電気工事×YouTube!? 電気屋優tuberが発信する「電気工事のレシピ」

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム _ 吉田優さん_

電気屋優tuberとして、電気工事業での経験を発信している吉田優さん。電気工事専門のYouTubeチャンネルは、ITを電気工事に取り入れようと開設しました。電気工事職人を増やすために発信した「第二種電気工事必勝動画」は13万回再生を突破。YouTubeチャンネルを始めたいきさつや、今後の展望についてお話を伺いました。

さまざまな職業を経験した後に電気業界へ

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僕は工業高校に通っていたので、就職率はほぼ100%で、周りはみんな就職するのが当たり前でした。しかし、父親が中卒であったことで「子どもは大学へ通わせたい」という思いと、「大学生は、遊んで飲んで過ごせそう」という不純な考えで大学に進学しました。

その後、思い描いた学生生活と違う日々に嫌気がさし、大学を中退。バーテンダーをしたり、収入を上げようとスカウトマンになったり、最終的に、友人と独立して自営業を始めるなど、数えきれないほどの職業を経験しました。

転機となったのは、友人と2年ほど自営業を続けている最中、不慮の事故で友人が亡くなった出来事でした。突然の訃報で悲しみに暮れていたところ、うそみたいな話ですが、夢の中で、友人の「しっかりしなさい」という声を聞くようになりました。

当時、両親からも「何をしているか分からない」と心配されていたのもあり、実家の家業である電気事業に携わることを決めました。

電気屋優tuberとしての挑戦

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現在は、電気工事の職人として働きながら、電気屋優tuberとしても活動しています。父が社長で、僕が営業・見積もり・職人をやりながら広報活動もし、次に僕が継ぐために奮闘しています。

電気工事業とYouTubeをコラボレートさせたのは、大きく3つの理由があります。

まずは、電気工事業を学ぶ場所を提供すること。この業界は、頑固な職人かたぎな方が多く、「仕事は見て盗め!」と、技術は教えないのが主流です。僕も電気工事業を始めた当初は、2代目ということもあり、現場に行けば無視され、ほっとかれたままということが良くありました。

これは僕だけでなく新人の多くが経験することで、メンタルの弱い人だと耐えられず辞めてしまう人もいます。料理のレシピを調べるように、電気工事業においても「自分で学べる場」があれば、職人の技術が継承され、もっと電気工事業が盛り上がるのではないかと考えました。

次に、広告・広報としての活用です。求人の広告を出すだけでも、月に50万円の費用がかかるのは大きな出費になります。将来的に、YouTubeのチャンネルを大きくするなかで、広告収入としての収益と、YouTubeチャンネルで広告を出せるようにしていこうと活動しています。

3つ目は、電気工事業とITを組み合わせ、技術力を向上させるというものです。僕は電気工事業界の同世代より技術力が遅れていると実感しています。遅れた技術をYouTubeに取り組むことでカバーしていこうと、日々YouTubeの活動も続けています。

僕のチャンネルでは、主に「コンセント付け方」や「第二種電気工事必勝動画」など、

電気工事のノウハウについてのコンテンツを新人の方向けに発信しているので、電気工事職人が増えるきっかけになれば幸いです。

「段取り」でチームの力を引き出す

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僕は仕事をするうえで、「段取り」を特に意識しています。たとえば、電気工事業で電線を100本入線させる作業をする場合、人によって作業の仕方はさまざま。電線の必要な長さが100mだとしても、材料として1000mの電線がくるので、うまく使っていかないと足らなくなります。なので、1本ずつ入れて測って切ってという工程を100回繰り返す方がほとんどです。

しかし、僕はリスクをとってでも、1回自分で何メートルか測り、先に100本切って一気に電線を入れるようにします。また、配線するなかでもカーブがあったりするので、そこに仕掛けをつけて入るように1日かけて作業したりと、前もって構成を練り、誰がどのポジションをやるかなどを決めています。

YouTubeの活動でも、僕だけにスポットが当たるのでなく、段取りを意識しながら撮影を手伝ってくれる仲間にもスポットライトが当たるようにしています。YouTubeの活動を続けていくなかで、共感してついてきてくれる仲間も増えてきました。

他の電気工事チャンネルをみていると一人でやっている方がほとんどです。なので、電気工事に関するメインコンテンツと共に、「仲間」「きずな」を大事にし発信しようと、仲間にも出演してもらうコンテンツをつくっています。

今後は、電気工事業の経験を積むと共に、YouTubeの活動にも注力し、電気工事業界がメディアにもっと取り上げられるように活動していきたいと考えています。

電気工事業界で働く人のなかには、電気工事の道具や作業服にこだわっていたり、仕事に意図を持っていたりする方も多くいます。どんどん発信力や影響力をもって僕自身がメディアに出演などして、電気工事業の魅力を伝えていけたらと思います。

数々の受賞歴を誇るダンサーが語る「タップダンスは世界に通用する“スペシャルウェポン”」

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_Masashiさん_プロフィール

Masashiさんは7歳でタップダンスを始めて、20歳で単身渡米し、数々のショーに出演。帰国後、コレオグラファー(振付師)、テレビ出演、テーマパークのダンサーなど、幅広い分野でタップダンサーとして活躍しています。日本のタップダンス界をけん引するMasashiさんに、タップダンスを始めたきっかけや、今後のビジョンについて伺いました。

