仲間ができることに嬉しさを感じます。

今後の講義を受けていくうえで大事になる価値観を、石川さんから3点共有いただきました。

①知行合一

中国の王陽明がおこした思想のひとつで、「知識と行為は一体」だということ。

正直、この言葉を聞いたばかりの状態ではまだピンときていません。講義が進んでいくなかでさまざまな情報をインプットし、実践につなげていければと思います。

②ゴールデンサークル

マーケティングなどで、知っている方もいるかもしれませんが、本講義のテーマとして以下のように定義されます。

Why :地域が変われば、日本が変わる
    日本が変われば、世界が変わる

How :日本全国1,741自治体にSGPを

What:コレクティブインパクトでイノベーティブなプロジェクトを星の数ほど生み出す

③コレクティブインパクト

「さまざまなプレイヤーが共同して社会課題解決に取り組むためのひとつのスキームであり、共同の効果を最大化するための枠組みのこと」

ある特定の組織だけが取り組むのではなく、全員が社会課題を解決するため取り組むことを指します。コレクティブインパクトの事例は、後の講義で数多く紹介いただきます。

上記3つの考え方を理解することがSGPの基盤となります。そして、これからの時代を知るうえでも重要な考え方です。

今はどんな時代でどこに向かうのか?

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第2回目講義の最初に流れたのは、”Powers of Ten”の映像です。

銀河系に広がるマクロな視点と、分子レベルのミクロな視点まで一気に旅をする映像。面白いのは、参加者全員で感想をシェアをするなかで、それぞれまったく異なった感性を持っていたことです。

その後、石川さんより現代社会のさまざまな課題をレクチャーいただきます。

たとえば、現代は「広告」ではなく「告広」であること。「解決したいことは何か」から考え、「だからこの製品がある」と提起していくこと。

最も印象に残ったのは、2018年の岡山県倉敷市を襲った集中豪雨の例。自治体から事前にハザードマップが配られていたのですが、その的中率はなんと100パーセント。それにも関わらず、死者は51名も出ていたとのことです。

伝えたつもりでも、伝わっていないことも多いなかで、「伝わる」とは何かということを感じさせる内容でした。

今後の展望については、ESG投資や書籍『人新生の「資本論」』などを交えて語っていただきました。3時間にも及ぶボリュームたっぷりな講義でしたが、「知行合一」が実感できる内容でした。

コレクティブインパクトの事例を見る

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第3回の講義では、社会課題解決に向けて取り組んできた事例を紹介。

世界的な事例から日本の地方まで、およそ20の事例を紹介いただきました。多くの事例が世の中にはあるのを知ると共に、成功例を横展開できる可能性もあり、学びある内容でした。

たとえば、キューバは食料自給率が100%なだけでなく、無農薬の野菜自給率も100%であること。

岩手県の重茂地区で採れる「生わかめ」はまさに絶品で、自然を守るために地域の人が結束していること。石川さんは、みんなで「生わかめツアーを実施したい」と公言されるほどの熱の入れようでした。

どの事例も非常に興味深いものがありますが、実際の苦労は測り知れません。現地への視察も大切ですが、実際に自分が経験することこそが真に学びを自分の血肉に変えられると、知ることができました。

テレビやニュースを見ていても、知らないことがたくさんあります。大切なことは色々な人が関わっているので、全員が同じ方向を見て一体となって進んでいくこと。

コレクティブインパクトのコツは、「誰かが思い切った決断をして、住民がフォローする術があること」「社会課題をみんなで追いかけて解決すること」だと学びました。

石川さんは認知を広め、たくさんの人の橋渡しをしています。個別に事業やプロジェクトの壁打ちする場にも積極的に参加されているそうです。本来であれば、コンサル料だけでも数十万円、あるいは100万円以上かかるところ、塾生のために時間を割いていただけるのはありがたい機会です。

zoomでの講義だけでなく、Slackに参加してくださって情報交換も行われます。宿題として、各自がプロフィールを投稿し、「もっとこうした方が分かりやすい!」と石川さんにコメントをいただける貴重な機会も。

