
ダンスを通して心を通じ合う、日本の未来のサルサダンサーへのメッセージ
サルサダンサーとして活躍されている大井みどりさん。サルサの魅力に触れて、これからを担う若い世代へとサルサの魅力を伝えていくために日々活動されています。サルサの魅力とダンサーとして歩み始めたきっかけ、今後の展望についてお話しを伺いました。
サルサとの出会いとその魅力
私がサルサと出会ったのは、札幌の大学の国際交流イベントでした。そこにグアテマラから来た留学生の友達がいて、その友達がサルサの音楽をかけてくれたんです。
最初は座って音楽を聴いていたんですが、だんだん体が動き出して、自然と立ち上がり、その音楽の魅力を肌で感じていました。でも、どうやって踊って良いのか全くわからなかったので、見本を見せてもらおうとしました。
しかし、サルサはペアで踊るものだから一人では踊れないということで、札幌のラテンクラブを教えてもらって、そこで初めて生でサルサを見て、一瞬で心を奪われました。見ただけで完全にハマりました。その後、私はサルサにどんどんのめり込んでいきました。
サルサはそもそも、踊れる人が後から来た人に教え、伝えていくという形で広まっていったダンス文化です。だから、札幌でも、踊れる人に教えてもらいながら、みんなで一緒に上達していきました。その後、サルサの世界にどんどんのめり込んでいった私は、東京に引っ越してからさらにその魅力に惹かれることになります。
東京はファッションや文化の影響を強く受けている街で、サルサもその影響を受けて進化していきました。札幌のサルサは、東京とは少し違い、独自の歴史を持つ9番スタイルで始まりました。9番スタイルは、サルサの中でも日本独自のスタイルとして東京に負けないくらいの歴史を持っているんです。私が札幌でサルサを始めたのも、この9番スタイルでした。その後、ロサンゼルススタイルやニューヨークスタイルが日本にも広まり、私もそれらを試していく中で、東京で踊る楽しさを感じるようになりました。
人の心をつかむサルサの魅力
サルサの魅力はその音楽とダンスの奥深さです。サルサは、さまざまな文化が混じり合って生まれたダンスであり、音楽そのものも多くの文化を取り入れています。たとえば、ラテン音楽にはアフリカのリズムや楽器、西洋の楽器が組み合わされています。これによって、サルサは単なるダンスではなく、世界中の文化が融合した音楽であることがわかります。この点が、サルサがどの国の人々にも広がり、愛される理由だと思います。
サルサの音楽は、ラテン系移民がアメリカで自分たちの故郷のダンスを踊る中で生まれました。その過程で、白人たちがラテンのリズムに興味を持ち、サルサは徐々にルールを作り上げていきました。これにより、誰でも踊れるようにルールが整理され、世界中に広がっていったのです。
サルサの音楽は、アフリカからのルーツを持つ打楽器のリズムと、ピアノやフルートなどの西洋楽器の調和がとれた、他にはない音楽です。このように、サルサはその多様性によって、聴く人、踊る人の心をつかむ力を持っています。
サルサの未来を担うサルサダンサーとしての今後
今後、私が目指しているのは、サルサの魅力をもっと多くの人に伝え、特に若い世代にその楽しさを広めていくことです。現在、サルサは世界中で愛される文化ですが、これを維持していくためには、新しい世代にその魅力を伝えていく必要があります。サルサは、言葉を超えたコミュニケーションの手段であり、どんな国の人とも心を通わせることができる素晴らしいダンスです。
私の夢は、サルサを次の世代に引き継ぎ、もっと多くの若者にその素晴らしさを伝えていくことです。サルサを通じて、世界中の人々と心が通じ合い、新しい仲間をつくることができるという喜びを、より多くの人に感じてもらいたいですね。
