日本におけるクラシック音楽文化について~Vol.1 自己紹介~

興津 諒

興津 諒

2022.12.21

現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。今回は、興津さん初コラムにて自己紹介をしていただきました。

皆様、はじめまして!

ファゴット奏者、リード職人でありクライス音楽事務所の執行役員をしております、興津諒(おきつ りょう)と申します。

私は普段、全国のプロのオーケストラや吹奏楽団に客演しており、メディアでのレコーディングや撮影、またキャスティングまでを行っております。そして、行政(国交相、外務省、群馬の南牧村など)や他業種の企業様(旅行、テレビ業界、医療など)と連携をし、大きなプロジェクトを数多く任せていただく等、このご時世にも日々、日本国内における多くの業界の活性につながるよう邁進しております。

クライス音楽事務所として

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 興津諒さん_プロジェクト

これまではコンサートの受注中心でしたが、それと併せて上場企業の旅工房、国交相、南牧村(群馬県)と連携をし、音楽村プロジェクトを行なっております。現在少子高齢化率68%で一番なくなってしまう可能性が高い国内自治体1位となっていて、その%は同時に世界1位という事でもあります。

そして360を超える空き家があり、山も豊かにあります。またその全ての所有者が把握されている程、行政と生活をしている方々とのつながりは深いものになっている場所です。

村もそれら空き家のリノベーションを進めている中で、宿泊施設、ホールなどの設置、山林業としてグランピング施設の建設を有したプロジェクトを行っており、生演奏付きツアーでのインバウンド事業を進めております。

また医療専門機器のウェアラブルデバイスにて24時間病院にて健康状態をチェックしてもらえ、何かあれば直ぐに対応してもらえるという安心感のある環境の実現を目前にしている、奈良医科大の教授との連携も視野に入れて進めています。つまり、常に音楽に溢れ、日々の生活も安心して過ごせる所謂「天国」を地上に作ろうという壮大なプロジェクトです。

他にも太陽工業、東京ガスなどといった大企業との豊洲・有明での音楽フェスプロジェクトをはじめ、20を超える一大プロジェクトに取り組んでおります。

※各企業様の敬称略

Japan Traditional Orchestra

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 興津諒さん_コンサート

今までクライス音楽事務所の元で組織していたオーケストラが、2023年5月にNPO法人になることが決定し、「Japan Traditional Orchestra(JTO)」となります。

これは新しいシステムのオーケストラで、雅楽部門とクラシック部門の2部門を持った組織です。部門ごとでの受注となり、どちらの部門での受注でもJTOとして演奏を行います。また、融合したコンサートを行うことも想定しております。

クラシック部門ではアルバ・レギア交響楽団(ハンガリー)、東京シティフィル、神奈川フィル、東京フィル、群馬交響楽団、広島交響楽団、佼成ウインドなど日本中の、プロのオーケストラの方や宝塚やミュージカルで大活躍している方や、普段からプロのオーケストラやメディア等で大活躍している方など、夢のようなメンバーで構成されています。

雅楽部門でも第一線で大活躍をしている一流の奏者の方々や日本舞踊の正当流派「藤間流」からの参加も決まっております。

これらはインバウンド事業(入国者に対する事業)、海外事業(出国、輸出する事業)を想定しており、特に雅楽は美しい見た目からも海外の方に喜ばれることが多く、音もエキゾチックで興味を持っていただけることが多いので「世界最古のオーケストラ」としてもっと発信をすべきと考えています。

また、クラシックにおいてはオーケストラ団体ごとの伝統はあっても、国として見た場合の伝統や文化はないと言えるので、雅楽の注目に合わせて文化の確固たる確立と、日本のレベルの高さを海外にアピールすることを目指し取り組んでおります。

自己紹介が長くなってしまいましたが、次回はなかなか当事者からは語られて来なかった「クラシック音楽業界の問題点」について書かせていただければと思います。

引き続きご一読いただけましたら幸いです。