【開催レポート】第1回〜第5回Drumming Exercise

伊藤 達郎

伊藤 達郎

2026.10.17
column_Ito Tatsuro

ドラムを通じた身体表現や体験型ワークショップを届ける伊藤達郎(いとう たつろう)さんによる開催レポートです。「上達」ではなく「楽しむこと」を重視したレッスンが生まれた背景とは。上手くやることにとらわれがちな日常の中で、自分だけのリズムに気づくヒントをお届けします。

2026年4月〜8月、東京・五反田のLive & Cafe Bar Rockyにて、ドラム体験型イベント「Drumming Exercise」を開催しました。

Drumming Exerciseは、「ドラムを演奏することを通して、身体でリズムを感じ、自分自身のリズムを見つけていく」ことを目的とした体験型プログラムです。

ドラム未経験の方や、「リズム感がないから自分には難しそう」と感じている方でも、無理なく楽しめるよう、いきなりドラムを叩くのではなく、まずは身体でリズムを感じるところからスタートします。

Drumming Exerciseが生まれたきっかけ

見出し1画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_誕生秘話

きっかけは、約5年前に始めたドラムレッスンでのある経験でした。

音楽の授業を担当する高校の先生から、「これを機会にドラムを始めたい」という依頼をいただき、レッスンをスタートしました。

しかし、仕事で多忙な中でも少しでも上達してほしいという私自身の思いが強くなり、知らず知らずのうちに「上達させること」を重視したレッスンになっていました。

そんなあるとき、
「私はドラムのレッスンの時間を楽しみたいから受けており、ドラム技術の上達は二の次なのです!」
という言葉をいただきました。

この経験から、「教える側が考える上達」と「本人が求めている楽しさ」は必ずしも同じではないことに気づきました。

そこで、演奏技術だけを追い求めるのではなく、レッスンそのものを楽しみながら、「できた!」という小さな成功体験を積み重ねられる方法を試行錯誤。

その実践から形になっていったのが「Drumming Exercise」です。

まずは楽器を使わず、身体でリズムを感じる

見出し2画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_身体で感じる

Drumming Exercise では、最初からドラムを叩くことはしません。

まずは両手足を使って、簡単なリズムを身体で感じるところから始めます。

大切なのは、リズムを「狙って叩きにいく」のではなく、一定のリズムという波に乗ることです。

見出し3画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_波にのる

イメージとしては、大縄跳びに近い感覚です。

一定のリズムで縄が回り続け、その流れを感じながらタイミングを合わせてジャンプする。

ドラムも同じように、一定の拍子を感じ、その波に身体を合わせていきます。

身体の動きを、そのままドラムへ

身体でリズムを感じられるようになったら、実際にドラムへ移ります。

ドラムスティックの持ち方や椅子に座ったときの姿勢、右足・左足・左手・右手それぞれの位置を確認し、一人ずつ実際にドラムの音を鳴らしていきます。

最初は、右手・左手・右足・左足を同時に鳴らす、とてもシンプルな4/4拍子からスタート。

見出し4画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_身体の動きをドラムに

たとえばスピッツの「ロビンソン」のような楽曲に合わせながら、まずは一定のリズムをキープします。

ここで重要なのは、完璧に演奏することではありません。

「ドラムから音が出た」
「曲に合わせてリズムを刻めた」

その一つひとつを成果として捉えます。

実際にドラムを演奏すると、身体だけでリズムを取っていたときとは感覚が変わります。

自分の動きだけでなく、ドラムから返ってくる音を聴き、その音を感じながら次の一打につなげていくため、身体・耳・脳を同時に使う体験になります。

「できた!」を一つずつ積み重ねる

見出し5画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_できたを積み重ねる

4/4拍子の基本リズムができたら、そこから少しずつ変化を加えていきます。

右手と両足でリズムをキープしながら、左手を2拍目・4拍目に加えることで、よりドラムらしいリズムへ。

ここまでできれば、初めての方は十分にミッションクリアです。

さらにチャレンジしたい方は、右手を8分音符のリズムに切り替えることで「8Beat(エイトビート)」へ発展させていきます。

このように、最初から複雑な演奏を求めるのではなく、

身体でリズムを感じる
↓
シンプルなリズムを鳴らす
↓
少しだけ変化を加える
↓
曲に合わせて演奏する

という順番で、一つずつ積み重ねていきます。

その結果、最後には

「まさか自分が曲に合わせてドラムを叩けるなんて!」

という驚きや達成感につながります。

演奏技術だけではない、ドラムの可能性

見出し6画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_ドラムの可能性

音楽レッスンというと、「楽器が上手くなること」が目的だと思われがちです。

もちろん演奏技術を身につけることも大切ですが、ドラムは全身を使って演奏する楽器だからこそ、演奏以外の部分にも意識を向けることができます。

身体を動かし、音を聴き、リズムを感じ、次の動きを判断する。

こうした体験を通して、

  • 身体感覚
  • 思考力
  • 判断力
  • 感情のアウトプット
  • 人とのリズムを合わせる感覚
  • 継続して取り組む力

などを意識するきっかけにもなります。

Drumming Exerciseでは、単に「ドラムを上手く叩く」ことだけを目的にするのではなく、音楽を通して自分自身の身体や感覚に気づくことも大切にしています。

参加者の皆さんの変化

見出し7画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_参加者の変化

第1回〜第5回ともに、ドラム未経験の方が多く参加してくださいました。

「初めてでしたが、思っていたよりドラムが叩けて楽しかったです。また、自分に自信がついた感じがします。」

「参加する前はリズムも取れず、全然叩けないと思っていましたが、極々初歩の初歩をなんとか出来て楽しい気持ちになりました。」

「前回なんとかできたことが、今回は普通にできるようになり、成長を感じました。」

「身体が思うように動かなかったのが悔しかったですが、少しずつ慣れてきてリズムを刻めるようになったと思います!」

といった声をいただきました。

また、

「上手くやるより楽しむ、という自分の課題に対して個人的には大成功でした。」

「とにかく楽しめました。ドラムができることも嬉しかったし、楽しめている自分が何より嬉しかったです。」

という感想もいただいています。

こうした声からも、Drumming Exerciseでは「上手くできたかどうか」だけではなく、自分自身が楽しみながら挑戦できたことそのものを大切にしていることが伝わってきます。

「できる・できない」ではなく、まず音を鳴らしてみる

見出し8画像嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_伊藤 達郎_まずは音を鳴らす

楽器を始めるとき、多くの人は、

「自分には才能がないかもしれない」

「リズム感がないから難しそう」

「上手くできなかったら恥ずかしい」

と考えてしまうかもしれません。

しかし、最初から上手にできる必要はありません。まずは一度、音を鳴らしてみる。

そして、身体でリズムを感じてみる。できたことがあれば、その小さな一歩を喜ぶ。


Drumming Exerciseでは、他の人との「できる・できない」の比較ではなく、一人ひとりが自分のリズムで挑戦することを大切にしています。

ドラムを鳴らす。
両手足を動かしてみる。
曲に合わせてリズムを刻んでみる。

その瞬間に生まれる「できた!」という感覚や、自分自身の新しい発見を、多くの方に体験していただきたいと考えています。

あなた自身のリズムを見つけ、リズムの波に乗る。それがDrumming Exerciseです。

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