ラグビーアカデミーのコーチが教える「ラグビーワールドカップの楽しみ方」

奥井 亮太

奥井 亮太

2023.07.19
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自分はBring Up Rugby Academyでラグビーコーチをしています。ラグビーという競技で集団での「学び」から対人スキル・集団での問題解決能力を育てるラグビーアカデミーです。それ以外には、幼稚園指導やパーソナルトレーナーなど子供から大人まで指導しています。

2023年9月にラグビーワールドカップが開催

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こんにちは。プロコーチをしている奥井です。9月に開幕するラグビーワールドカップフランス大会が100日を切りました。皆さんご存知でしたか?

まず「ラグビーワールドカップってどんな大会?」って方もいるかと思います。簡単にご紹介します。

ラグビーワールドカップとは、「世界最高峰のラグビーの大会であり、その熱狂と感動はスポーツファンにとっても特別なものです。この大会は、数年に一度、異なる国々の代表チームが集まり、最高のパフォーマンスを披露する場、いわゆるスポーツの祭典」です。

ちなみに前回のラグビーワールドカップはどこで開催されたのか知っていますか?そうです。「日本」で開催されました。

自国開催だった為、日本中が大きく盛り上がり、日本代表も史上初W杯ベスト8に進出しました。自分も日本代表の試合をスタジアムで観戦してきました。あの時の事を思い出すとすごく幸せな時間で、今でも興奮と感動がよみがえってきます。

今回コラムを通して、皆さんにラグビーの魅力を少しでもお伝えできればと思っています。それで9月から開催するフランスラグビーワールドカップを闘う日本代表を一緒に応援しましょう。

ラグビーは、体力と技術が要求される団体競技であり、その激しさとスポーツマンシップの精神で知られています。起源は19世紀のイギリスに遡りますが、現在では世界中でプレーされています。ラグビーは、強靭なフィジカルと戦術的な知識を組み合わせることで勝利を目指すスポーツです。

でも実際「ラグビーを余り知らない方は、ラグビーはどう感じているのだろう」と思う自分がいます。最近、ラグビーをよく友人と観戦に行く機会があり「ラグビーってどういうイメージ?」と聞いてみました。

そしたら
「ぶつかる」
「痛そう」
「前にボール投げるっけ?」
「ルールがよく分からない」

などラグビーを知らない方のイメージを知ることができ、実際のラグビーとのイメージとのギャップがあることが分かりました。知らない方のイメージに多いのは、「アメリカンフットボールとルールやイメージが混ざっている方が多い」と感じました。

ラグビーが、皆さんに余り知られていないことが寂しいなと思う半面、マイナースポーツだけどラグビーという最高のスポーツを多くの方に伝えられる可能性があると友人と話すなかで感じることができました。

ラグビーのルールを簡潔に紹介

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皆さんがパッと頭に浮かぶラグビーはどんなラグビーですか?

「15人制のユニオン」と「7人制のセブンズ」を頭に思い浮かんだ方が多いのかなと思います。その他には、13人制のリーグラグビーや10人制ラグビー、砂浜で行うビーチラグビー、ブラインドラグビー、車椅子ラグビーなどいろいろなラグビーがあります。

今回フランスラグビーワールドカップは「15人制」のラグビーになります。「7人制」のラグビーはオリンピックや国民体育大会などで行われています。フィールドや基本的なルールは同じですが、試合時間やプレーヤーの数が違います。

15人制と7人制があります。15人制は一般的に知られている試合形式であり、7人制はより短い試合時間で行われる迅速なゲームです。どちらの形式でも、目標はボールを相手チーム側のトライラインに持ち込みトライをすることです。

トライで5点、トライ後のキックがポールの間に入れば2点、反則時・プレー中のキックがポールの間に入れば3点など、さまざまな点の取り方があります。試合終了時に点を多く取っているチームの勝ちになります。

ボールは手で前方に投げられることができません。前方にボールを運ぶにはキックするか、ボールを持って前に走るしかありません。そのため、選手たちは連携し、ボールを前進させながら相手の防御を突破しようとします。

また、ラグビーの特徴的な要素のひとつに、タックルがあります。タックルは相手選手を倒してボールを奪うための重要なプレーです。守備側の選手は相手の攻撃を止めるためにタックルを行い、攻撃側の選手はタックルを回避し、進行を続けようとします。タックルは技術と勇気を要し、正確なタイミングと適切なテクニックが求められます。

さらに、スクラムやラインアウトなどの特殊なプレーなどもあります。スクラムは両チームのFW(フォワード)と呼ばれる前列選手が結集し、相手チームのFWと組み合い、ボールを中央に入れることで再開される局面です。

ラインアウトは、ボールがサイドラインを越えた際に行われ、選手たちがリフト(味方同士が選手を持ち上げる)などを行い、空中でボールを奪い合います。ボールの争奪があるため、身体の接触が激しく、故障のリスクもあります。

しかし同時にスポーツマンシップの精神を重んじます。選手たちは試合中に激しいボールの争奪を繰り広げる一方で、試合後には相手チームとの交流を大切にします。フェアプレーと相手への尊重はラグビーの根幹であり、ラグビーというスポーツにおいて特別なものです。

ラグビーにおけるコアバリュー

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ワールドラグビーの競技規則の中に、ラグビー憲章というコアバリューがあります。

「品位・情熱・結束・規律・尊重」

この5つの言葉には、選手、指導者、トレーナー、レフリー、スタッフ、ファンなどラグビーに関わるすべての人々に共有したい価値観です。全員が心をひとつにして一体感を持つ、「One Team」につながる価値観にもなります。

またラグビーは、熱狂的なファンと共に進化し続けています。国際大会や地域のリーグ戦、そして学校やコミュニティでの取り組みによって、ラグビーの人気は世界中で広がっています。このスポーツは、団結力とスポーツマンシップの醍醐味を体験できる素晴らしい競技であり、未来の世代にとっても大きな魅力を持っています。

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