怒りは「目的」のために作られる!アドラー心理学が解き明かす「アンガーマネジメント」を超えたイライラ根本解決法

あい

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2026.07.22
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アドラー心理学を用いた、子育て・起業・自己実現サポートを行う、あいさんの連載コラムです。「子どもが何度言っても聞かない。気づいたら怒鳴っていた…」「夫の一言にイラッとして、そのまま爆発してしまった…」そんな後悔を、あなたも経験したことがあるのではないでしょうか。一般的な「アンガーマネジメント」では、「6秒待つ」「深呼吸する」といった対処法が教えられます。しかし、アドラー心理学は全く違う視点を提供します。「怒りは、あなたが『目的』のために作り出している感情だ」と。つまり、怒りは「湧いてくる」のではなく、「使っている」のです。この視点を知ると、イライラへの対処法が根本から変わります。2児の母でアドラー心理学講師のあいさんが、自身の経験をもとに、怒りの正体と根本解決法を解き明かします。

衝撃の真実「怒り」は感情ではなく、道具だった

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「怒りは、自然に湧いてくる感情だ」私たちはそう信じてきました。しかし、アドラー心理学は驚くべきことを主張します。「怒りは、あなたが目的のために作り出している『道具』である」と。

私自身、この話を初めて聞いたとき、正直、受け入れられませんでした。「そんなはずない。私は本当にイライラするから怒ってるんだ!」と思いました。

しかし、アドラー心理学の講座で、先生がこんな質問をしたのです。

「あなたが子どもに怒鳴っているとき、突然、宅配便が届いたらどうしますか?」

私は答えました。「え…? 一旦、怒るのをやめて、玄関に出ますけど…」

すると先生は言いました。「ほら、怒りはコントロールできるんです。本当に『怒りが爆発して止められない』なら、宅配便が来ても怒鳴り続けるはずですよね?」

その瞬間、ハッとしました。確かに、私は宅配便の人には笑顔で対応できる。つまり、怒りは「止められない感情」ではなく、「止められる感情」だったのです。

アドラーはこう説明します。「人は、怒りという感情を『道具』として使う。その目的は、相手を支配することだ」

たとえば、子どもが言うことを聞かないとき。言葉で説明するのは面倒。論理的に説得するのも難しい。そんなとき、「怒り」という道具を使えば、一瞬で相手を従わせることができます。怒りは、最も手軽で強力な「支配の道具」なのです。

さらに、アドラーは怒りの構造を次のように分析します。

怒りの二段階構造:

第一感情(本当の感情):不安、悲しみ、寂しさ、恐怖、無力感

第二感情(道具としての感情):怒り

つまり、怒りの背後には、必ず「第一感情」が隠れています。

たとえば、子どもが何度言っても片付けないとき。表面的には「怒り」が出てきます。でも、その奥には「私の言うことを聞いてもらえない無力感」「ちゃんと育てられていない不安」「私をバカにされている悲しみ」といった第一感情があるのです。

しかし、これらの第一感情を表現するのは、自分の弱さを見せることになります。だから、無意識に「怒り」という強い感情に変換して、相手を支配しようとするのです。

私は、この構造を知ったとき、自分の怒りのパターンが見えてきました。

娘が朝の支度が遅いとき、私は怒鳴っていました。でも、その奥には「遅刻させたら、私がダメな母親だと思われる不安」がありました。夫が家事を手伝わないとき、私は怒っていました。でも、その奥には「私一人で頑張っている寂しさ」「認めてもらえない悲しみ」がありました。

怒りは、これらの第一感情を隠すための「鎧」だったのです。

「6秒ルール」では、根本解決にならない理由

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一般的なアンガーマネジメントでは、「怒りを感じたら6秒待つ」「深呼吸する」といったテクニックが教えられます。私も、これを実践しようとしました。

イラッとしたとき、心の中で数える。「1、2、3、4、5、6…」そして、深呼吸。確かに、その場での爆発は防げます。でも、根本的には何も変わらないのです。

なぜなら、6秒後にはまた同じ状況が続いているからです。子どもは相変わらず片付けない。夫は相変わらず手伝わない。そして、私のイライラは、ただ我慢しただけで、心の中に溜まっていく。

アドラー心理学は、この「我慢」を推奨しません。なぜなら、我慢は問題を先延ばしにしているだけだからです。

アドラーが提案するのは、「怒りを我慢する」のではなく、「怒りを使わない問題解決法を身につける」ことです。

そのためには、まず「なぜ私は怒りたいのか?」という「目的」を明らかにする必要があります。

私が娘に怒鳴るとき、その目的は何か? 「言うことを聞かせたい」です。では、言うことを聞かせる方法は、怒ること以外にないのか? いいえ、あります。

アドラーは言います。「怒らなくても、論理的な結末を体験させればいい」

たとえば、娘が朝の支度が遅いとき。以前の私は「早くしなさい!」と怒鳴っていました。でも、アドラーを学んでから、こう伝えるようになりました。

「今、7時30分だね。8時に家を出ないと、幼稚園に遅刻するよ。遅刻すると困るのは誰かな?」

娘は「私…」と答えます。

「そうだね。だから、どうする?」

すると娘は、自分で考えて行動し始めるのです。怒らなくても、論理的に伝えることで、子どもは自分で判断できます。

さらに、アドラーは「Iメッセージ」の使用を推奨します。

Youメッセージ vs Iメッセージ:

Youメッセージ(相手を責める):「あなたが片付けないから、部屋が汚い!」 Iメッセージ(自分の気持ちを伝える):「部屋が散らかっていると、私は困るな。一緒に片付けてくれると嬉しいな」

