半年で外注価格1億円相当を内製化した資産型経営者・黒田周兵が教える、少人数でも10倍速で事業を育てるAI活用術

黒田 周兵

黒田 周兵

2026.07.24

1年後、記事や動画が300本ある会社と、何も蓄積されていない会社には、どのような差が生まれるのでしょうか。半年で外注価格約1億円相当の開発・制作を内製化した株式会社Black Trick代表・黒田周兵さんが、少人数でも事業を高速化し、会社に資産を残すAI活用術を解説します。


半年で外注価格約1億円相当を内製化したAI資産型経営者・黒田周兵

1年後、同じ業界に二つの会社があったとします。

一方には、記事、YouTube、短い動画、顧客事例、FAQ、営業資料が合計300本蓄積されている。

もう一方には、社長や社員が毎日忙しく働いた記憶はあっても、その経験や知識が会社にほとんど残っていない。

現在の売上が同じでも、1年後には簡単に追いつけない差が生まれているはずです。

僕はさまざまな事業をプロデュース・経営しながら、AI、BtoBブランディング、GEO・AI検索対策、アプリ開発などを研究・実践しています。

この半年間に自社で開発・制作したアプリ、業務システム、Webサイト、記事、動画、画像などを、一般的な外注価格で積算すると、約1億円相当になります。

大人数の開発チームがいるわけではありません。

AIを使って、調査、企画、文章、デザイン、開発、テスト、改善を一つの流れにつなげることで、従来なら数カ月かかっていた事業開発を、数週間、場合によっては数日単位まで短縮しています。

僕がAIを研究している理由は、単に制作費を削減したいからではありません。

人口減少、採用難、物価高、税や社会保険料の負担が続く中で、少人数でも会社が生き延び、成長し続けられる方法を作りたいからです。

1年後、コンテンツが300本ある会社と、何も残っていない会社

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1年後、差がつく会社の正体

記事やYouTubeを一本公開しただけで、すぐに会社が変わるわけではありません。

しかし、週に6本のコンテンツを残せば、1年間で約300本になります。

300本すべてを、一から別々に作る必要もありません。

たとえば、一つのYouTube動画から、コラム、短い動画、SNS投稿、FAQ、営業資料を作る。顧客との商談から、よく聞かれる質問や導入事例を残す。

AIを活用すれば、一つの経験を複数のコンテンツへ展開できます。

記事や動画が蓄積されれば、顧客が検索したときに、自社の情報を見つけてもらいやすくなります。AIへ業界について質問したときにも、会社の考え方や事例が参照される可能性が生まれます。