本場アメリカで培ったタップダンスの経験

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_Masashiさん_アメリカのタップダンス

僕がタップダンスを始めたのは、子役の事務所に所属し「何か特技になるものはないか?」と探していた時に、歌を教わってた先生に勧められた事がきっかけです。

始めた当初は親にやれと言われ続けて、先生には辞めた方が良いよと言われるような状況でしたが、転機が訪れたのは16歳の頃。当時の師匠がニューヨークでうまくなったという話を聞いて、18歳から2年間がっつりアルバイトで資金をためて、20歳で渡米しました。

アメリカはひと言で「最高」でした。良い意味で人の目を気にしないですし、本場アメリカではテレビでタップダンスが日常的に放送されてます。老若男女誰でもタップダンスが踊れるという日本とは異なるカルチャーに触れ、すごいなと感じました。

けれども現実は甘くなく、アメリカに住み始めてしばらくした後リノベーション3日前に知らされて家を出され半月ホームレスとなったこともありました。まさに、ハリーポッターに出てくるような、窓もない二畳の部屋で生活なんて経験もありました。

日本のご飯やお家が恋しく感じることもあり、小さい頃は辞めたいと思うことの方が強かったタップダンスを続けてきたのは、色んな人に褒められたい、認められたいということが原動力でした。また、本場であるアメリカに行ってきたので、日本に帰国したらものすごくうまくなった自分を見てもらいたいというのがありました。

タップダンスは技術だけでなく、いかに人を巻き込むか

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_Masashiさん_タップダンスのシューズ

アメリカに残りたい思いは強かったのですが、ビザの関係もあって日本に帰国。日本とアメリカでは、タップダンスに対するギャップがあり、信用を勝ち取らないと日本でタップダンスを続けていくのは難しいと感じていました。まずは信用を積み上げるために、すべて優勝する気持ちで、さまざまな大会に参加しました。

優勝できたのは運が良かったのもありますが、「人の気を引くタップダンス」を意識したからだと思います。タップダンスは技術だけでなく、巻き込む力が重要になります。大会中にお客さんの顔を見て、「今日はこんな感じでやろう!」と会場の雰囲気を感じてダンスをします。アメリカにいたときに出会った人たちが場の雰囲気に合わせて踊っていたのを見ていたのが良い経験でした。

タップダンスが他のジャンルのダンスと大きく異なるのは、「音を出すこと」です。悪く言うと誤魔化しがききません。他のジャンルでは、30歳か40歳で引退することが多々ありますが、逆に引退した方々がセカンドジャンルとして始めるのがタップダンスです。今まで異なるダンスをされてきた方々がタップダンスをやっているのを見ると、違った見方や発見がありますね。

また、タップダンスで使われる『タップシューズ』は独特の造りになっています。ソールの前後に鉄板がついていて、つま先、かかとの先端と内側の4パターンに分けて音を出します。側面も活用して、音だけでなく動きの要素も入れることで、目で見て楽しい工夫もしています。

女性だと、かかとの部分がヒールとなっている人もいます。1kg前後の重さのシューズが一般的ですが、木の素材や鉄板の厚さはダンサーによってさまざまで、ダンス以外にも注目すべきポイントです。

日本でタップダンスをもっと身近な存在に

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_Masashiさん_プロフィール

現在は、タップダンススタジオでプライベートレッスンをやっています。自分の時代のタップダンスは厳しかったので、「自由」をテーマに教えています。また、劇団四季等ミュージカルで活躍されていた方が代表の「一茶企画」で、振り付け、出演を依頼いただいております。

日本では、タップダンスを生で見る機会は少なく、他のジャンルと異なって敷居も高く感じがち。それは、タップシューズに耐えられる板や部屋の確保が必要だからです。ハードルを下げるために、タップシューズを履かなくてもタップできるダンスを生み出していきたいです。

観客目線で言うと、劇団やミュージカルにタップダンスが加わるだけで全体が明るくなります。まさに、“スペシャルウェポン”と言える武器です。タップダンスを見る機会があれば、「なんであんな音がなっているんだろう」など、ぜひ興味を持って知ってほしいですね。

全国を回って、お金をもらわずイベントを開催しファンを増やして、「Masashiがいるからミュージカルを見る」と思われる存在になっていきたいですね。

LEDで街も人も明るくする!日本を笑顔にするエルちゃんの活動とは

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_LEDパレード(エルちゃん)さん_本人プロフィール

『LEDパレード』ことエルちゃんは、パフォーマーとしてのイベント出演や、YouTubeやTikTokに動画を投稿しています。『とくダネ』『めざましテレビ』などのメディアにも取り上げられ、その奇抜な活動が注目を集めています。日本を外側からも内側からも明るくするエルちゃんに、LEDパレード誕生のきっかけや今後の展望について伺いました。

喜びだけを生み出す!LEDパレード誕生秘話

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_LEDパレード(エルちゃん)さん_室内LEDパレードエルちゃん

元々は、長崎の工業高校を卒業後、吉本興業の漫才師として活動していました。その後、モノマネをやりながらショーパブで勤務。ある時、お客さんからこんな要望がありました。

「なんか面白いことをやって!いつものモノマネじゃなくて、全然違うこと!」

そのときは、誕生日が近い女の子を喜ばせることが目的でした。何をしようかと思って周りを見渡すと、クリスマスが近いため、クリスマスツリーが目に入りました。そこでふとひらめき、クリスマスツリーに飾ってあった電飾を全身タイツの上から巻き、エレクトリカルパレードのBGMを流してもらいながら、誕生日ケーキを片手にショーパブ内に登場。

