どこでもテーマパークに!エンタメトラックで子供たちに没入体験を

ワクセル編集部

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Column_AikoEnomoto

かつて舞浜のテーマパークでダンサーを務めていた榎本愛子(えのもと あいこ)さん。現在は「トラックステージ」を舞台に、全国各地の子供たちへショーを届ける独自の活動を展開しています。テーマパーク時代の原体験から、コロナ禍を経て今の活動に至るまでの軌跡について、お話を伺いました。

テーマパークで気づいた観客との距離

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_榎本愛子_観客との距離

私がテーマパークにいたのは28歳からで、その前はKAT-TUNのバックダンサーや、格闘技PRIDEのオープニングアクトとして東京ドームでパフォーマンスをするなど、お客さんとの距離が読めない大きな場所で踊る機会が多くありました。

私たちのショーは1日6回で、野外でキャラクターなしのショーでした。そこで初めて、お客さんとの距離が近いパフォーマンスをするという経験をしたんです。

素敵なパフォーマンスができたときはお客さんもすごく盛り上がってくれますし、ゲスト参加のコーナーでは、こどもがピックアップされて中に入ると、その子の親御さんはもちろん、周りの皆さんもとっても笑顔で応援してくれるんです。テレビや大きな会場で踊っていたときには感じたことのなかった感覚でした。この近い距離感の中でこそ、パフォーマンスはエネルギーの交換ができる場になるんだと感じました。

画面の外の世界を届けたいという思い

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_榎本愛子_BeautyJapan2024

けれど、コロナ禍でショーがすべてなくなり、本当に仕事がゼロになってしまう時期がありました。レッスンも舞台もなくなり、当時はダンスをやめて、ボディメイクの方に力を入れようかなと考えていたほどです。

そんなときに、コロナ禍で甥っ子が生まれました。ずっと一緒にいる中で成長を間近で見させてもらったのですが、大きくなるにつれてYouTubeが大好きになり、遊ぼうと誘っても「これ見たらね」と言われてしまうことが多々あって。画面の世界ではなく、生のエンターテイメントを届けたいと思うようになったんです。

コロナ禍でもエンタメをどうにか届けたいと思い、横浜にある象の鼻テラスにて3密回避企画を実施しました。観客が野外、演者が室内という「外からみる美術館」というアートパフォーマンスを行いましたが、2年で資金繰りが難しくなり中止に。

女性の社会貢献を応援するスピーチ・プレゼンの大会「Beauty Japan 2024(ビューティージャパン2024)大会」で日本一をいただき、そのプレゼンで語ったステージトラックへの思いがきっかけで、運送会社の社長さんからトラックをいただいたことが、この物語のスタートでした。

トラックごとステージにしてしまえばいい

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_榎本愛子_トラックごとステージに

全国の子供たちにショーを通して笑顔を届けたいと思ったとき、ステージを借りて音響照明を用意してお客さんを呼んでという方法では、ハードルが高かった。だったら、ステージごと移動してしまえばいいんじゃないかと思いつきました。

初めてショーをさせていただいたのは昨年の6月で、ちょうど1年が経ちました。テーマパークに行ったみたいだったと思ってもらえることをイメージしながら、お祭りや会社のイベントなどに呼んでいただき活動してきました。私たちはテレビに出てくるような人気キャラクターでもない、誰も知らない存在ですが、なんだか楽しそうというところで子供たちが自然と寄ってきてくれます。歌はなく非言語のアクティングで進めるので、アイコンタクトや体の動き、拍手だけでコミュニケーションが取れるんです。ただ観てもらうのではなく、一緒に入り込んで作っていく感覚を大切にしています。

個人としてトラックを持つのは想像以上に大変で、車検が年に一回あるんです!笑
また、自分でも免許をとりましたが、実際は仲間が運転してくれています!みんなが応援してくれたものを無駄にはできない今の活動を絶対に成功させるんだ。という思いは今も自分の中に強くあります。

子供たちが没入する幸せな瞬間

見出し4画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_榎本愛子_幼稚園でのショー

先日、初めて幼稚園でショーをさせていただきました。それまでは外でやらせていただくことが多く、みんな「きゃあ」と寄ってきてくれたり、みんなで一緒に踊れて嬉しかったのですが、幼稚園でやったときはまた少し違いました。室内だと子供の声が全部筒抜けになるのですが、それがすごく可愛くて。私がオレンジを纏い、もう一人の女の子がブルーを身に纏っていたので、「ねえねえ、オレンジと青どっちが好き?」なんて話をしてくれているんですよね。

物語の中で転んでしまうシーンに感情移入した子が泣き出してしまうこともありました。そのあまりの没入ぶりに私たち自身もすごくびっくりしたんです。自分たちが作ったものが、子供たちが大きくなっていく過程で何かの支えになっていればいいなと思っています。今はたくさんの子供たちの笑顔を見れて本当に幸せです。

仕事をしていく上で大切にしているのは、ずっと変わらず「ワクワクするのかしないのか」というただ一点です。自分が楽しんでいないものを、ほかの人が楽しめるわけはない。楽しいところに人は集まってくるんじゃないかと思っているので、常にワクワクすることだけをして生きているタイプなんです。

ワクワクを届け続ける未来

見出し5画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_榎本愛子_ワクワクを届ける

これから私が届けたいのは、ショーを見たことがない子供たちです。舞浜のテーマパークに行きたくても行けない子供たちがいます。親御さんの好き嫌いがはっきり出ることもあれば、金銭的な事情や、住んでいる地域が遠いということもたくさんあると思うので、そういう子たちにこそ、こちらから会いに行きたいと思っています。

それが楽しかったという記憶が、いつかその子が大きくなったときに、また見るためにどこに行けばいいのか考えたり、頑張ってバイトしようかなと思ったり、行動する活力になったらとても嬉しいです。踊っている間はいろんなことを忘れられると思うので、子供たちに見てほしいという思いはもちろんありますが、それと同時に、隣にいるママやパパが子供の笑顔を見て自分たちも笑顔になり、その笑顔を見てまた子供が笑顔になる。そんな場所を、なるべく多く作っていきたいと思っています。

踊れる限り、いろんな場所に行きたい。そして、いつか自分が踊れなくなったときには、この活動を若い子たちに引き継ぎ、みんなが踊れる機会をもっともっと提供していきたいと考えています。5年後ぐらいには、こんな活動をしている女がいるぞと、情熱大陸に出られたらいいなという夢を持っています。