ママの起業支援アドバイザーが推進する「個」より「チーム」を強みにしたビジネススタイル
石井淑子さんは、救急病院のICUや特別養護老人ホームと障害者の複合施設などで働いたのち、2019年にママコミュニティ『ママズオン』を立ち上げました。新型コロナウイルスの影響で一時休止するも、2021年にリスタートしてから3ヶ月で会員100名を突破。現在もコミュニティは拡張し続け、ママ起業家がチャレンジできる土壌づくりの秘訣を伺いました。
独身からママへ。生活が180度変わった
私はもともと看護師として三次救急の病院のICUで勤務していました。ICUは内科や外科、整形外科から小児科など、ほぼ全ての診療科の患者が運ばれてくる場所ですので、毎日のように勉強し、先輩に指導を受けながらバリバリ働いていました。
そんな私が結婚し妊娠、出産。女性として最高の幸せを手に入れました。しかし、今まで「自分中心だった」ことが「家族」や「子供」中心の生活になりました。自分のやりたいこと、好きなことができなくなってしまったのです。
子供が小さい頃はよく保育園から呼び出され、仕事も休みがちに。最終的には病院を退職し、介護施設の看護師として再スタートします。しかし、夜勤がなくなっただけで状況が変わるわけではありませんでした。
起業することへの決意
看護師をする傍ら、フラワーアレンジメントの作家としても活動していました。お花は、日頃の疲れを癒やし、心が「無」になれる唯一の時間。月に8日しか休みがない中、ネット販売やイベント出店で、パート代以上の収入を得ることができました。
この経験から、ハンドメイド作家講師向けに有益な情報をお伝えしようと、『ママズオン』というコミュニティを立ち上げました。
家事や育児をしながら起業することは、独身の女性が起業するより何倍も難しいです。それは、冒頭でも話した通り「自分に使える時間が極端に少ないから」です。
集客もできなければ、内容の添削もしてもらえないから「私のやっていることは正しいの?」それすらも分からなくなります。そして、考える暇もなくイライラすることも多くなってしまいます。
コミュニティという安心感と自分が輝ける場所
一番は「同じ境遇」であること。私はここにフォーカスをしました。ママのことはママでないと分からないですし、女性のことは女性じゃないと分かりません。もちろん逆も然りです。
ママであることで、辛さや大変さを分かち合うことができ、「自分だけではなかったんだ」ということに気づきます。そして、子育てをしながら頑張っている自分を認めることができ、自信がついていきます。
コミュニティの中では、いいも悪いもお互い意見を言い合える環境であり、仲間であり、チームでもあります。「みんながひとりを助けるスタイル」これこそがコミュニティビジネスの醍醐味でもあります。
ママ起業家が続けていけるために
ひとりの力でなんでもできる人は、ひとりでやっていけばいいと思います。ただ、私が500人以上の女性起業家を見てきて思うのは「そういう女性は一握り」ということ。どんなに外見では活動できていそうな方でも、実際はうまくいっていないことが多いのが現状です。
それはなぜか。人間は「楽な方に行こうとするから」です。集客について学ぼう、マーケティングについて学ぼう。そう思ってもなかなかひとりで頑張れるママは少ないのです。
家族の状況や子どもの状況はその時々で変わるからです。できなくなったからって諦めるのではなく、他のメンバーはどうしているのか? そして、活動が思うようにできなくなってしまった時に他のメンバーから温かい声をかけてもらえることで「絶対諦めない!」という前向きな気持ちに変わります。
ママ起業家が続けていくためには、メンバーの支えが必要なのではないでしょうか。
ママが地域や社会に進出してほしい
私は、ママであることで二面性を持っていることがすごいなと思います。
1つの顔はお母さんとして、もうひとつの顔は起業家としての顔。ママになったことで独身では決して味わえなかった経験や環境にも行けるわけですから、そういった経験を活かして、地域や社会に出ていってほしいと思っています。
ママズオンでは、講座受講後に体験する場所があるのが強みです。いきなり社会に出るのは難しいからこそ、みんなの馴染みの場所で実践してほしいと思っています。
現在約300人のママ起業家が在籍していますので、ママとして、女性としての知恵や経験を企業様とのコラボをしています。女性の活躍推進に対し応援してくれる企業様も多く、ママの活躍できる場を提供してあげられるのも強みです。
コミュニティをビジネスにできる
初めはたった5人のママハンドメイド作家が集まって生まれたママズオンが、たった3ヶ月で100人、1年で300人の会員様が集まりました。この集客力には「パターン」があります。このパターンを知ることで、普通のママでも集客はできます。
これからの時代は、コミュニティをビジネスにしていける時代です。互いの強みを活かし、コミュニティの活性化とともに収益を上げていけます。
そんな素敵なお仕事、是非あなたもやってみませんか。