ほめ達!流「照り返しで輝く!魅力作り」~ほめるとは光を届けること〜

西村 貴好

西村 貴好

2022.07.06
アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_プロフィール

「ほめ達」の西村貴好さんによると、「ほめる」とは、“価値”を発見して伝えること。「ありがとう」と感謝を伝え、ねぎらうことで、当たり前になっていたことが光を放ち始めます。明るく照らし出す光を、あなたの「ほめる」で周りの人たちに届けませんか。

「ほめる」ために必要なこと

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_ほめる動物

「ほめる」という言葉を聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか。

この記事に興味を持ち、読んでいただいているのですから、過度にマイナスのイメージではないかもしれませんが、それでもやはり、難しいとお考えではないでしょうか。

「ほめる」ことを一番狭く定義すると、「目上から目下に対して、言葉を使って、良いことを言う」となります。この定義に縛られてしまうと、「ほめる」ことはすごく難しくなってしまいます。それではどうすればいいのか。その答えが、「ほめる」ことの再定義です。

私たち「ほめ達」は、「ほめる」ことを

価値を発見して伝えること 

と定義しています。「ほめ達」=ほめる達人とは、価値発見の達人なのです。
そして、価値を発見する対象は、「人」「モノ」「出来事」の三つです。

「人」の価値を発見して伝える、これは一般的に使われている「ほめる」という言葉が持つイメージに一番近いものなのですが、「ほめ達」の域にまでいくと、欠点を個性と捉え、プラスに変換して価値を発見していきます。

「モノ」の価値を発見して伝える、この「モノ」というのは、自分が取り扱っている商品やサービスなどです。その「モノ」に最高の切り口を見出して、その価値を利用者や顧客に伝えていく。ビジネス、商売、営業などで非常に使える能力です。

「出来事」の価値を発見して伝える、これはピンチをチャンスに変える考え方です。一見するとマイナスでネガティブに思える出来事に対して、価値を発見していくのです。

それでは、「価値を発見する」ために必要なこととは何か、それは怠け癖のある脳を意識して使い切っていくことです。「ほめる」とは、脳の使い方を学ぶことでもあります。人間の脳は、究極のエコ装置です。いつでも省エネモードで運転しています。それを意識して、積極的に使っていくことが必要なのです。

脳を動かす魔法の言葉

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_ひかりのドア

ここでは、ピンチの中に活路を見出す、魔法の言葉を一つご紹介しましょう。

目の前が真っ暗闇に思えるような状況の時に、そこに一筋の光が差し込む。目の前に壁しか見えないと思えた時に、そこに扉が現れて出口が見つかる。このように状況を変えてくれる言葉です。

それは、自分自身に対する質問

「これは何のチャンスだろう?」

似た言葉に「ピンチはチャンス」というものがありますが、これは似て非なるものです。

明確に自分自身に対して「これは何のチャンスだろう?」と問いかけると、脳は質問された問いに対して全力で考え始めます。すぐに明確な答えは出ないかもしれませんが、脳は質問された通りに潜在意識下で考え続けてくれます。そして、やがて閃くように答えを導き出すのです。ポイントは、ただ一つ、自分に対して「これは何のチャンスだろう?」と質問しておくだけです。

「ありがとう」の反対語は

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_かがやく手

「価値を発見して伝える」ために、もう一つ大切にしたいことがあります。

それは「ありがとう」の反対語を考えるということです。
「ありがとう」の反対語とは何か?考えてみられたことはありますか。

「ありがとう」の反対語は「当たり前」です。

「当たり前」だと思った瞬間に、感謝がなくなってしまうのです。

家族がいて、当たり前。自分のことをしてくれて当たり前。
仕事はあって、当たり前。お客さまはやってきて当たり前。
部下は出社してきて当たり前。仕事にミスがなくて当たり前。
子どもは学校に行って、当たり前。自分や家族は健康で当たり前。

ついつい、当たり前だと思ってしまって、感謝を忘れていることってないでしょうか。当たり前だと思った瞬間に、意識の中に暗闇のベールが覆い被さってしまいます。真っ暗闇の中にダイヤモンドが置かれていても、そこに光がなければ、ただの石ころです。「ほめる」とは、光を届けること。当たり前という暗闇のベールに光を届けることです。

「ほめる」よりも大切なこと

見出し4画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_感謝

「ほめ達」が「ほめる」よりも大切にしていることがあります。

それは、感謝を伝えること、そして、ねぎらうことです。

「ほめる」と感謝は違う、と考える人もいますが、私たち「ほめ達」は感謝を伝えることこそ、最高のほめ言葉のプレゼントと考えています。人は、ただほめられたいのではないのです。自分が誰かの役に立っているということを知りたい、感謝されたいものなのです。

ですから、

「事実プラスありがとう!」

は、最高のほめ言葉です。

この「事実」は、小さければ小さいほど良いと思ってください。小さな事実が、誰のどのような役に立っているのかを伝えてあげていただきたいのです。そして、この事実を探すヒントは「ありがとうの反対を考える」です。当たり前だと思っていることに気づいて、それを感謝と共に伝えるのです。

そして、この「事実プラスありがとう!」は、言葉を変えると「ねぎらい」となります。「ねぎらい」とは、その人が立場上、役割上、やって当たり前のことに気づき、言葉を届ける。またときには、その当たり前の中にある大変さに共感し、感謝を伝えるということです。

「ねぎらい」は、皆が求めていながら、なかなか供給されていないものです。そのため、感謝やねぎらいを供給する人は、暗闇の中のランプのように周りに魅力の光を放ちます。そして、そこに人が集まり出します。なぜならば、人は暗闇が怖い生き物だからです。

花よりも根っこをほめよう

見出し5画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_西村貴好さん_花

花の美しさは、皆がほめ称えますが、その花の美しさを支えているのは、土の中にある根っこです。見えない根っこに意識を向けて、その役割に気づけるようになれば、人としての魅力が深まっていきます。

では、実際に根っこに意識を向けるとはどういうことでしょうか。
それが、日常の中に隠れている「ねぎらい」を見つけるということなのです。

ぜひ、「ねぎらい」という光を周りに届けてください。
気がつけば、その光の照り返しで、最も美しく輝く、あなたがいますよ。