講義を終えることがゴールではなく、「将来自分がどうなりたいか?」を考えるきっかけとしてとても有意義な時間となりました。

プログラムの続きは、また次回のコラムにてご紹介いたします。

また、第2期以降の塾生も募集していますので、ご興味ある方は下記から申し込みが可能です。

▶︎▶︎▶︎第2期塾生申込 2022.7.3〜9.4
https://socialgood02.peatix.com/

▶︎▶︎▶︎第3期塾生申込 2022.10.2〜12.4
https://socialgood03.peatix.com/

▶︎▶︎▶︎第4期塾生申込 2023.1.8〜12.4
https://peatix.com/event/3226317

35%の真実

“ウールマン”という呼称でファッション業界で親しまれている、レダ ジャパン株式会社代表取締役の上野伸悟さん。本コラムでは『マイクロプラスティック汚染』がテーマ。マイクロプラスティック汚染の35%を占めている洋服の洗濯や、日本の取り組み状況や課題についてお話しいただきました。

マイクロプラスティック汚染とは?

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マイクロプラスティック汚染」と言う言葉を聞いたことはあるでしょうか?

世界の海では50兆個ものマイクロプラスティックが海を漂っています。マイクロプラスティックとは5ミリメートル以下の微細になったプラスティックを指し、海や河川を汚染し、生態系に影響を及ぼすと言われています。

マイクロプラスティックは汚染物質との相性も良く魚などに取り込まれ、私達の食卓へ運ばれてきます。マイクロプラスティックの人体への影響ははっきりとは解明されていませんが、免疫力の低下、アレルギー、肥満のつながりがあるという説があり、人は1週間にクレジットカード1枚分ものプラスティックを摂取していると言われています。 

35%という真実

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35%という数値、これが何を示しているのか、マイクロプラスティック汚染の35%がアクリルやポリエステルなどの石油由来の合繊繊維の洗濯から発生している事実をご存知でしょうか。

私達が日々行う、洗えるスーツやスポーツウェアなど合成繊維でできた洋服を洗濯する行為が直接、環境汚染に結び付いています。合成繊維は天然繊維よりも丈夫で安価、安定して供給できることから50年ほどで繊維製品の8割以上のシェアを獲得しました。安価なファッションが普及できたことも合成繊維の普及によるものです。

しかしながら、ここ数年に解明された落とし穴が明らかとなり、日本を除く世界ではファッションの脱プラ化が進んでいます。日本では残念ながら、この情報は公にはされず、何年も経ってしまいました。日本は合成繊維大国でもあり、合成繊維を取り扱う企業もビジネスの中心を担う商品を否定するような発言はできないのかもしれません。

サステナブルファッションで取り組まなくてはいけない課題

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しかしながら、SDGsが急速に広まり、日本は先進国でありながらSDGs達成18番目の国と、先進国の中でもSDGsの面では遅れを取っています。SDGs先進国に追いつかなくてはなりません。

私達が働くファッション業界には、SDGsから派生した「サステナブルファッション」と言う言葉があります。残念ながら、すでに間違った方向に進んでいて、日本の繊維企業は1番大事な問題であるマイクロプラスティック汚染には直接取り組まず、リサイクル・アップサイクルという道を選びました。

産業を守るための苦肉の策なのか、リサイクルポリエステルも洗濯すればマイクロプラスティックを出しますし、リサイクルも永遠には行えません。生分解がないために(土に還らない)最後はゴミとして半永久的に残ります。

SDGsでは「12.つくる責任つかう責任」「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」を掲げており、正しい情報が公になるのは時間の問題です。企業も見て見ぬふりはできなくなりました。

ストローは自身の過ちを認め、脱プラが進んでいます。私たちの業界も繊維の脱プラを進めることが求められています。大手繊維メーカー、大手アパレルは今だけ良ければいいという考えは捨て、未来の子供たちへ地球というバトンを渡す為に努力しなくてはいけない瀬戸際に立たされています。地球はテレビゲームのようにリセットしてやり直すわけにはいきません。