再生数0から始まった、SNSとの終わらない試行錯誤

男装くん

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2026.09.11
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SNSの総フォロワー数が約90万人のコスプレイヤー『男装くん』の連載コラム第8弾です。病室で「SNSをやってみよう」と決意した私が、最初に選んだのはTikTokでした。しかし、現実は想像していたものとはまるで違います。再生数は2桁、コメントはゼロ。アカウントを何度も作っては消し、試行錯誤を繰り返す毎日。それでも諦めなかったからこそ、後に90万人以上のフォロワーへと繋がる”最初の気づき”を得ることができました。

最初に選んだのはTikTokだった

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_男装くん_SNSの軌跡

SNSを始めると決めた私は、最初の発信場所にTikTokを選びました。

理由はシンプルです。

当時いろいろリサーチした結果、まだ駆け出しだったTikTokは拡散力が高く、一番バズりやすいSNSだという情報がたくさん出ていました。

「まずはここで勢いをつけよう。」

そう決めて、最初の動画を投稿しました。

最初は女性の姿のまま発信していました。

「きっとすぐにバズるだろう。」

正直、そのくらい軽く考えていました。

ところが現実は甘くありません。

再生数は100回前後。

ひどい時は、10本投稿してもすべて0〜2桁。

スマホを何度更新しても数字はほとんど変わりません。

「……全然伸びない。」

病室のベッドの上で、その現実だけが静かに突きつけられていました。

男の子として発信してみよう

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「何が違うんだろう。」

私は毎日、人気動画を何時間も見続けました。

すると、ある共通点が見えてきました。

当時のTikTokでは、いわゆる”狸顔”のかわいらしい女の子の動画が圧倒的に伸びていました。

それを見ながら、鏡に映る自分を見て思わず笑ってしまいました。

「30代のおばさんが、いくら若作りしたところで、さすがに無理あるな。」

そんなある日。

ショートカットのウィッグをかぶって病院を歩いていると、先生や看護師さん、患者さんから何度も男の子に間違われました。

その瞬間、ふと思ったのです。

「だったら、男の子として発信したらどうだろう?」

そうして新しく作ったアカウントが、「れいくん」でした。

当時のTikTokは、流行りの音源に合わせて口パクをしたり、踊ったりする動画がほとんど。

私も見よう見まねで、同じような動画を10本ほど投稿しました。

結果は……

再生数300回前後。

女性アカウントよりは少し伸びたものの、コメントはゼロ。

フォロワーもほとんど増えませんでした。

「これも違う。」

そう思った私は、またアカウントを削除しました。

次に作ったのは「あおくん」。

でも結果はほとんど変わりませんでした。

300回前後の再生数。

コメントもつかない。

まるで誰にも存在を知られていないようでした。

それでも諦められなかった

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「どうしたらバズるんだろう。」

そのことばかり考えていました。

ハッシュタグを変える。

投稿時間を変える。

流行りの音源を変える。

動画の最初の見せ方を変える。

真面目にやってみる。

ふざけてみる。

思いつくことは全部試しました。

伸びなければアカウントを削除する。

そしてまた最初からやり直す。

気づけば5回以上、同じことを繰り返していました。

正直、心は半分折れかけていました。

それでも、この挑戦だけは絶対に諦めたくありませんでした。

余命宣告を受けた私には、「いつか成功すればいい」という時間はありません。

自分の中で決めた期限は、一カ月。

だから毎日が本気でした。

病室で一人、スマホと向き合い続ける日々。

そして何度も失敗を繰り返す中で、私は一つの答えにたどり着きます。

「きっと、みんな何者でもない私には興味がない。」

この気づきが、後に87万人以上のフォロワーへと繋がる、大きな転機になっていきます。