経営者対談

コンテンツクリエイター
サイバーバニー × ワクセル

今回のゲストはYouTubeやTikTokなどのSNSを通して、日本文化を海外に発信するコンテンツクリエイターのサイバーバニーさんです。日系アメリカ人で、2018年にハワイから日本に移住。2022年にはアメリカの経済雑誌フォーブスの『世界を変える30歳未満の30人』のひとりに選出されるなど、その活動は世界的に支持されています。

フォーブスやSNSで評価された個性

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住谷 :サイバーバニーさんは、YouTubeやTikTokなどのSNSを通して、日本の文化を海外に発信するコンテンツクリエイターとして活動されています。2022年にはアメリカの経済雑誌フォーブスの『世界を変える30歳未満の30人』のひとりにも選出。現在どのような活動をされているのか詳しく教えてください。

サイバーバニー:海外の視聴者に向けて日本の文化や習慣、言語などをSNSにアップしています。私は日系アメリカ人で、2018年にハワイから日本に来ました。東京に親戚もいたので、小さい頃から、ハワイと日本を行ったり来たりしていましたし、日本の学校に体験入学をしたこともあります。

ハワイと日本の違いを言うと、日本は壁を作る文化があるかなと思います。初対面のときは壁をつくりますが、時間をかけてだんだん仲良くなっていきます。一方、アメリカではまず最初に仲良くなっちゃいますね。ハワイでは挨拶のときにハグしますが、日本はお辞儀なので少し距離を感じます。

また、海外にはジェントルマンというか、レディファーストの文化がありますね。お店などでもドアを開けてくれますし、女性も後ろの人のためにドアを手で押さえてくれています。でも日本ではあまりやらないですし、むしろなんでドア開けてるの?と不審に思われることも。

ビジネスシーンでは、日本人は会議の説明が多く長い、アメリカはダイレクトなので会議がショート。日本には先輩と後輩カルチャーがあるけれど、アメリカはみんなフェアで、新人もベテランも同じ立場です。

それと海外から見た日本の印象は「出る杭は打たれる」というものがありますね。アメリカではさまざまなバックグラウンドを持つ人が多いので、ちょっと変わった人も個性として見ますが、日本人は「あの人変わっている」となりますよね。

TikTokで『Hiragana Song』が話題に

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住谷:動画を作るうえで苦労したことはありますか?

サイバーバニー:YouTubeチャンネルを始めて4年目に入ります。最初の2年は毎日泣いていましたね。『Hiragana Song』も最初は再生回数が良くなかったんですが、コロナになってから始めたTikTokにアップしたら、次の日にはYouTubeの登録者数が一気に1万人増えてびっくりしました。

だから自分をアピールするときは、いろいろなプラットフォームを活用した方がいいと思いました。それと諦めないで続けることが大事です。これは私のパッションなんですよね。

最初の2年間は自分のアイデンティティがわからなかったんです。何を着ていいかわからなかったし、個性がないと自分でも思っていました。でもその後、おばあちゃんの着物を着るようにしたら日本らしさを感じられるようになって。日本のカルチャーを教える動画をつくることで、だんだん自分のスタイルが固まっていき、パッションを感じるようになりました。

住谷:今は音楽活動に力を入れられているそうですね。

サイバーバニー:YouTubeには『Hiragana Song』や、『Days of the Week Song/一週間の歌』、『Greeting Song in Japanese/あいさつのうた』もあり、これは海外の人向けにつくった曲です。

日本のことが好きな外国人には、もっと日本のことを知りたいし、日本文化にも興味があると思っている人がたくさんいます。なので、まずはひらがなとカタカナと少しの漢字を覚えてほしいという思いからつくりました。

私は勉強が苦手だし集中力がないので、踊ったり体を動かしながら、気持ちを込めてメモリーに入れるというコンセプトでつくっています。『あいうえおのうた』は踊りたくなるような感じにしました。

リズムとバックミュージックをある人がつくってくれて、私が歌詞を書いたんです。本当にシンプルなメロディーですが、みんなが踊ってくれたらすごくハッピー。子どもが大好きなので、子どもでも大人でも、家族全員で楽しめるチャンネルをつくりたいと思っています。

夢は日本語を世界に広め、みんなハッピーになる世界を作ること

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住谷:普段からインパクトがあるファッションですが、何をイメージされていますか?

サイバーバニー:洋風と和風のミックスプレートみたいなファッションですね。ウサギの格好は、ハワイで7年間飼っていた白いウサギからのインスピレーション。また、小さい頃、セーラームーンになりたかったという夢もあり、大人になったセーラームーンをイメージしています。

夢といえば、フォーブスに選出されるのも、小さい頃の夢だったんです。壁にその夢を書いて毎日頑張っていました。自分の個性を出して、他の人があまりやっていないことをやり続けたのが評価されたんだと思います。

住谷:ではサイバーバニーさんの今後のビジョンを教えてください。

サイバーバニー:ビジョンが3つあって、まずは『Hiragana Song』のような曲をもっとつくりたいですね。また、日本人向けのJ-POPアルバムをつくりたいです。テーマは「自分の幸せを探すか、社会に従うか」です。3つめは、発展途上国の子どもたちに日本語を教えたいです。サイバーバニーのグッズの日本語ノートを送って、ひらがなを覚えてもらって、世界に広めたいです。

みんながハッピーになれば、私もハッピーなんです。海外の人に日本語を教えたいし、日本語も英語も、両方の世界が大好きなので、みんなで楽しめたらいいなと思っています。

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