ドラムがつなぐ未来──人と人生を動かす、“新しい音楽ライフ”とは

プロのドラマー・パーカッショニストとして活動しながら、ドラムに親しむためのイベントも開催する伊藤達郎(いとう たつろう)さん。ドラムを始めたきっかけや現在の活動、今後の展望などを伺いました。
ドラム一筋の学生時代からドラムの可能性を広げる活動へ進化

母親が声楽をやっていたので、幼少の頃から母が主催する歌の稽古に顔を出していました。小学生のときにいろいろな習い事をしていましたが、熱中するほどのものはなかったんです。中学校に進学し、吹奏楽部の部活動紹介のときにドラムを叩いている先輩を見てかっこいいなと思ったのが私の楽器人生の始まりですね。中学、高校と6年間は吹奏楽部で打楽器パートを担当。その後、音楽大学へと進学し、打楽器を専攻して学びました。大学卒業後、たまたま見たドラム雑誌で私が好きなドラマーの方がローディーを募集していたんです。ローディーとはライブでアーティストの楽器や機材の搬入やセッティング、搬出を行う技術スタッフのこと。その応募に通り、1年半ほどライブ会場などの現場でローディーとして仕事をさせていただきました。そこからフリーランスとして国内外問わず演奏活動を行っています。
近年はワクセルのコラボレーターでもある美点発見アドバイザーの法華津 和徳さん(ほけつ かずのり) と関わる機会があり、多くの影響を受けています。人を喜ばせることが昔から好きでした。人と関わる上で、相手が求めているものに対して私が力になれることは何だろうと常に考えています。音楽業界以外の業種の方々とドラムを通じて私がお役に立てることは何だろうと考えたときに、ドラムを演奏のためだけに使うのではなく、ドラムがきっかけで仕事のパフォーマンスが上がったり、新しい事業を始めたり、プライベートが充実したりするきっかけになれば良いなと思っています。ゆくゆくは演奏以外でドラムを活用した新たな道を切り開いたりする事業を展開していきたいですね。
ドラムが変える、思考と感覚のリズム

現在は依頼いただいてライブやコンサート会場でドラムを演奏する傍ら、ドラムレッスンを行っています。以前はドラムやパーカッションのワークショップを開催したこともありました。今後はドラムを使ったエクササイズ『ドラミングエクササイズ』にも注力していこうと思っています。これはドラム上達のためではなく、みなさんが持っている悩み・問題やメンタルブロックを解放させるために行うものです。非日常を経験し、まったく違う自分を知り切り開くきっかけとしてドラムが活用できるのではないかと思いました。エクササイズは非常に簡単なので、どなたでも始めてもらいやすいものとなっています。ドラムを演奏するときは手足の動きがバラバラで難しいと思っている人が多いのですが、シンプルに両手足で4拍子を叩くだけなら簡単ですよね。それが出来るだけでドラムに対する心のブロックが解除されるはずです。
ドラムの魅力は後ろにいるのに存在感があるところですかね。小さい頃に見たドラムは、 あんなに大きくて複数ある楽器をひとりで操る姿に感動したことを覚えています。いろんなドラマーのレッスン、ワークショップを見て感じていたのですが、皆さん難しく教えてしまうところが多いんですよ。ドラムを始めたけれど辞めてしまう人の多くは、うまい人の演奏を見すぎて無意識に自分と比較して脱落していくんだなと気付きました。まずはドラムが難しいものという認識を外していきたいですね。さらに、手足をバラバラに動かすことで普段使わない部分の脳が活性化することもわかりました。フィットネスほどではありませんが、少し体を動かしたい上に自分のリズムを作る(例えば生活のリズム)という人にもぴったりです。
自分のスタジオを作ってさらにドラムの魅力を発信し続けたい

会社の社長や役員クラスの方たちはゴルフをする人が多いじゃないですか。ゴルフのコミュニティの中で仕事に繋がったり、プライベートの仲間ができたりするので、ドラムもゴ ルフのようなポジションになれないかなと思っています。先日もワクセルのコラボレーターの方と、心の病を持ってる人、非行に走っている少年少女たちと一緒に『ドラミングエクササイズ』をやることが更生プログラムになるのではないかという話をしました。ドラムを使って人のお役に立てる講座が作りたいなと思っています。
私のドラムの師匠は現在もスタジオミュージシャンとして大活躍されており、今でもスタジオミュージシャンに憧れがあるんです。日本に限らず世界の音楽界を支えるドラム&パーカッショニストとして売れていくために、自分のステータスをもっと上げていきたいですね。
もう一つの目標は自分のスタジオを作ることです。音楽関係者でご自身のスタジオを持っ ている人は少なからずいらっしゃいます。少人数が入れる防音の部屋を持っているという人が多いのですが、同じ規模感だと周りの人たちの真似をしているだけなのでおもしろくないなと思ってしまうんです(笑)。どうせやるなら、ドラムが 5~10台並べられるくらいの広々としたスタジオを作って、そこで『ドラミングエクササイズ』だけでなくレコーディング・ライブ配信もできて、いろいろな人が集まるスタジオにしたいですね。