E-girlsとのコラボレートも手がけたデザイナーが語るデジタルアートへの情熱

ムラサキドリンク

ムラサキドリンク

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ムラサキドリンクさん_プロフィール

国士舘大学を卒業後、独学でデジタルデザインの世界に飛び込んだムラサキドリンクさん。E-girls YURINOとのコラボレーションや、ラッパーのジャケットデザインなど、幅広いジャンルで活躍しています。本コラムでは、会社員としての生活を送りながらもクリエイターとしての情熱を燃やし続ける彼の哲学と、デザインへの飽くなき探求心に迫ります。

水泳一筋からデザインの道へ転身

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ムラサキドリンクさん_Tシャツデザイン

私は大学時代は水泳部に所属し、寮生活を送っていました。寮の下に設置されている自動販売機でファンタグレープの500ml缶が100円で売っていて、それを好んで頻繁に飲んでいました。そのファンタグレープが『ムラサキドリンク』という名前の由来です。デザイナーを目指す前からSNSなどでこの名前を使用していますが、紫色が特別に好きなわけではありません。

水泳は幼稚園からずっと続けてきたのですが、大学3年生のときにヤンチャをしすぎて、水泳部を退部することになってしまたのです。水泳中心の生活がなくなり、かといって勉強に専念するタイプでもなかったため、空いた時間にはノートの端にイラストを描くことに没頭していました。

服に興味があったこともあり、デザインやイラストの分野に進む決意をしました。決意した翌日にAppleストアでiPadを購入し、それが私のデザイン活動のスタートです。デザイン学校には通わず、必要な機材を揃えて独学で学び始めました。「iPadがあれば何でもできる」と信じ、最初はカタチから入りました。

まずは、おしゃれな人物画を描くところから始めてみたら、それが面白くてどんどんのめり込んでいきました。紙にデザインを描く場合だと、作品を1枚の紙に収める必要があります。それがデジタル機器を使用することで、複数の作品を重ね合わせ、ひとつの完成された絵を生み出すことが可能になり、デザインの可能性が広がります。

とにかくデザインが面白くて、徹夜で描き続けたこともたくさんあります。周りにもクリエイターの友達がいたのですが、知ったかぶりをしながら話しを合わせているうちにデザイン力が向上しました。友人たちと意見交換をしながら、制作活動に力を入れていきました。

大切にしているのは”人のつながり”

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ムラサキドリンクさん_展示会

制作活動に地道に取り組むなか、Instagramでの発信がきっかけとなり、知り合いの企業や、個人からの仕事の依頼が増えていきました。これらの依頼を通じて、依頼してくれた方のところに私の作品が残ることは、さらなるやりがいへとつながっています。

当初は知人からの依頼を無償で受けていましたが、依頼が徐々に増えてきたため、iPadを購入してから約3ヶ月後には有料化にし、正式に仕事として受けることに決めました。

私が最も重視しているのは「人とのつながり」です。基本的には、誰とでも交流を深めるために飲みに行きます。友達といろいろなお店に飲みにいくことにハマっていた時期があり、飲み屋で出会った人や、そこから紹介してくれたたりして、人脈が広がっていきました。出会った人とInstagramを交換して自分の発信について話すことで、さながら営業みたいなことをしていました。

目標は渋谷109の大型広告を制作すること

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私は仕事を選ぶ際には、報酬の額よりも依頼の内容を重視しています。特に初期の頃で何もできないうちから金額を固定してしまうと、お互いに気持ちよく仕事ができないと思っています。もちろん基本料金は設定していますが、私の目指すのは、納得できるクオリティの作品を納品することです。

デザイナーとしての目標は、渋谷109の巨大な屋外広告に自分がデザインした作品が載ることです。最初からこの目標を掲げて活動していて、やっていることが面白くてここまで続けてきました。始めたことを軽々しく放棄するつもりはありません。

現在は会社員としても働きながらデザイナーとしての活動を並行していますが、将来的にはデザイナー1本で生計を立てられるようにしていきたいです。

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