すると、サプライズをした女の子が泣きそうになりながらものすごい喜んでくれたんです。最初に喜んでもらえた時に、「これは良いことをしている!」という実感がありました。

NSC時代は、人のことを少し悪く言うネタで観客を笑わせていましたが、電飾を付けるだけで誰も汚さずに喜びだけを生み出せるなんて、これはすごい方法を見つけたと思いました。「もっと面白くできないか?」と考えて誕生したのが、今の『LEDパレード』エルちゃんです。

電飾スーツがLEDで節電を実現

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_LEDパレード(エルちゃん)さん_暗闇LEDパレードエルちゃん

最初は、日本全国や世界各地で撮影した動画を、ショーパブに来たお客さんの前で流していました。地元の動画がスクリーンに映ると、お客さんにすごく喜んでもらえるんです。そうすると、今度は「誕生日に来てくれ」っていう人が増えだしたので、仕事として受けるようになりました。ショーパブをやめてエルちゃん一本で歩みだし、屋台を出して光るグッズなどを販売開始しました。

実は恥ずかしがり屋の一面もあって、それを克服しようと思ってこの活動を始めたのもあります。他の誰もやっていないし、怪しい目で見られることもありますが、転げるくらい大爆笑している人を見ると、「エルちゃんの活動をやっていて良かった」と思えます。

自分は電気を使って全身を光らせていますが、節電の呼びかけもしています。「お前が言うなよ」ってツッコミも入りますが、節電を広げることによって、周りに笑顔が増えるのがうれしいです。

実は、スーツが何十着もあって、一着に数十万円かかっているのもあります。ただ、電気代はリチウムイオンバッテリー20,000mAのフル充電で4〜5時間持続するので、1着の電気代は10円もしないくらいです。昔は倍以上の電気代を消費していましたが、LEDになって節電ができるようになりました。

エルちゃんがLEDで世の中を明るくする

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_LEDパレード(エルちゃん)さん_チアとLEDパレードエルちゃん

エルちゃんとしての他の活動としては、『LEDパレードチャンネル』でYouTubeやTikTokに動画を投稿しています。自分で言うのもおかしいですが、変わったネタばかりアップをしています。たとえば、千葉県のドイツ村の背景に紛れて遠くから映してもらって、「どこにいるでしょう?」ゲームをしたり、京都タワーのてっぺんに登って、外からズームで撮ってもらったりしていました。

前例がないことに取り組んでいるので、正直、毎日不安だらけです。見た目が変で目立つので、街中で不審がられたり、蹴られたりしたこともあります。子どもがいるところに行くと、ものすごい喜んでくれるか、泣かれるかのどちらかですね。また、光っているだけですから、出会ってから5分で見飽きられることもあります(笑)

子供か大人かは関係なく、感受性が一緒でシンクロする人に出会えると楽しいですね。活動するなかで、「今度、イベントやるから呼びますね」って本当に呼んでくれた人もいました。出会いが広がって、自分の存在が認知されていくのがありがたいです。

一人でも多くの人が笑顔になって、世の中を物理的にも心理的にも明るくする活動を、今後さらに広げていきたいです。人を明るく照らし続ける活動をしつつ、コロナ禍で苦労されている場所にも爆笑を届ける存在になります。イベントだけでなく、老人ホームや病院、幼稚園に力を貸していき、さらに笑顔になる場を増やしていく活動を続けていきます。

YouTubeでバズった白うさぎのクリエイターが「世界を変える30歳未満」30人に選ばれたワケ

Cyber Bunny(サイバーバニー)さんはハワイ出身の日系アメリカ人です。現在SNSを通じて日本の文化や言葉について発信していて、米フォーブス誌が選出する「世界を変える30歳未満」30人にも選ばれています。「西洋と東洋をつなぐのが使命」と語るサイバーバニーさんが発信する日本とはどんなものか、詳しくお話を伺いました。

Cyber Bunnyとして日本の文化を海外に伝える

私はYouTubeやTikTokなどのSNSで、日本について発信しているコンテンツクリエイターです。出身はハワイですが、家族は東京に住んでいます。毎年夏休みはおばあちゃんに会うために日本に来ていましたが、2018年から私自身も日本に住みはじめました。

ハワイでは多くの人が大学を卒業するとアメリカ本土に行きますが、私は第二の故郷である日本に魅力を感じて、日本に行きたいと思っていました。ちょうどそのころの日本では英語教師の募集がたくさんあり、仕事があるならと思って日本に来ました。

日本に住み始めてから、日本人の立ち振る舞いや日本の文化を体感し、それについて動画にしてTikTokに投稿を始めました。そこから私はSNSフルタイムクリエイターになりました。

日本語の言葉一つひとつには理由があります。「いただきます」は“食べ物に感謝する”という意味です。これを「いただきます」というただの単語としてではなく、ちゃんと意味があることを海外の人たちに伝えたいです。

アメリカには”taking thanks for granted”という言葉があって、当たり前すぎて感謝できていないことがいろいろあります。でも日本の文化では、食べる前にいつも「いただきます」と言って感謝をしてからご飯を食べることが普通です。

