整復サロン『TSUNAGI』の革新的アプローチ「元気な人を増やして社会全体を良くする」

齋藤 彰裕

齋藤 彰裕

2023.08.07
アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_齋藤 彰裕さん

「元気な人をより元気にする」がコンセプトの整復サロン『TSUNAGI』代表の齋藤彰裕さん。日本全国で出張整復や、整復の講座を開催するなど、精力的に活動しています。ご自身のことを“薔薇”と称する理由や、今後の展望を伺いました。

病院でリハビリを担当していたところから独立

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整復師の資格を取得し、病院でリハビリを行ったり、医療系の大学で講師をしたりしていました。整形外科のドクターに付いて手術後の患者さんのリハビリを担当。仕事は楽しく、やりがいはあったのですが、患者さんの体の状態を診て、リハビリの手技の型に当てはめるだけになっている自分がいました。

手技を施すことには興味があったのですが、患者さんの体そのものには興味を持てていなかったんです。そこから、患者さんの体に興味を持とうと思ったのですが、皮膚の下がどうなっているかは見えません。

ドクターはレントゲンを撮ったり、血液検査をしたりして体の内側を診ていますが、私たち整復師にはそのようなことはできないので、自分の手技のスキルを上げることで体の内側の状態がわかるように勉強しました。

柔道整復師の資格を取るために、病院で働きながら大学院に通っていたのですが、その時にご縁があって医療大学で教員として働き、臨床と研究と教育を経験することになります。なかでも臨床がやりたいと思ったので、実践していくためのサロンをオープンしました。それが現在の整復サロン『TSUNAGI』です。

目の前の人の心をほぐす

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私のサロンの理念は「元気な人をより元気にしていく」です。病院ではけがをされた方のリハビリがメインでしたが、体が辛いと感じている人を元気にするよりは、もともと元気な人を、さらに元気にした方が社会全体を良くできるのではないかと思いました。

みなさんは普段意識されないと思うのですが、体はかなり捻れています。歪みは感じている方が多いのですが、思っている以上に体は捻れているのです。人間の体は立体的なので、平面的に見て歪んでいるということは、捻れているということになります。

サロンでは、その捻れをほどいていく施術を行っています。人間の体は重力を活用できるようにデザインされているので、本来の動きができるようになり、自然と元気になっていくのです。

2年ほど前までは“整復の魔術師”と称して活動していたのですが、最近は、“薔薇”というイメージが定着してきました。一般的な医療関係者はピシッと白衣を着ていて、相対すると緊張してしまうと思います。

たとえば、人気歌手の方のコンサートであれば、歌やトークで何万人もの人が感動して心までほぐれて帰るのに、医者の前では緊張して体がガチガチになってしまいますよね。よっぽど歌手の方が、多くの人に医療以上のことを施していると感じます(笑)

患者さんの緊張をほどける存在でありたいなと思った時に、ちょうど目の前には薔薇があったんです。直感的に、「薔薇でいいじゃん」と思いました。

私が「薔薇です」と名乗ると「薔薇って何ですか?」って笑いながら聞かれることが多いのですが、その時点で心がほぐれていると思います。ここでひとつ相手のことが治癒できているんです。薔薇は世界共通でキレイなものという認識があるので、そのイメージに乗っからせていただいています。

より元気な人を増やすため農業にチャレンジ

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サロンのコンセプト「元気な人をより元気にしていく」のために、ずっと続けてきているのが体の捻れをほどいていく施術です。それでも、今後により人を元気にしていくためにできることは、この方法だけではないと思います。相手の心をほぐすために薔薇と名乗っているという話にもあるように、メンタル的なアプローチも大切です。

整復以外の新たな取り組みとしては、3年くらい前から自分の畑で農作物をつくっています。農地が余っているので、活用することが社会貢献になるんです。私は畑一反の価値を最大限に高めるという目的で農業を行っています。

一般的には大量につくって、大量に売るので農作物が安くなってしまい、農業は儲からないという悪いイメージになっています。畑一反の価値が上がれば、農業をやってみようという人が増えたら収入も上がるし、自分で食べるものもできるし、いいことだらけです。

しっかりと稼げていればさまざまな社会情勢に流されることなく、自分としっかり向き合うことができます。その心の安定が、より元気になることにつながっていると考えています。

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