メタバースの将来性と現状の活用事例について

高野 恵利那

高野 恵利那

2024.05.31
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こんにちは!みみトモ。ランド代表の高野恵利那です。前回は聴覚障がい者の情報保障が不十分なことによって転職率が高く、年齢が上がるにつれて働く場所も収入も減ってしまうこと、そういった当事者の働きやすい環境を整えると、173億円の経済効果が見込まれることをお話ししました。今回はメタバースの将来性についてお伝えしたいと思います。次回、そこに障がい者雇用を掛け合わせていくことの秘められた可能性についてお伝えしたいと思うので今回の記事はいつもと少し違いますがお付き合いください!

メタバースの将来性

1.ハイプサイクル

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ メタバース有用性2022

こちら2022年のハイプサイクルを見てください。ハイプ・サイクルとは、簡単にお伝えすると新しい技術の立ち位置を知るためのひとつの指標です。

マーカーを引いた、「メタバース」「NFT」「ブロックチェーン」に注目です。メタバース、NFTともに”過度な期待のピーク期”に、ブロックチェーンは幻滅期にいます。

ここで次の図2023年のハイプサイクルを見てみましょう。

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ メタバース有用性2023

メタバース、NFTともにたった1年で幻滅期に突入し、ブロックチェーンも啓発期に入る手前まで来ています。かなり早いスピードで進展しています。

詳しくは次回以降で述べますが、ブロックチェーン、メタバース、NFTの3つは、相互に関係しており、今後も一緒に発展していくと考えられます。

メタバースは2030年までに8兆ドルから13兆ドルの市場となり、ユーザー数は2030年に50億人に達すると予想されています。世界人口は2030年に85億人に増えるとされているので、全人口の約60%が参入するということです。

メタバースは、かなり大きな市場となることが予測できますね。スマホが普及したようにあっという間に私たちの生活に馴染んでいくのかもしれません。

2.メタバース活用事例

見出し4画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 高野恵利那さん

前項で述べたようなメタバースの可能性について分かったとしても、実際にどんな活用法があるのかイメージがつきにくいと思います。現在、メタバースはゲームやイベントでの利用がメインであり、日常的な利用に至っているのは少ない印象です。

そこで実際にどのような取り組みをしている行政や企業が出てきているのか、こちらでご紹介していきます。

メタバースでのビジネスは大きく3つの要素で成立します。

①プラットフォーマー
②サービスプロバイダー
③ユーザー

①プラットフォーマー
仮想空間を作成し、提供するもの。以下の例が挙げられます。

・cluster
・VRChat
・Horizon Workrooms
・Axie Infinity
・The Sandbox
・GAIA TOWN
・Spatial    など

中小企業や団体が参入しやすいものとそうでないもの、ゲーミングパソコンでしか入れないものやスマホでも参加できるものなど、それぞれ特徴が異なります。

②サービスプロバイダー
既存のプラットフォームを自身の活動や資金力に合わせて選択して、サービスやコンテンツをメタバース内で運用しています。

具体例として以下を参照してみてください。

・不動産業界でのメタバース活用事例など
https://metaversesouken.com/metaverse/real-estate-case-study/

・埼玉県で”メタバース登校”
 認定NPO法人カタリバオンライン不登校支援プログラム
https://www.nhk.or.jp/shutoken/saitama/article/006/49

その他、市役所でもメタバースが導入され始めたり、大手企業も活用を始めたりしています。

みみトモ。ランドの活動はここに該当します。メタバース上で、聴覚障がい者が生きやすくなるために必要な最新情報を提示したり、ユーザー同士が集まって話せる場を提供したりしている行為そのものを指します。

③ユーザー
仮想空間内でサービスを利用する人のこと、つまり、みみトモ。ランドのサービスを使う人々のことです。

メタバースの課題

見出し5画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 高野恵利那さん

現在、②の企業や団体から、③の利用者や消費者に届ける過程で、収益化する方法がなかなか確立できずに苦戦している企業などが多い状況です。

リアルの私たちはお店に買い物に行き、商品を購入すると思います。その前提として、そのお店があるところには町があり、人がいるから、商売は成り立ちます。それはメタバースでも同様であって、共通点のあるコミュニティと企業が掛け合わさることで、メタバース上の商売が成り立つと思います。

コミュニティと企業のコラボが、今後のメタバースの発展にとって、重要なキーワードになると私は考えています。

まとめ

以上、メタバースには将来性があること、実際の活用法と課題についてお伝えしました。

次回は、そこに障がい者雇用を掛け合わせていくことの秘められた可能性についてお伝えしていきます。

みみトモ。ランドHP:https://mimitomoland2023.my.canva.site/

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