何より、社長が毎回同じ説明を繰り返す必要がなくなります。

「自分が営業しなければ売上が立たない」

この状態から抜け出すには、営業担当者を増やすだけでは不十分です。

社長が話してきた内容を、記事、動画、顧客事例、診断、提案資料、FAQとして残す。顧客が商談前に会社や商品を理解できる状態を作る。

営業そのものがなくならなくても、社長が一からすべてを説明する必要はなくなります。

僕は、これを「営業を労働型から資産型に変える」と表現しています。

社長が一生営業を続ける会社と、コンテンツや仕組みが営業を支える会社。

この差は、1週間では見えません。しかし、1年後には大きな差になります。

AIを使う会社と、AIを「最強のスタッフ」にする会社

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AIを使う会社と、AIを最強のスタッフにする会社

文章作成や議事録の要約にChatGPTを使うだけでも、仕事は速くなります。

しかし、それはまだ「AIツールを使っている状態」です。

AIを本当の意味でスタッフにするには、自社の商品、顧客、理念、事例、判断基準を学ばせ、日常業務の中へ組み込む必要があります。

人工知能は、いわば「人類最強クラスの脳みそを持つスタッフ」です。

ただし、入社初日のスタッフへ会社のことを何も教えなければ、期待する仕事ができないのと同じです。AIにも、自社の知識を整理して渡す必要があります。

僕は現在、僕の分身となるアプリを、複数開発しています。

これらは、人の頭の中にある知識や、毎回消費されていた作業を、会社に残る仕組みへ変えるために作っています。

通常、新しい事業を立ち上げるには、市場調査、競合分析、商品設計、ネーミング、文章、デザイン、システム開発、営業資料など、多くの工程が必要です。

それぞれを別の専門家へ依頼すれば、説明、確認、修正にも時間がかかります。

AIと自社の仕組みを組み合わせると、この工程を一気通貫で進められます。

僕の実践では、従来の方法と比べて、10倍以上の速度で仮説検証を進められる場面もあります。

小さく作る。顧客に見せる。反応を確認する。改善する。

一つの事業がうまくいかなかった場合も、調査結果、コンテンツ、システム、顧客データを次の事業へ利用できます。

AIによって本当に変わるのは、一つの作業時間だけではありません。

会社が学習し、次の挑戦が速くなることです。

人・物・金の前提が崩れる時代に、先に何を仕掛けるか

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人・物・金の前提が崩れる時代の救世主

これまでの経営では、人、物、金を集めることが成長の基本とされてきました。

しかし、働く人は減り、採用費や人件費は上がっています。物価、外注費、税や社会保険料の負担も、企業経営を圧迫します。

人を増やせば解決する。広告費を増やせば売れる。設備を増やせば成長できる。

これまでの方法だけでは、経営を維持しにくい会社が増えていくはずです。

だからこそ、これからは人が働いた時間を、その場で消費してはいけません。

記事や動画を残す。顧客から聞かれた質問を残す。社長の判断基準を残す。営業の成功例と失敗例を残す。何度も利用できるアプリやシステムを残す。

僕は、人が動き続けなければ売上が止まる経営を「労働型経営」と呼んでいます。

反対に、人が働いた時間や知識を、継続的に価値を生む資産へ変えていく経営が「資産型経営」です。

そして、AIによってこの資産化を加速させる考え方を、僕は「AI資産型経営」と呼んでいます。

先に仕掛けるとは、流行しているAIツールを誰よりも早く契約することではありません。

1年後や3年後に会社を助ける資産を、今日から作り始めることです。

最初から、大規模なシステムを作る必要はありません。

社内で何度も繰り返している説明を一つ、文章や動画として残す。毎回一から作っている資料をテンプレートにする。社長しか答えられない質問を、社員やAIが参照できるように整理する。

AI時代に生まれる差は、どのAIを使っているかではありません。

AIを使った結果、会社に何が残ったか。

僕はこれからも、自分の会社を実験の場にしながら、少人数でも大きな価値を生み出し、企業が生き延びやすくなる仕組みを研究していきます。

この連載では、AI資産型経営の考え方だけでなく、実際に試した方法、成功したこと、失敗したこと、新しく開発している仕組みもお伝えしていきます。


著者プロフィール

黒田周兵(くろだ・しゅうべい)

AI資産型経営者、しほかれ作家。

AI、BtoBブランディング、GEO・AI検索対策、AI業務OS、アプリ開発を通じて、企業や個人が持つ知識、コンテンツ、顧客データ、業務の仕組みを、継続的に価値を生む経営資産へ変える事業を展開している。

自社の事業開発、コンテンツ制作、アプリ開発にAIを導入し、半年間で一般的な外注価格約1億円相当の開発・制作を内製化。BrandFlair OS、EPIlog、Procielなど、複数のアプリや業務システムを開発している。

小説『資本主義に疲れて、姉がいなくなりました。』を中心に、文学、音楽、ゲーム、劇場、イベント、教育へ展開する物語IPづくりにも取り組んでいる。

関連情報

▶黒田周兵の経歴と活動について
https://prociel.pro/author/kuro-shihokare

▶AI資産型経営について詳しく知る
https://black-trick.com/kurodake/2026/07/01/kuroda-shubei-ai-asset-management/

▶株式会社Black Trick公式サイト
https://black-trick.com/

▶しほかれYouTube
https://www.youtube.com/@shihokare

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