ウールとSDGsについて語り合う『WE♡WOOLトークセッション』の様子をレポート

上野 伸悟

上野 伸悟

2023.05.17

2023年4月5日〜4月7日の3日間、東京ビッグサイトで開催された『サステナブルファッションEXPO』その中で、ワクセルのコラボレーターの上野伸悟さんが、ウールについて語り合う『WE♡WOOLトークセッション』が行われました。『SDGsライフスタイル展』の運営事務局・三木さんがゲストとして登場し、SDGsライフスタイル展やメリノウールの魅力について語ったトークセッションの様子をお届けします。

SDGライフスタイル展への出店

ニュージーランドメリノアンバサダーである上野さんは、メガネと時計以外は全身メリノウールファッション。三木さんもメリノウール100%の洋服を鮮やかに着こなしていました。

2022年4月からスタートした、『SDGsライフスタイル展』は、これまでに東武百貨店池袋店、宮崎ブーゲンビリア空港、西武池袋本店、松屋銀座等多くの場所で開催されました。

『SDGsライフスタイル展』は、SDGsのゴール目標に沿って、地球に人に優しい暮らしを実現するために開催しているイベント。イベントを通して日々の暮らしを見つめ直すきっかけを提供しています。食品、衣料品、生活雑貨など、日常で使える商品が幅広く揃っています。

それぞれの回のテーマに沿って、SDGsへの思いに共感したブランドが日本全国から集まり、持続可能な社会を目指し、工夫を凝らした商品を展開しています。

上野さんが展開するウール製品は、羊の健康に配慮されたニュージーランドメリノウールを進化させた『REDA ACTIVE』を100%使用。マイクロプラスティックを出さず、生分解性があり、それでいて機能的。そんなこだわりのつまった高品質な1着が手に入ります。

上野さんは、松屋銀座で行われた『SDGsライフスタイル展』に出店。この時のテーマが『Fashion for the EARTH』ということで、ファッション業界における環境問題についてまとめたパネルを展示しました。

ファッション業界における環境問題には、マイクロプラスティック汚染や大量生産大量廃棄の問題などがあります。ご来場いただいたお客様から「マイクロプラスティック汚染の問題があるなんて知らなかった」という声もありました。

松屋銀座でのイベントの裏話として、パネル作成からイベント当日までのドタバタについて上野さんが話していました。上野さんは、イベント開始の前々日にイタリアから日本に帰国。時差ボケのまま搬入作業などで苦労したそうです。

考えるべきはマイクロプラスティック問題

サステナブルなファッションブランドが、大手百貨店に出店できる機会はほとんどないと、上野さんは語ります。

「ポリエステルはマイクロプラスティックが出るから良くないというパネルなんて、百貨店に普通は出せないですよ。なぜなら、世の中にある洋服の約90%は石油からできたポリエステルを使用していて、洗濯するとマイクロプラスティックが流出してしまうからです。この事実をどのくらいの方が知っているでしょうか。マイクロプラスティック汚染の35%は私たち一般家庭から排出されています」

マイクロプラスティックと聞くと、プラスティックが小さくなったものなので、ペットボトルやプラスティックごみや漁網などを想像するのではないでしょうか。

下水道から海に流れ出たマイクロプラスティックは、魚が食べてしまいます。その魚は私たちの食卓に並んでいるので、マイクロプラスティックを食べていることになると、上野さんは警鐘を鳴らします。

マイクロプラスティックが人体に及ぼす影響はいろいろと調べられていて、血中からマイクロプラスティックが発見されたり、免疫力が低下すると言われているそうです。

サステナブルファッションEXPOが、マイクロプラスティック問題を考える良い機会だ」と、上野さんの話はさらに熱を帯びていきます。

「たくさんあるブースの中でもマイクロプラスティック汚染について話しているのは私たち『日本サステナブルウール委員会』のみです。このような問題は、新聞や雑誌などの一般メディアでも、ファッション業界紙でもまったく取り上げられません」

サステナブルかつ機能的!メリノウールのすごさとは?

「ウールはサステナブルな観点でパーフェクトな製品」と、上野さんが紹介しました。ウールは土に還るので、SDGsを実現できると語っています。

メリノウール製品の魅力について、三木さんも着心地などの感想を話していました。

「ウールは洗ったらゴワゴワしそうと思っていたのですが、洗っても柔らかな仕上がりです。パジャマでも普段着でも着ているととても着心地がいいんです。また、最大のポイントは臭いに強いことですね

サステナブルファッションEXPOの会場では、各種繊維がアンモニアの臭いを吸った時にどのような違いがあるかを体感できるブースが併設。その実験の際で、ウールは臭いがしなかったとのこと。「洗濯の回数が減ることで、水や洗剤の使用量が減ります。電気代も節約できてCO2削減にもつながります」と、その有用性についても語っています。

上野さんは以前、慶應大学の学生100人と『ウールのTシャツを100日間洗わないチャレンジ』を決行したそうです。ルールは1日12時間着用することで、上野さんは奥さんに怒られて50日ほどで断念しましたが、15人の学生が100日間洗わずに着続けたとのことです。

チャレンジに挑戦した慶応大学の学生が偶然来場していて、そのまま飛び入りで登壇。ファッションデザイナーを目指してイギリス・ロンドンに留学した際にファストファッションに対するデモを見たことから、マイクロプラスティック問題に関心を持ったとのこと。上野さんとInstagramでつながったことから、100日間洗わないチャレンジが実現したそうです。

NASAの宇宙服や日産フォーミュラEチームのユニフォームや、PRADAのヨットレースチームのユニフォームなどに採用されて、ウールの注目度が急上昇。

『SDGsライフスタイル展』に出店したことで、お客様に直接メリノウールがどれほどサステナブルなアイテムなのかを話せたことは、メリノウールの認知拡大や環境問題について考えるきっかけになっていると上野さんは話します。

「ウールの話をしていると1日かかってしまうので、詳しくはInstagramやYouTubeなどをご覧ください」とトークセッションは締めくくられました。「地球上にある製品の中でNo.1」と上野さんが豪語するウール製品の魅力をぜひみなさまに知っていただきたいです。

上野伸悟さん Instagram 

【至極の素材】ウールをこよなく愛するウールマンを暴く!【上野伸悟×ワクセル】

【すでにSDGsを実現!】ウールが解決できる環境問題とは!【上野伸悟×ワクセル】