唯一無二の手作りアクセサリー。SDGsに取り組む学生起業家が語る次世代への思い

ワクセル編集部

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2023.01.27
アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_AlutaKelutaさん_プラスチック廃材からの手作りアクセサリー

『Aluta Keluta』は、幼馴染である岡本京太郎さんと眞野海宏さんの2人が学生起業家として立ち上げたブランドです。SDGsと絡めてプラスチック問題を身近に感じてもらうため、破棄プラスチックから手作りのアクセサリーを製作しています。ブランドへの思いや、学生で事業を立ち上げる際に意識していたことなどを伺いました。

プラスチック廃材からの手作りアクセサリー

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『Aluta Keluta』は、大学生の間に商売の経験をするために岡本と眞野の2人で立ち上げました。ブランドのコンセプトにプラスチック問題を取り入れ、環境問題を身近に感じられるよう日常使いのできるアクセサリーづくりを開始しました。大学で学んだSDGsの取り組みにからめて、自分たちがつくったもので貢献できたらと思います。

昨今、プラスチックの廃棄が世界中で問題になっています。プラスチックは分解されないため、ゴミ捨て場や海岸にたまっていきます。捨てられたプラスチックが生物の体内から発見される報告もあり、生態系への影響も懸念されています。また、プラスチックの原料は石油であり、有限である化石燃料の枯渇や、燃やすと出てくるCO2は地球温暖化を促進します。

『Aluta Keluta』では、本来捨てられるペットボトルキャップや海洋に落ちているプラスチックを洗浄し、新しいアクセサリーへと生まれ変わらせています。一つひとつが手作りなので、世界にひとつしかないアクセサリーとなります。

唯一無二であること、また性別関係なく誰でも付けていいジェンダーフリーのブランドになることを願っています。そして、次世代を担う子供たちが環境問題に取り組むきっかけづくりになればと思います。

未経験で試行錯誤しながら事業を立ち上げ

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商売に取り組んだ経験がないので、どうやって売り出すかを考えるところからのスタート。お店を出して集客する時間もお金もなかったため、SNSで多くの人に届けられるようにECサイトを立ち上げました。

岡本の親がアンティーク家具をネットで販売する計画を立てていたので、ECサイト販売は良い手段だと思いました。工業高校を卒業しているので手先の器用さには自信があり、しっかりしたものをつくればアクセサリーを商品として販売できると考えました。

TwitterやInstagramで投稿すると、いいねやリプライなどの反応はありましたが、実際に商品の購入につながらないことに苦労しました。ECサイトで出店のハードルは低かったですが、文章だけでは自分たちが伝えたいことすべては伝わりません。そこで、対面での販売ができるようにアクセサリーを置いてくれる場所を探したところ、五反田のお店にたどり着きました。

購入までの導線のほかには、価格設定にも苦労しました。最初は、多くの人に届いてほしいと思い、ほぼ原価で販売。若い人に認知されることを目標にしていたため、安い方が良いと思いましたが、運営費などを賄う必要があったので価格を上げることに。

ECサイトだけの販売に限定していたため、広告や価格設定に四苦八苦していましたが、五反田のお店に出すことで少しずつ購買につながるようになりました。

学生起業家が活躍できる環境づくりが重要

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_AlutaKelutaさん_AlutaKeluta事業家

学生団体に所属していたので、起業している人とのつながりはありますが、SDGsに絡めた事業を展開している人は見かけませんでした。それだけ環境問題に対しての事業で持続性を追求することはハードルが高いのだと思います。

我々のように、学生で起業する人は少しずつ増えている印象ですが、それでもまだ学生起業家が珍しく扱われるのは、当たり前の文化として根付いていないからです。チャレンジしたくても一歩踏み出せない人には、自分たちの背中で見せていくしかありません。

学生が事業を立ち上げることに対して違和感のない環境やコミュニティを創り上げたら、誰でもチャレンジができるはずです。家庭でも学校でも、チャレンジを推してくれる場所や人がいることが大事だと思います。

現在、大学1年生と2年生の2人で事業を展開していますが、将来的に『Aluta Keluta』のブランドが後世につながればと思います。学生の間は続ける予定ですが、我々が卒業しても下の代に引き継がれていくようにしたいですね。

岡本 京太朗 | ワクセル Official Web Site

眞野 海宏 | ワクセル Official Web Site