こういう素敵なことをカジュアルな感じにして紹介しようと思いました。ハワイにいながら日本の文化についての動画を撮るよりも、日本に住んで日本のことを発信した方が外国の方に魅力を感じてもらいやすいと思っています。

YouTubeで人気の“Hiragana Song”で日本語を学ぶきっかけに

YouTubeチャンネル『Cyber Bunny』の中で1番人気の動画のHiragana Song(あいうえおのうた)はオリジナル作曲です。これは子供や日本語初心者向けに作った動画です。YouTubeを見る人は年齢層が幅広いので、男女や年齢関係なく、誰もがこの動画を見て日本語を一緒に学ぼうねというのを目指しています。

日本語を勉強するのもテキストで文法を覚えるのではなく、生活のなかで自分の興味を持っているところから学んだ方が効果的です。私は教科書じゃなくてアニメを見て日本語を勉強しました。他にも好きなJPOPを歌いながら日本語を勉強しても良いのです。「楽しい気持ちで日本語を勉強しよう」というところからHiragana Songが生まれました。

Hiragana Songでは、「あいうえお」の発音の一つひとつから「こんにちは」や「おはよう」という言葉が生まれます。だから、あいうえおから学ぶのが大事だと伝えています。

サイバーバニーとしていろんな面で発信していきたいと思っていて、そのなかのひとつに音楽をやるという目標があったので、今、音楽のアルバムを制作しています。時代は変わるべきだし、日本も変わるべきだと思うんです。

私は音楽を通して人に影響を与えて変えていきたいです。西洋と東洋をつなぐことが私の使命で、今作っているアルバムは日本の視聴者向けのものです。今後はもっと日本の視聴者を増やしていきたいと思っています。

日本の良いところだけじゃなく、ネガティブな面も伝えていきたい

サイバーバニーのイメージキャラクターは白いうさぎです。ハワイに住んでいたときに飼っていたうさぎをイメージしてできました。うさぎは弱々しくてかわいいと愛されていますが、本当は芯が強い動物なんです。

日本人には“本音と建前”があるので、見た目は柔らかそうに見えるけど、実はとても強いものを持っています。その部分がうさぎと似ていると思うので、そういうところも知ってもらえるように発信していきたいです。

それとは別に日本の生活について考えるところがあります。日本に来た当初は朝から晩までルーティンで働く生活をして、先輩後輩などの上下関係があり、働く環境があまり良いとは言えないと感じていました。

アメリカには先輩後輩はなく、みんな平等です。みんながフラットの方が話しやすいし、意見も言いやすいので、すぐに改善もできます。私の日本の友達、海外の友達、みんなから日本は遅れていると言われます。日本の良いところもたくさんあるけど、そういうネガティブなところも発信していきたいです。

同じ世代で日本にあこがれを持っていて、日本という国に対して夢を持っている子もいますが、日本に住んで日本の社会で働くのはそんなに甘いものじゃないということも伝えたいです。

先日、ありがたいことにフォーブス誌の「世界を変える30歳未満」30人に選ばれて、今までやってきたことが間違えていなかったとわかりましたし、評価をいただいたことで自信がつきました。

SNSで一方通行に発信するだけじゃなくて、どんなことがウケて、どんなことがビジネスモデルとして注目されるのかと整理することもできました。さまざまなスポンサーが増えたということもありますが、広い分野で発信ができるようになったので、注目されてとても良かったです。

日本におけるクラシック音楽文化について ~Vol.5 文化の確立と定着「当たり前」に向けて~

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現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。最終回となる今回のコラムでは、クラシック音楽文化を「当たり前」にするために、というテーマでお話いただきました。

今回がコラムの最終回です!更に広げていかなくてはならない活動と、まとめについてお話をさせていただきます!

文化の確立と定着〜当たり前、に向けて〜

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様々な団体が情操教育の為のアウトリーチという形で色々な学校での演奏を行っておりますが、聴かせるだけで論理的にどこが面白いかを説くことは現状ありません。難しい言葉を用いたとしても子供を侮らず、論理的にどこが芸術的でそれの何が面白いのかを説いていくべきだと考えております。

自分自身、幼少の頃には意味が分からなかった言葉や話が、大人になってから意味が分かりスッキリするという経験が数え切れないくらいあるので、皆さんも少なからずご経験があるのではないでしょうか。

それを音楽にも置き換える事で、将来の種を蒔いていかなければならないと思いますし、それが教育だと思っています。聴いてくれていた子供たちが歳を重ね、理解をしてくれた時に初めて本当の意味でのお客様が生まれ、国内における文化の定着が始まるのだと思っています。

特にヨーロッパでは文化として定着し、お客様も年齢問わず芸術についてよく理解しており、レジャーと言っていい程日常の一部となっています。子供でも、曲を聴かせたら誰の何という曲と答えられるのが一つの例でしょう。

これは我々にしたら日常に密接に無いので「すごい」という感覚になった方もいるのではないでしょうか。しかし、これはその国々では「当たり前」なのです。そしてこれが「定着」している状態だと思います。

スタッフや関わる全ての人まで賞賛される世の中に

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そういう事があるので聴く方も真剣で厳しく、マナーについても厳しいです。その方々の前で生半可なパフォーマンスは出来ないので、演奏水準も自然と高くなります。そうすると、オーケストラで演奏する事自体が凄いと言う事になり、更にはオーケストラに絡む仕事をする事自体が凄いとなっていき、ステージスタッフまでもが尊敬される対象となります。

