忍法、めざめっチ

ストレッチトレーナーとして全国No.1の指名数を誇った経歴を経て独立した、和嶋俊光(わじま としみつ)さんの連載コラム第6弾です。今回は、独立して最初に思い描いていた店のコンセプトから、忍者をテーマにした屋号へと大きく方向転換するまでの道のりについて綴って頂きました。
最初に考えた店は「めざめっチ」だった

独立して最初に考えた店の名前は、実はNinja Stretchじゃなかった。
「めざめっチ」
15分で目が覚めるストレッチ。
そんなサービスを考えていた。
天井には視力検査の「C」を貼る。
ストレッチの前後で見え方をチェックする。
場所は新富町。
平日はサラリーマンが多い街だ。
だから平日だけ営業する。
15分だけストレッチを受けて、そのまま15分昼寝をする。
15分は昼寝をするのにちょうどいい時間だ。
身体が軽くなり、目が覚め、見え方までスッキリしていたら。
午後から最高のコンディションで仕事ができる。
そんなケアのお店があったら面白いと思った。
一人でも十分やっていけた。
むしろ、一人の方が儲かる。
それはわかっていた。
でも、それじゃ面白くなかった。
僕は昔から人が好きだ。
一人で成功するより、みんなで笑っている方が好きだった。
だから会社を作ろうと思った。
土日と祝日は店を閉めて、みんなで遊びに行く。
そんな会社を本気で作ろうとしていた。
土日の新富町で見た光景

そんなある日、土日に新富町を歩いてみた。
外国人ばかりだった。
その瞬間、頭の中で何かが繋がった。
外国人は日本人よりお金を持っているイメージがあった。
しかも、日本中じゃない。
世界中がお客様になる。
グローバルに集客できれば、可能性は青天井なんじゃないか。
そう思った。
だったら、平日は日本人向け。
土日は外国人向け。
屋号まで変えてしまえばいい。
外国人の知人にも聞いてみた。
「忍者はバズるよ」って言われて面白い!!って思た
「めざめっチ」を捨てて、忍者に振り切る

内装工事の日。
白い壁と白い天井を指さして業者さんに聞かれた。
「壁と天井、このままでいいですか?」
僕は答えた。
「そうですね……。平日のお客様もいるので……。」
その瞬間、自分の言葉に違和感を覚えた。
平日のお客様?
僕は平日のサービスに、足を引っ張られている。
そう感じた。
だから徹底的に振り切りたくなった。
「やっぱり平日のサービスやめます、全部忍者にします!」
「えーーーやめるんですか!?」
「はい!ここに回転扉つけてください!あと天井に穴開けて上からシュタッって飛び降りたり、床に穴開けて思いっきり踏んだらパーン!って畳み返ししたり、煙幕でモクモクできますか?」
「天井や床に穴はあけられません、煙幕も火災報知器がなります、、、」
その日、僕は「めざめっチ」を捨てた。
そして、Ninja Stretchが始まった。