絵柄の幅広さと提案力が武器のイラストレーターが実践する「クライアントの期待を超える仕事術」
COUさんは、大学と大学院で幅広いデザイン分野を学んだのち、空間ディスプレイ企業にてデザイナーとして活躍しました。ブランド企業の空間デザインやグラフィックも手掛け、多数のアワードを受賞。独立後は、イラストレーターとして、コンテンツ (web / 書籍 / アプリなど)用イラストをはじめ、企業キャラやキャンペーンキャラなどのキャラクターデザイン、図解イラストやインフォグラフィックなど、多彩な2D制作を展開しています。イラストとデザインの両方ができる強みを持つCOUさんに、仕事でのこだわりや、今後の展望について伺いました。
デザイン業界から、イラスト業界への挑戦
私は、もともとイラスト観賞が好きで、大学時代にはさまざまなイラストレーターの方々の画集を見ていました。社会人になり、iPadを購入したことをきっかけに、イラストを趣味として描くようになりました。
新卒でデザイン会社にデザイナーとして就職し、在籍させていただいた期間で、目指していた賞の受賞や、目標などを達成できたこともあり、独立を決意しました。趣味であったイラストを、仕事としても確立させたいという思いがあり、独立後はイラストレーターを軸として活動しています。
元々、イラストは趣味であったため、独立当初はイラストに関する実績や業界へのつながりがない状態でしたが、イラスト需要が見込まれる業界や企業様へポートフォリオを送付し、少しづつ案件をいただけるようになりました。その後、リピートしてくださるクライアント様や、新たな企業様を紹介していただける機会が増え、より一層仕事の幅が広がっていきました。
仕事のモットーは、「 相手の想像を超えること 」
私は、業界や媒体にとらわれず、幅広いジャンルのイラストやデザインを制作しています。制作実績は、メインビジュアルからカットイラスト、キャラクターデザイン、図解イラスト、インフォグラフィックまで多岐にわたります。
デザイナーとしてのキャリアを活かし、制作過程では、クライアント様へのヒアリングを重視しています。ヒアリングからニーズを拾い上げ、目的に合わせた最適な提案や制作ができるように心がけています。クライアント様の方々からも、絵柄の幅広さと提案力を評価いただけることがとても多いです。
最近では、企業キャラクターやブランドキャラクター制作のご依頼も増えています。
ただカッコイイやカワイイだけで終わってしまわずに、企業様やエンドユーザーにとってどのようなプラスの役割を果たせるかまでを考慮し、提案しています。このような場面でも、イラストだけではない、デザイナーとしての経験を活かした提案ができることで、ご相談をいただけていると思っております。
仕事をするうえでは、「 相手の想像を超える 」ということを大切にしています。クオリティはもちろんですが、ヒアリング時にクライアント様が言葉にしきれないニーズや展開を想像し、提案にもそれらを盛り込むように心がけています。
提案資料を見たクライアント様に「ここまで考えてくれていたんだ」と喜んでいただけることを目指しています。また、そのようなクライアント様視点での制作が、最終的な納品物のクオリティ向上にもつながると考えています。
制作物に対して、クライアント様が喜んでいただけたことは、私にとっても励みになります。プロジェクトを通して、Win – Winの関係を築けるよう、これからも「想像を超えるサプライズ」を届ける姿勢を持って取り組んていきたいと思います。
特定のスタイルに固執せず、幅を広げていきたい
独立後は、想像していなかった新しいつながりやプロジェクトに関わる機会も多くいただけるようになり、そのような点も大きなやりがいのひとつとなっています。
デザイナーとイラストレーターの両方のキャリアを持っていることは、私の大きな強みです。そのため、プロジェクトのどの段階からも対応が可能なため、企画やコンセプト設計段階からのご相談をいただけることも増えてきました。今後は、そのようなコンセプトメイキング段階からも積極的に関わっていきたいと考えています。
さまざまなクライアントワークを手掛けさせていただくなかで、自然と表現の幅も広がり、自身の絵柄の幅もさらに広がってきました。今後もアウトプットできる世界観を広げつつ、クライアントワーク以外でも、自身が得意とする世界観を発信する機会を増やし、そこから生まれる新たなつながりや可能性も広げていきたいです。