現にヨーロッパでは奏者は憧れの的であり、ステージスタッフもまた憧れの的となっており、給料一つにおいてもそれは顕著です。そこまで国民の価値観を育てる事により経済効果も生まれ、その先には業界に投資する意味が生まれ、世界中の投資家の方々にも注目して頂けたり、国も見ずにはいられない業界となるはずです。

私はそれの実現の一歩として多岐に渡る活動をしておりますが、同業界、他業界におきましても賛同して下さる方が沢山出てきてくださる事を日々、切に願っております。

それが普通の感覚となる日はまだまだ遠く、生きている内に出来るとも思っていませんが、芸術を入り口に日本が少しでも世界と肩を並べられる国になるよう、これからも多方面への働きかけをして尽力して参りたいと思います。

読んで下さった皆様、どうかご協力をお願いいたします!そして大変長い文を最後まで読んでくださり、本当に本当にありがとうございます!今後とも何卒よろしくお願いいたします!

日本におけるクラシック音楽文化について~Vol.4 取り組んでいる活動~

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現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。前回のコラムで挙げた問題点について働きかけるために、取り組んでいる活動のなかから一部をご紹介していただきます。

取組のスタートライン

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_お笑いコンビオーケストラ

〜お笑いコンビ「メンバー」×前編オーケストラ単独ライブ〜

まず、ワクセル様にもあまたに渡り告知のご協力をしていただいておりました『広島よしもとお笑いコンビ「メンバー」全編オーケストラで単独ライブを成功させたい』というクラウドファンディングの企画が本当に多くの皆様のご支援、ご協力、ご声援により無事に達成し、その後も大変多くのご支援をいただきました。この場を借りまして、心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

この企画も一見、新しいエンタメがぽっと生まれたように見えますが、裏には長い時間秘めてきた熱い想いがあります。自分が元々「メンバー」さんの大ファンでありますので「メンバー」さんを日本全国に知れ渡らせたい、15周年で大きなことを成功させさらに躍進をして欲しいという想いが発端ではありましたが、確たるものはそれ以外の部分でもあります。

お笑い界はエンタメとして認知度が高く、事務所のシステムからファンのシステム、メディア露出までの一連がしっかりと確立された業界のひとつです。つまり発信力と支持率が格段にある業界のひとつだと思っています。(今回のクラウドファンディングの結果が物語っていると思います)

全国の方に、今回お笑い業界とクラシック業界が組む意味について興味を持っていただくきっかけになれば、ここがとりあえず2つの業界の新しいスタートラインになってくれれば、少しでも認識が変わってくれれば、そういう想いでこの企画の実現に向け背中を押させていただきました。

その先にクラシック業界も団体として見られるのではなく、一人ひとりに目が向けられファンが付くようなシステムが作れるようにと考えております。

また、企業との音楽フェスプロジェクトでは従来の静かにホールで聴くという当たり前を壊し、広大な半屋外施設で寝転がりながらやお酒や料理を嗜みながら、生演奏をBGMに自由に過ごすということに重点におき企画しており、今までの客層以外の客層への窓口の開放に取り組んでおります。

もっと身近なところでいえば、後輩たちや若い個人事業主の方をスタートラインに「自己プロデュース力の追求」が如何に武器や盾になるか、ホームページ作成についてや自己の顔を広げるための活動、ビジネス面の可能性と動くことの大切さ等について発信し、伝える活動も行っております。

最終的な目標

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_オーケストラ会場

最終的には、日本においてクラシック音楽が文化として定着・発展し、日常に根付きレジャーとして当たり前となること。そして大前提に、この業界で仕事をしていく方の技術と労力に見合った給料が支払われ、行く末は末端の方々までしっかりと支えられること、後輩達の活躍の場が広がり守られることです。

そのために、正しい認識で個人を捉えて業界のシステムを再構築すると共に、対価の引き上げを目指して頑張りたいと思っています。

次回がこのコラムの最終回になります!ここまで読んで下さり本当にありがとうございます!最終回も是非ご一読いただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします!

日本におけるクラシック音楽文化について~Vol.3 業界の問題点②~

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_リード楽器

現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。前回のコラムに引き続き、今回もクラシック音楽業界の問題点を取り上げていただきました。

プロの音楽家のこだわりが伝わりづらい

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_楽器の調整

前回のコラムに続いて、2つ目に問題点として挙げたいのが、音楽家に対する一般的な認識の違いです。これは趣味で演奏されている方の人口が相当多くなっている事がひとつ(ここでは一般的にはプロとアマチュアの差が分かりづらく曖昧に感じられている、という意)と、「芸術家」という言葉が枷(かせ)になってしまっていると思います。

かなり難しい問題なのですが、確かにクリエイティブな部分はあるのですが、プロの音楽家が複数人で演奏する時点で「職人」の側面が強くなります。「どこが?」と感じた方も多いと思いますが、我々は演奏するにあたり、指やタンギングなど演奏テクニック以外にも身体の使い方の研究や、楽器のメンテナンス等も行っています。

その上で、現場では耳を最大限研ぎ澄ませ、一切の音程の狂いも無く他の奏者に合わせるのですが、音程だけではなく、音量バランス、息の使い方、音色、フレーズ感など、数多の事を瞬時に予測して、擦り寄せて演奏しています。毎回コンサートでは2時間、文字通り針に糸を通し続けているのです。ここが「職人」である所以です。