Youメッセージは、相手を攻撃します。だから、相手は防御するか、反発します。しかし、Iメッセージは、自分の気持ちを伝えるだけ。相手を責めません。

私は、夫に家事を手伝ってほしいとき、以前は「あなたは何もしてくれない!」と怒っていました。しかし今は、「私、今日すごく疲れてるんだ。洗い物、手伝ってくれると助かるな」と伝えます。

すると、夫は素直に「わかった」と手伝ってくれるのです。怒りという道具を使わなくても、自分の気持ちを正直に伝えることで、相手は協力してくれるのです。

実践!明日から変わる「怒りを使わない」3つの方法

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理論はわかったけれど、「具体的にどうすればいいの?」という声が聞こえてきそうです。私が実践して効果を実感した、明日から使える「怒りを使わない」3つの方法をお伝えします。

①怒りを感じたら、「本当の感情」を探す

怒りを感じたとき、まず自分に問いかけてください。「この怒りの奥に、本当はどんな感情があるのか?」

たとえば、子どもが宿題をしないとき。「イライラする!」と感じたら、立ち止まって考えます。

「私は、なぜイライラしているのか? 本当は…不安なんだ。この子の将来が心配なんだ。ちゃんと勉強してほしいんだ」

この「第一感情」が見えたら、それを伝えます。

「ママね、あなたの将来が心配なの。だから、宿題してほしいなって思うんだ。一緒にやろうか?」

すると、子どもは「ママは怒ってる」ではなく、「ママは心配してくれてる」と受け取ります。そして、素直に応じてくれる確率が高まるのです。

私は、最初この作業がとても難しかったです。でも、1週間続けると、自分の「第一感情」のパターンが見えてきました。私の怒りの多くは、「不安」と「寂しさ」から来ていたのです。

この気づきが、私の怒り方を根本から変えました。

②「課題の分離」で、怒る必要がないと気づく

アドラー心理学の「課題の分離」は、怒りの根本解決に非常に有効です。

「これは誰の課題か?」を明確にすることで、怒る必要がないことに気づけます。

たとえば、子どもが宿題をしないとき。「宿題をしない結果、困るのは誰か?」を考えます。答えは「子ども」です。親ではありません。

つまり、宿題は「子どもの課題」であり、「親の課題」ではないのです。だから、親が怒る必要はない。ただ、「宿題しないと、明日先生に怒られるよ。どうする?」と伝えればいい。

最終的に困るのは子ども自身なので、子どもが自分で判断すればいいのです。

私は、この「課題の分離」を知ってから、驚くほど怒ることが減りました。なぜなら、「これは私の課題じゃない」と気づくことで、「怒る必要がない」と分かったからです。

ただし、注意点があります。「課題の分離」は「放置」ではありません。子どもが困っているとき、「サポート」は必要です。ただし、「支配」は不要なのです。

③「事前の話し合い」で、怒る状況を減らす

多くの怒りは、「期待と現実のギャップ」から生まれます。だから、事前に話し合って、お互いの期待を揃えることで、怒る状況を減らせます。

たとえば、子どもが朝の支度が遅いという問題。毎朝イライラして怒鳴る代わりに、前の晩に話し合います。

「明日の朝、何時に起きる? 何時に家を出る? そのために、何時までに着替えて、何時までに朝ごはん食べる? 自分で決めてみて」

子ども自身に決めさせることで、「自分で決めたこと」という責任感が生まれます。そして、翌朝、約束の時間になったら、怒るのではなく、「約束の時間だね。どうする?」と確認するだけでいいのです。

我が家では、毎週日曜日に「家族会議」をするようになりました。そこで、来週の予定、お手伝いの分担、困っていることなどを話し合います。

事前に話し合っておくことで、「急に言われてできない」という状況が減り、怒る場面が激減したのです。

また、夫との関係でも同じです。「家事を手伝ってほしい」と漠然と期待するのではなく、「今週、洗濯物を畳むのを手伝ってもらえると嬉しいな」と具体的にお願いします。

事前に話し合うことで、お互いの期待が明確になり、怒る必要がなくなるのです。

まとめ:怒りを手放したとき、家族に平和が訪れる

「怒りは道具だ」この視点を知ったとき、私の人生が変わりました。

怒りは、自然に湧いてくるものではなく、私が「目的」のために作り出していた。その目的は、「相手を支配すること」だった。でも、支配は一時的な解決にしかならず、長期的には関係を壊す。

アドラーは教えてくれました。「怒らなくても、人は変われる。怒らなくても、問題は解決できる」と。

明日から、小さな一歩を踏み出してみませんか。怒りを感じたら、「本当の感情は何か?」と問いかける。「これは誰の課題か?」と考える。「事前に話し合えないか?」と工夫する。

その小さな変化が、あなたの家族に、そしてあなた自身に、大きな平和をもたらします。

怒りという道具を手放したとき、本当のコミュニケーションが始まります。それが、アドラー流「アンガーマネジメントを超えたイライラ根本解決法」なのです。


【著者プロフィール】 あい / アドラー心理学講師・著者 2児の母。アドラー心理学の実践で、たった3カ月で家族崩壊から家族円満へ変化。2024年起業。「思考のクセ診断」を開発し、100名以上の子育て・自己実現をサポート。関西・大阪万博登壇。国際アドラー心理学会(IAIP ASIA2026)日本代表。10カ月連続ベストセラー著書『アドラー流子育てやってみた』。Instagram: @ai_sensei_0310

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