ご当地キャラクター『笹郎(ササロー)』が語る“平凡”な街・笹塚
笹郎(ササロー)は、東京都渋谷区笹塚のご当地キャラとして活躍しています。2021年にはNHKオンラインの『首都圏ネットワーク』フジテレビの『次課・長州の力旅』などの番組に出演実績があります。本コラムでは、笹塚の魅力や笹郎の活動について語っていただきました。
ご当地キャラとして笹塚に恩返し
みなさん、笹塚と聞いて何を思い浮かべますか?
笹塚は東京都渋谷区の西側にあり、新宿区、杉並区、世田谷区の区界に位置しています。新宿駅から、京王線でひと駅乗ると着く笹塚駅。いざとなれば新宿から歩いて帰れるので、思う存分都心のライフスタイルを楽しむことができます。
笹塚は良くも悪くも“平凡”なところが特徴です。普通のことを不便なく、普通に暮らせることがとても大切だと考えます。
そんな笹塚に長年住んできた恩返しがしたく、笹塚の魅力を伝えるためにご当地キャラクターを始めました。笹塚のように不便なく過ごせることは、日常生活をするなかでは気付きにくいことでもあります。そして、普通のことのなかから新鮮さを見つけ出すことに価値があるのではないかと考えます。
『笹郎(ササロー)』の名前の由来は、笹塚の「笹」と男性のイメージの「郎」で、子供にも覚えられやすいようにしました。なぜスーツを着ているのか?と思われる方もいますが、笹塚の隣が新宿なので、都会の印象を演出するようにしています。猫のキャラクターにしたのは、親しみを持ってもらいやすいように考えました。
現在では、アメーバブログを執筆したり、Twitterを通して笹塚の魅力を伝えたりしています。ブログでは笹塚以外の地域の魅力も、どんどん発信しています。街の普遍を大切に、笹郎独自の右斜めな視点を加えつつ、地域の良さを掘り起こすことをしたいと思います。
また、ご当地キャラクターイベントに参加したり、ローカルヒーローショーにも出ています。最近では、東京都練馬区のローカルヒーロー『イクメン戦士ネリマック』と活動をともにしていますね。
ご当地キャラには「地元の良さを広めたい」「地域のために何かしたい」という人が多いので、横のつながりが多くあります。ローカルヒーローやご当地キャラ同士で地域のイベントに参加したり、商業イベントに出演したりしています。
信念を持つからこそ、周りの声は気にならない
笹塚は都内ではありますが、谷中や赤羽のように、「この地域と言ったらこれ!」のような派手さはありません。利便性は良く、生活しやすいですが、どちらかと言えば地味な部類です。そんな笹塚に長年住んできて、「何か恩返しがしたい」という思いで笹塚の象徴を創り上げるために笹郎をやることを決意しました。
ただ、最初は容姿で怪しいと思われることや、地域に受け入れられないこともありました。批判や逆境が強かった訳ではありませんが、なじむには時間がかかりました。それでも、自分が心に決めたことをやり続けるという信念がありました。「笹塚のため」と純粋な思いで活動しているので、周りの声は気になりません。
象徴的な存在になることも目的ですが、今の平凡な街の現状維持をしていきたいと思います。お世話になった人への恩返しもしたいですし、大好きな笹塚の魅力を伝えていきたいと思います。
直近、笹塚駅の前にあるフレンテ笹塚という商業施設の広場で、献血車両を呼ぶことが一番の目標です。以前、栃木のローカルヒーロー『勇気の戦士ナスライガー』さんと一緒に那須塩原で献血啓蒙活動を何年かずっとやっていました。ナスライガーさんに育てていただいた感謝の気持ちを形にしたいと思い、恩返しを込めて献血車両を呼びたいと考えています。
これから何かチャレンジしたいと考えている人には、まずは、自分ができる小さいことから始めることをおすすめします。人それぞれのペースがあるので、ゴミ拾いから始めるのでも良いと思います。自分の活動をSNSにアップロードしていくのも良いでしょう。お祭りがあればSNSにあげる、自分の身近なものをコツコツと進めていくことも大切です。
自分に自信がない人は、自分ができる範囲の活動を積み重ね、自信がついたら大きなチャレンジをしていけば良いと思います。