芸術的な部分にフォーカスして言えば、それはコンサートの内にほんの一瞬あるかないかで、ある時職人技が偶然芸術になる事があるという事に過ぎません。プロの音楽家がどこに神経を注いでいるのか、現聴衆と将来の聴衆に対して発信する人はなかなかいなかったと思います。

それはわざわざ言う場もないですし、それ自体が野暮なのかも知れませんが…敢えて今声を大にして言う事で認識が変わるきっかけに繋がればと願っております。きっとそれが後輩達の活躍を守る事にも繋がると信じています。更にここの認識があれば、自然と「技術料」という認識となり、以下の問題も少なくとも緩和できていたはずです。

「音楽家」という職業が仕事として認識されづらい

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_音楽業界の問題点

更に問題点として挙げたいのが、「仕事」としての認識が業界外の方に何故か理解されづらい事です。音楽家としてささやかでもお金を頂き、活動できるだけの技術を得るまでには、尋常では無い精神力と時間とお金を要し、本当に苦労をして辿り着いています。

たとえば1ヶ月程でトレーニングを終えるバイトを同じ日数と時間働いた場合、バイトの方が収入が大きくなる可能性すらあります。主たる職業、生きていく術であるにも関わらず、演奏単価が低過ぎて時間と労力がまったく見合っていないのです。

学校の先生が教科を教える、市役所の方が市の業務に励む、鳶職人の方が家を建てる、料理人が料理を提供する事などは私たち音楽家にとっては「演奏をする」事なのです。上記には適正な技術料が支払われ、場合によっては行政から率先して支援が行われます。しかし音楽業界は何故かまったくと言っていいほど支援のシステムが確立されておらず、蔑まれることすらあります。

例としては、有名な作曲家が結婚式で作曲を頼まれて詳細を聞くと、「それくらい無料でやって」と言われたという話や、身近でもアマチュア団体に演奏を頼まれたプロに対してTシャツ1枚で済ませた、それで無くても交通費程度しか支払われない、など数え切れない程の不遇があります。

個人的な練習もして、リハーサルにも通い、本番も一日空けて臨んで、です。「仕事」としてここまで軽んじられている業界は他にはなかなか無いのではないでしょうか。

ここには認識の違いが大きく関わっています。前項にて申し上げたように、我々が頂いているお金は職人技術に対する対価なのですが、プロのオーケストラ以外において、雇う側がそのように思ってくださっている事は皆無です。これは感覚として「団体」として捉えており、物を動かす感覚である所が大きいです。

これからは一人ひとりの技術が結集したものであるという認識が必要です。ここが上手くいっているエンターテインメントは、スポーツ・お笑い・ミュージカル・アイドルや歌手などの業界です。

これらの業界は団体でありながら個々の活躍に目が行き、個人的なファンが多く付いています。クラシック音楽業界には、今後これが一つの鍵となると思います。「この人がいるから観に行こう」これが必要だと考えます。

ちなみに、高い壁を乗り越え入団するプロのオーケストラでさえ、技術と労力に対して対価が見合わず、生活が成立するかしないか程度しか給料が支払えない団も複数存在しています。

次回は、問題に対する初動と取り組み、展望までをお話しさせて頂きたいと思います。引き続きご一読頂けましたら幸いです!

日本におけるクラシック音楽文化について~Vol.2 業界の問題点①~

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_クラシックリード

現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。今回は、クラシック音楽業界の問題点を取り上げていただきます。

プロ団体団員とフリーランス、そして国内における文化の未定着

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_最先端の音楽

まず問題点に挙げたいのが、プロの団員とフリーランスについてです。プロの団体のオーディションでは、奏者が少ないと言われているファゴットでも1席を30〜120人が競い合います。単純に30〜120倍の倍率です。

この入団までの壁の高さと、入団してからの稼働数の多さが要因の一つですが、入団してしまうと以下に申し上げる大きな意味での活動の熱量が少なくなってしまうことが多いように思います(勿論、皆様大変な熱量を持って精神を使い果たしながら日々仕事をしています。ですが今回お伝えしたいのは演奏以外の部分です)

それに比べフリーランスは、自己プロデュースにより仕事を作らないと生きていくだけの経済力を得られないので、そこを頑張っている方も多いのですが、その多くが上手く実らないのが現状です。これは経済的な知識、ホームページの作り方、個人の売り方などを音大が何も教えてくれない所にあります。

なぜ教えてくれないのか。先生方もまた、教えてもらっていないので確かなことが分からない場合が多い、またはそんなことは自分で探し求めてくれ、ということかと思います。そしてこの100年以上に渡り、この部分を誰も今まで追求や伝達をしてこなかったことが、今も後遺症として色濃く現れているのだと思っています。

過去にも多くのレジェンドがおりますが彼らもまた若い奏者に対して、技術ばかりを伝えて自己プロデュース力についてなかなか発信をしてこなかったり、子ども達を含む聴衆に対して文化の定着の鍵となる知識を撒かなかったりしたことが、今の悲劇を生み出していると考えています。

気づいたのなら行動を

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_興津諒さん_オーケストラ会館

本当はオーケストラが日本に入ってきた時点で確立しなければならなかったことでした。しかし恐らくですが、音楽が文化として定着しているヨーロッパで学んだ方々が文化のない日本にそのままの形で輸入し、オーケストラの格式とヨーロッパの伝統を大事にしてきてしまったことが大きな原因の一つだと思います。

