変わったのは業務じゃない、思考のスピードだった

株式会社コミクス

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2026.09.14
column_COMIX Inc

「Claude Codeで業務が効率化した」という話は聞き飽きたかもしれない。でも最初に変わったのは業務ではなく、経営者である自分の思考のスピードだった。株式会社コミクス代表・鈴木章裕が、24時間の壁打ち相手を得て何が変わったかを語る。

3カ月悩んだ答えが15分で出た

見出し1画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_株式会社コミクス_15分

創業18年、頭の中で同じ問題をグルグル考え続ける状態に何度も陥ってきた。5年前、外国人技能実習生の受け入れ支援から留学生向け就職支援への事業拡大を検討したときもそうだった。ネットワークもニーズもある。でも何かが引っかかり、コスト試算も市場調査も一通りやったのに3カ月間、決断できなかった。

Claude Codeに「なぜ決断できないのかを探る質問を出してほしい」と頼んでみた。「留学生就職支援に参入することで、既存の受け入れ企業との関係はどう変わるか」という問いを読んだ瞬間、自分が引っかかっていたのは「技能実習支援の会社が留学生支援も始めた」と知られたときの既存顧客との関係性の変化だと気づいた。3カ月グルグルしていた答えが、15分で出た。

壁打ちで「グルグル」を解消する

見出し2画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_株式会社コミクス_グルグルを解消

以来、考えが詰まったらまずClaude Codeに話すことを習慣にした。「懸念の構造化」では、頭に引っかかっている不安を書き出し、本質的なリスク・発生確率・影響の大きさ・今週できる対処アクションを整理してもらう。これを週1回続けるだけで、漠然とした不安が優先順位付きのアクションリストに変わった。

「視点の拡張」では、決断しようとしていることに対して「社員の立場」「取引先の立場」「5年後の自分の立場」から反論を出してもらう。「この変更で特定の社員のモチベーションが下がる可能性がある」といった、自分では気づけない指摘が返ってくる。良かれと思った変更が社員には「信頼されていない」というメッセージに映ることもある、そのズレを可視化してくれた。

対話を続けて半年が経ったころ、「売上よりも関係性を優先する」「リスクを取るときは可逆性を重視する」といった、これまで明文化していなかった自分の判断軸が見えてきた。軸が明確になってからは、毎回ゼロから考えるのではなく軸に照らして判断できるようになった。

判断の後悔が減り、会議が速くなった

見出し3画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_株式会社コミクス_会議が早く

3カ月後に気づいた変化は、判断の速さより「判断の後悔が減った」ことだった。複数の立場からの反論を確認するプロセスを経てから、「あの視点を考えていなかった」という後悔が明らかに減った。社員からも「最近、話の構造が変わった」と言われた。対話で自分の考えを言語化する練習を毎日していたことが、人間への伝達にも影響していたのだと思う。

想定外だったのは会議の変化だ。会議前に思考整理を習慣化してから、「今日決めたいことは何か」が明確な状態で臨めるようになり、会議時間が体感で2割ほど短くなった。個人の思考習慣が、組織の動き方にまで波及した。

思考のスピードが上がったのは、AIが速いからではない。「考えの整理が速くなる」から思考が速くなる。リアルな壁打ち相手が持つ関係性の深みや業界知見は代替できないが、深夜や交渉直前など「隙間のタイミング」で機能する壁打ち相手を持てたことが、経営の質そのものを変えた。

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