理学療法士が教える体質改善を意識した食事指導
低フォドマップ食における栄養指導を行っている佐々木達雄さん。ご自身がストレスで過敏性腸症候群を患い、食事療法で改善を体感したところから、低フォドマップ食の栄養指導や自身の食事をSNSなどでも発信されています。今回は、『体質改善を意識した食事指導』をテーマにお話いただきました。
低フォドマップ食を実際にした私の体験談
理学療法士となり、11年目に目になりますが、4年前に事業のストレスで過敏性腸症候群を患い、原因不明の便秘や下痢を繰り返しました。また、身体の倦怠感や疲労感が強く悩んでいる中、ある食事療法に出会うことになります。それは、低フォドマップ食というもので実際に消化器内科に2週間入院して、食事療法を体験しました。その後は、食事を意識したことで便秘や下痢が改善され体調も良くなりました。
まずは、低フォドマップ食とは、“フォドマップ”を控えた食事を意味しています。フォドマップとは「FODMAP」と書き、小腸では吸収されにくい発酵性の糖質の総称で、以下の頭文字を合わせた言葉です。
F :発酵性の糖質
O :オリゴ糖
D :二糖類(ラクトース)
M :単糖類(フルクトース)
AND
P : ポリオール
該当する食品は以下のものが挙げられます。
オリゴ糖:納豆、きな粉、ごぼう、玉ねぎ、豆、にんにく、、小麦など
二糖類:牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム
単糖類:はちみつ、果物など
ポリオール:シュガーレス菓子、プルーン、イチジク、マッシュルームなど
高フォドマップの摂り過ぎに注意
これらの食品は体にいいといわれているので日常生活で、積極的に摂取している人もいると思います。しかし、これは高フォドマップの食品となり、摂取しすぎると腸が過敏になったり、胃や腹部の膨満感や痛み、下痢、便秘などを引き起こすことがあります。また、小腸で吸収されずに長く腸内に留まって発酵し、多量のガスを発生させる原因にもなります。腸に病気がないのに腹痛や下痢・便秘が続く方は、特に高フォドマップの摂り過ぎがよくない影響を与えるといわれています。
そこで、胃腸に負担をかけない「低フォドマップ食」を取り入れて、2週間はお米を中心におかずはお肉やお魚を食べて、お味噌汁は毎食食べていました。野菜はじゃがいも、にんじん、かぼちゃ、トマト、きゅうりを取るようにして、調理方法はできるだけ煮る、蒸すを焼くといった物で摂取しました。野菜でも食物繊維が多い物は量を少なくしました。
退院後も、自宅で食事療法を継続し、少しづつ体調が変わってきました。身体の倦怠感や、疲労感も改善され、便秘や下痢も軽減しました。また、肌も綺麗なりツヤツヤになりました。
そこで理学療法士である私は閃きました。
…次回へ続く…