未経験から1年で美術館へ!ご縁は循環するほど、大きくなる

コロナ禍をきっかけにアートの世界へ飛び込んだしづかさん。未経験から東京都美術館への出展やカンボジアでの壁画制作、神社への正式奉納など、奇跡のようなご縁を引き寄せ続けています。「あなたの心に光を灯すアート」をコンセプトに、単に飾って鑑賞するだけでなく、触れた人の心が落ち着き、癒やされ、未来の流れが良くなるようにと願いを込めて作品を生み出すしづかさん。今回は、そんな彼女に自らの可能性を広げる生き方についてお話を伺いました。
娘との時間から始まった、1年での展示会デビュー

私が変わったきっかけは、2020年のコロナ禍でした。不安な状況の中、あまりにもやることがなく、娘から「絵でも描こうよ」と言われたことが始まりです。もともと絵が上手いわけでも、興味があったわけでもありません。ただ、自宅での娘との時間を大切にしたくて絵を描いていたんです。
不思議なことに、ある日から狂ったように毎日絵を描くようになりました。絵を描くという自己表現を通して、それまで凝り固まっていた心がみるみる解放されていくのを感じました。
実は、絵を描き始める前の私は、本当にひどいマイナス思考の人間でした。「自分には何もいいことがない」「どうせダメだ」といつも思い込み、周りの人が少しでも不機嫌そうにしていると「私が何か変なことをしちゃったのかな」と過剰に気にしてしまうような、自分でも疲れる性格だったんです。
その後、描き始めてわずか1年で東京都美術館のグループ展に出展。そこからはご縁が繋がり、1、2カ月に1回はマルシェや展示会に参加するようになりました。
カンボジアで3つの夢が一気に叶った瞬間

「エネルギーアートを海外でも出展したい」「子どもたちのために何かがしたい」「壁に絵を描きたい」。そんな夢を抱いていたとき、友人が主催するカンボジアの図書館建設クラウドファンディングに、アートリターンという形で協力する機会をいただきました。図書館の完成式典のときに子どもたちと遊べたり、みんなで壁に絵を描いたりできると言われたときに、その式典の様子がぶわっと頭の中に浮かんで、直感的に「絶対に行きたい」と思い、カンボジアへ飛びました。
現地の小学校で子供たちの弾けるような笑顔を見た途端、涙が止まりませんでした。自由で純粋、オープンな彼らの心にふれ、愛と感謝に溢れたコミュニケーションを体験し、住みたいと思うほど大好きな場所になりました。図書館には絵をプレゼントし、壁に大きな鳳凰の絵を描き、子供たちとボディペイントで遊ぶ、夢のような時間を過ごしました。
自由さや純粋な人のオープンな心などカンボジアが私の肌に合っていたのではないでしょうか。日本だと縛られるものが多くて心を開けない方が多いと思うのですが、カンボジアの方はコミュニケーションが取れたり愛が深かったり感謝があったりすると思います。ずっと住みたいくらいカンボジアが気に入ってしまいました。
ご縁を自分だけで止めない循環の形

カンボジアでの体験もそうですが、最近では本当に「思うと叶う」ほどの運の良さを実感しています。国内外のマルシェや展示会など、常に素晴らしいイベントのご縁を次々といただけるようになりました。
なぜ、これほどまでに良いご縁が続くのか。私が一つだけ強く意識しているのは、「いただいたありがたいご縁を、絶対に私一人だけで止めない」ということです。素敵な方と出会うと、私のこれまでの考えにはなかった新しい意識や素晴らしい行動、視点がどんどん入ってきます。それを素直に受け入れ、感謝しながら、今度は私の周りにいる大切な友人たちに「この人と繋がると面白いよ」とどんどん紹介していくんです。
みんなで仲良く楽しみたい、みんなで良くなっていきたい。そうやってご縁を自分だけで独占せずに周りへ循環させていくと、そこからまた新しいイベントや仕事が自然と生まれていきます。言えば、自分から行動もしますが、純粋に周囲を応援し、ご縁を繋いでいるうちに、周りの人たちが私の夢を一緒に叶えてくれたり、助けてくれたりするようになりました。その結果、夢の大きさや規模がどんどん大きく膨らんでいったのです。
本来の美しさを引き出すボディアート

いただいたものを誰かに還元したいという気持ちは、絵以外の形にも広がっていきました。最近始めたボディアート「女神撮影会」もその一つです。自信を持てない女性や手術の傷に悩む方など、その人のエネルギーを感じながら鎖骨や腕に即興でアートを描き、写真に収めています。ペイントをしていると、強がっていない、その人本来の美しい姿がふっと現れる瞬間があるんです。自らの美しさを改めて認め、そのままの自分を受け入れた瞬間、肌にツヤが出て輝き始めます。
日本人の女性は自信のない方が多いと思うのですが、家族や誰かのために生きてきて自分を後回しにしてきた方こそ、自分のためにおしゃれをして自己肯定感が上がることで、女性性が花開いて行動的になることが多いです。
まず自分自身が自分を認められていないと、その魅力は相手にも伝わりません。心の意識にも段階があると思うので、ボディアートを通して、「あなたは本当に素晴らしくて美しい」。そのままのあなたを受け入れて伝えるための、ちょっとしたきっかけの一つになれたら嬉しいです。
子どもや女性の未来をひらく挑戦

振り返ると、2年前の私は「もっと頑張らなきゃ」「マーケティングを学ばなきゃ」と、一般的な正解に縛られて空回りしていました。でもあるとき、「私が本当に叶えたかった夢は、もうすべて叶っているじゃないか」と腑に落ちたんです。自分はもう十分に満たされていると思って心がふっと緩んでからは、皮肉なことに、より大きな夢が次々と叶い、お金も別のところから自然と入ってくるようになりました。1400年ほどの歴史があるという丹生川上神社への正式奉納に選ばれたのも、そうして心が緩んだ先で起きた奇跡の一つです。
元々は自信のなかった私だからこそ、これからは女性と子供たちがそのままの自分を受け入れ、本来の自分で輝いて生きていけるお手伝いをしていきたいと考えています。小さい頃から、楽しそうに生きる大人や可能性を導いてくれる大人に出会えれば、子供たちの将来は絶対に変わるはずです。かつて違和感があった「売れたい」という気持ちも、今は大好きな人たちや子供たちの支援のためにお金を回す目的であれば、喜んで持てるようになりました。
もう一人の私は、仲の良い友達とボーっと散歩して「今日も晴れて空が綺麗だな」と感じられるだけで十分幸せです。やってやるというギラギラした欲求はありません。今、この緩んだ心のままで、目の前の女性や子供たちの心に、これからもそっと光を灯し続けていきます。