そして未だにその部分も残っています。土地が変わればやり方を変えなければならないということに気付かなければならない。気付いても自分には出来ないと思ったり、自分がやらなくても誰かが…と思ったりすることも多いと思います。

しかし気付けたのなら行動をしなければならない、そう思うのです。業界に関わらずこれに賛同して下さる方の人数が多ければ多いほど世の中を変える力になるはずです。

中途半端に定着した伝統や、人々の認識を今から変えるのはかなり難しいのですが、だからこそ、もう一度皆が力を合わせて発信し続けなければならないと考えています。それには音楽業界のみならず、多くの方のご協力が必要であると共に、他の業界においても同じことが言えるのではないかと考えております。

次回も引き続き、クラシック音楽業界の問題点について綴らせていただけたらと思います。ご興味を持って下さる方が一人でもいらして下さいましたらとても嬉しいです。引き続きご一読いただけましたら幸いでございます!

日本におけるクラシック音楽文化について~Vol.1 自己紹介~

現在、神奈川フィルをはじめとしたプロのオーケストラや吹奏楽で活躍中の興津諒(おきつりょう)さん。音楽と、行政や他業種大手企業との連携による業界の市場拡大と新規顧客の拡大、文化の定着に向け、全国を巻き込んだプロジェクトに企画やアドバイザーとして多数関わっています。今回は、興津さん初コラムにて自己紹介をしていただきました。

皆様、はじめまして!

ファゴット奏者、リード職人でありクライス音楽事務所の執行役員をしております、興津諒(おきつ りょう)と申します。

私は普段、全国のプロのオーケストラや吹奏楽団に客演しており、メディアでのレコーディングや撮影、またキャスティングまでを行っております。そして、行政(国交相、外務省、群馬の南牧村など)や他業種の企業様(旅行、テレビ業界、医療など)と連携をし、大きなプロジェクトを数多く任せていただく等、このご時世にも日々、日本国内における多くの業界の活性につながるよう邁進しております。

クライス音楽事務所として

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 興津諒さん_プロジェクト

これまではコンサートの受注中心でしたが、それと併せて上場企業の旅工房、国交相、南牧村(群馬県)と連携をし、音楽村プロジェクトを行なっております。現在少子高齢化率68%で一番なくなってしまう可能性が高い国内自治体1位となっていて、その%は同時に世界1位という事でもあります。

そして360を超える空き家があり、山も豊かにあります。またその全ての所有者が把握されている程、行政と生活をしている方々とのつながりは深いものになっている場所です。

村もそれら空き家のリノベーションを進めている中で、宿泊施設、ホールなどの設置、山林業としてグランピング施設の建設を有したプロジェクトを行っており、生演奏付きツアーでのインバウンド事業を進めております。

また医療専門機器のウェアラブルデバイスにて24時間病院にて健康状態をチェックしてもらえ、何かあれば直ぐに対応してもらえるという安心感のある環境の実現を目前にしている、奈良医科大の教授との連携も視野に入れて進めています。つまり、常に音楽に溢れ、日々の生活も安心して過ごせる所謂「天国」を地上に作ろうという壮大なプロジェクトです。

他にも太陽工業、東京ガスなどといった大企業との豊洲・有明での音楽フェスプロジェクトをはじめ、20を超える一大プロジェクトに取り組んでおります。

※各企業様の敬称略

Japan Traditional Orchestra

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 興津諒さん_コンサート

今までクライス音楽事務所の元で組織していたオーケストラが、2023年5月にNPO法人になることが決定し、「Japan Traditional Orchestra(JTO)」となります。

これは新しいシステムのオーケストラで、雅楽部門とクラシック部門の2部門を持った組織です。部門ごとでの受注となり、どちらの部門での受注でもJTOとして演奏を行います。また、融合したコンサートを行うことも想定しております。

クラシック部門ではアルバ・レギア交響楽団(ハンガリー)、東京シティフィル、神奈川フィル、東京フィル、群馬交響楽団、広島交響楽団、佼成ウインドなど日本中の、プロのオーケストラの方や宝塚やミュージカルで大活躍している方や、普段からプロのオーケストラやメディア等で大活躍している方など、夢のようなメンバーで構成されています。

雅楽部門でも第一線で大活躍をしている一流の奏者の方々や日本舞踊の正当流派「藤間流」からの参加も決まっております。

これらはインバウンド事業(入国者に対する事業)、海外事業(出国、輸出する事業)を想定しており、特に雅楽は美しい見た目からも海外の方に喜ばれることが多く、音もエキゾチックで興味を持っていただけることが多いので「世界最古のオーケストラ」としてもっと発信をすべきと考えています。

また、クラシックにおいてはオーケストラ団体ごとの伝統はあっても、国として見た場合の伝統や文化はないと言えるので、雅楽の注目に合わせて文化の確固たる確立と、日本のレベルの高さを海外にアピールすることを目指し取り組んでおります。

自己紹介が長くなってしまいましたが、次回はなかなか当事者からは語られて来なかった「クラシック音楽業界の問題点」について書かせていただければと思います。

引き続きご一読いただけましたら幸いです。

YouTube150万回再生!圧倒的な歌唱力をもつヴォーカリストが信じる「音楽の無限の力」

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_森一馬さん_リサイズ完了

『クイズヘキサゴン』や、中居正広さんが司会を務めていた音楽番組『Momm(モム)』に出演した実績があるヴォーカリスト森一馬さん。自身のYouTubeチャンネルで公開したカバーソング「糸」は、150万再生を突破し、幅広いレパートリーで老若男女を問わず支持されています。20歳から歌手になることを目指し、現在に至るまでのいきさつを伺いました。

