人を笑顔にしたい!フルーツでつなぐ新しい価値と挑戦のかたち

フルーツを通じて人を笑顔にする、「フルーツプロデューサー」の粕谷恭平(かすや きょうへい)さん。歌手を志して上京後、家電量販店で全社トップクラスの実績を残します。その後、交流会を通じて年間5000人以上と名刺交換し人脈を拡大。2019年に独立し、現在はフルーツ事業の代表を務めるほか、オンライン配信や九州活性化プロジェクトにも取り組んでおられます。そんな粕谷さんに今後の展望やビジョンについてお話を伺いしました。
市場と生産者をつなぐ、新しい価値創造のかたち

現在私が取り組んでいる事業は、青果流通の中心地である大田市場とのつながりを軸にしています。大田市場は、魚で言えば豊洲市場のような存在であり、日本国内でも最大級の青果市場です。一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、ここを起点にすることで、高品質なフルーツの仕入れが可能となり、全国の農家さんとの直接的な連携も実現しています。
こうした強みを活かし、現在は企業向けの福利厚生サービスとしてフルーツの定期提供を行っています。企業が社員のために毎月フルーツを購入することで、健康意識の向上やモチベーションアップにつながるだけでなく、その背景にある生産者の存在や地方の魅力を知るきっかけにもなります。単なる“食べ物”としてではなく、“ストーリーのある体験”としてフルーツを届けることを意識しています。
また、お中元やお歳暮、誕生日や出産祝いなど、さまざまなシーンでのギフト需要にも対応し、予算に応じたオーダーメイドのフルーツギフトを提供しています。さらに、他業種の企業がフルーツを取り扱いたい場合には、OEMのような形で商品開発や販売支援も可能です。加えて、イベントにおけるフルーツのケータリングや、ワインと組み合わせた体験型の企画など、フルーツを“楽しむ文化”として広げていく取り組みにも力を入れています。近年では海外輸出にも挑戦しており、インドや香港、シンガポールを中心に、日本のフルーツの魅力を世界へ届ける活動を進めています。
フルーツに込めた想いと、自分らしさの原点

私がフルーツという分野に目をつけた理由は、とてもシンプルです。それは「誰にも嫌われない存在」であり、老若男女、国境を越えて誰にでも受け入れられるものだと感じたからです。人を喜ばせたいという自分の根本的な想いと、最も自然に結びついたのがフルーツでした。
背景には、過去の経験が大きく影響しています。かつて私は、経営者の交流会を運営する事業に関わり、年間5000人以上の方と名刺交換をしていました。しかし当時は、自分から提供できる価値や提案が少なく、関係性も表面的なものにとどまっていたと感じています。そんな中で「フルーツを通じてなら、もう一度自然に人とつながれるのではないか」と考えたのが、今の事業の原点です。手土産やギフトとしてのフルーツは、ビジネスシーンにおいても新たなコミュニケーションを生み出す可能性を秘めています。
さらに大きな転機となったのが、家電量販店でのアルバイト経験です。当時はノルマに追われ、自分らしさを失った接客をしていた結果、まったく成果が出ませんでした。しかし「どうせやるなら自分らしくやろう」と考え方を変え、お客様が本当に求めているものに寄り添う接客を意識したところ、結果は大きく変わりました。「あなたから買いたい」と言っていただける経験を通じて、自分らしさこそが最大の価値であると実感しました。この気づきが、現在の事業にも深く根付いています。
人を笑顔にする挑戦と、未来へのビジョン

私の行動の原点には、「人を笑顔にしたい」という想いがあります。実は、東京に出てきた当初は、歌手やタレントを目指していました。自分が楽しみながら人を喜ばせ、その輪を広げていきたいという気持ちは当時から変わっていません。仕事に追われ、心身ともに厳しい状況を経験したこともありましたが、その中でも「どうすれば人を喜ばせられるか」という視点だけは失いませんでした。この想いが現在の事業のすべての軸になっています。
今後のビジョンとして特に力を入れていきたいのが、農業との関係性を深める取り組みです。現在、日本の農家は高齢化と後継者不足という大きな課題を抱えています。このままでは、食料自給率の低下という深刻な問題につながりかねません。そこで私は、企業の福利厚生を通じて農家の存在を知ってもらい、さらには地方への関心や移住のきっかけを生み出したいと考えています。フルーツを受け取った誰かが、その背景にあるストーリーに触れ、「自分もこの土地で生きてみたい」と思うかもしれない。その小さなきっかけが、大きな未来につながると信じています。
同時に、海外市場への展開も加速させていきます。日本国内の人口が減少していく中で、世界に目を向けることは不可欠です。フルーツを通じて世界中の人々とつながり、日本の農業の価値を広げていきたいと考えています。そして個人的な夢としては、エンターテイメントの分野にも挑戦したいという想いがあります。地元九州を起点に、世界へ発信できる新しいエンタメの形を創るため、「人を喜ばせる」という軸を大切にしながら、これからも自分らしく挑戦を続けていきます。