20歳で歌手になることを決意

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_  森一馬 さん_シャボン玉

僕は小学校の低学年のときから、歌手になりたいと思っていました。物心が着いた頃には、両親が離婚していたので詳しく分かりませんが、歌が好きだった両親の影響だったと思います。

小さい頃は野球部に所属していて、卒業式で夢を語るシーンがあって、チームメイトが「◯◯球団のプロになりたい」と言っているなか、僕だけ「歌手になりたい」と言って監督に怒られました。

高校卒業後、専門学校や音楽の大学進学を希望していたのですが、母子家庭でそんな余裕もなく、成人になるまでは働こうと決めて18〜20歳までサラリーマンをしました。

19歳でのど自慢に出場して、運よくチャンピオンを獲得。静岡の港町にある1,500人程収容できる大きな会場で、チャンピオンだけが収録後フルコーラスを歌う権利をもらえました。当時はそんなに広い会場で歌った経験がなかったので、会場からの拍手がとても気持ちよく、本気で「歌手になりたい」と思うようになりました。

成人になったタイミングで母親に思いを伝え、応援してもらえたので、そのまま脱サラして音楽活動を始めました。

脱サラ後、「ギターの神様」と言われていた方の唯一のお弟子さんが組んでいるバンドに、男性ボーカルとして加入。バンドだけではなく、音響や照明、楽器の販売、タレントのブッキングなどもやっていましたが、始めの半年間は無休で働きました。

年間170本程イベントを開催している会社だったので、お客さんの前で歌を披露し、チップをもらっていました。今思うと良い経験ですが、当時は歌うことはできてもステージを回すことやMCができず、どうしたら認めてもらえるかを毎日考えていました。

そこでは5年間働きましたが、ギターがメインのバンドだったので、顔と名前を覚えてもらえないと思い脱退。その後はソロになり、日中はコンビニでバイトをしながら、夜は歌手の活動をする生活を約4年間続けました。

楽しいかどうかが判断基準

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_  森一馬 さん_24時間テレビ

それから歌だけでも少しずつ稼ぐことができるようになってきたのですが、営業活動や資料作成、売り込み、お金の精算などすべて自分たちでやらなければいけないのが大変なところ。これまで歌以外の仕事を全部やってもらっていたんだなと感じます。音楽の世界って経営者の方と畑が違うので、経営者さんのことを本当に尊敬しています。

僕は何かを始めるときに、まず楽しいか楽しくないかで判断します。「楽(らく)」じゃなく、「楽(たの)しい」方を選びます。苦労や大変なこともありますが、楽しければ乗り越えられると思っています。

会社員として過ごす10年と、自分ならではの「楽しい」に挑戦しながら過ごす10年。80年間生きるとして、少しでも楽しい10年の方が良いと思うなら、無理してでも挑戦した方が良いと感じます。

どんな仕事でも頑張らなくてはいけないなら、楽しいことで頑張った方が豊かじゃないでしょうか。僕はコロナの影響で3年間収入がなかったですが、社会人に戻りたいとは思わなかったです。

コロナを通して、音楽業界での働き方も変わってきました。真っ先にクラスターが出たのがライブハウスだったこともあり、音楽をやる人には大きな影響がありました。

そのなかでも観に来てくれる方がいていつも支えてもらったので、まず恩返しをしていきたいです。恩返しとは、ヒット曲をつくり、テレビに出て、紅白に出場することかなと思っています。

音楽を通じてやりたいこと

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_  森一馬 さん_ライブハウス大人数

僕は今年で40歳になり、歌の道で20年やって分かることがあります。音楽はひとりで何万人もの人を笑顔にしたり、人生を変えることができるくらいのすごいコンテンツだと思っています。

幼い頃、周りと馴染めなかったりコミュニケーションが取れなくて悩んでいたとき、助けてもらったのが音楽でした。音楽がもつ無限の力を、今度は自分が発信する側になれたら幸せです。

また、身体に障がいを持っている子供たちの支援は、今後も続けていきたいです。ある成人式のイベントで、障がいを抱えている子供がいるお父さんのスピーチが本当に心に残っています。

「子供には障がいがあることがわかり、将来が大変だと思いました。子育てするなかで子供も自分たちも楽になりたいと思い、寝ている子供の首を絞めようと思ったことがあります。けれど、天使のような顔で寝てる姿を見た瞬間、一緒に腹をくくって生きていくことを決めました。その子供が本日、成人になりました。この子たちが働ける場所を今から探して行きます」

この言葉にとても感動し、僕にできることをサポートをしたいと思って続けてきました。僕が人前で歌う意味を教えてもらった気がしています。ひとりでも喜んでくれる人がいるならば、歌手になって良かったなと心から思います。

今は『ドレミファダンスコンサート』という障がい者の方が見に来れるコンサートを開催しているのですが、子供が叫んだり何をしても大丈夫なコンサートで、スタッフ全員がボランティアです。障がいを抱えているお子さんがいるご家族の方々に、こういった場をもっと知ってもらいたいですね。