アドラー心理学で「完璧主義」から抜け出す方法

あい

あい

2026.03.13
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「100点じゃないと意味がない」「失敗したら終わりだ」「中途半端な自分は許せない」完璧主義は、一見「向上心」に見えますが、実は自分を追い詰める「毒」になります。臨床心理学の研究では、完璧主義傾向が強い人ほど、うつ病や不安障がいのリスクが高いことが明らかになっています。しかし、アドラー心理学には、完璧主義から抜け出すための具体的な方法があります。「不完全である勇気」「60点で十分」「失敗は学びのチャンス」これらの考え方が、どのようにして私たちを完璧主義の呪縛から解放するのか。自身も重度の完璧主義だった筆者が、実体験をもとに解説します。

私を苦しめた「完璧主義」の正体

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告白します。私は、重度の完璧主義者でした。

会社員時代、資料は何度も見直し、深夜まで修正を重ねる。プレゼンは完璧に暗記し、想定質問を100個用意する。しかし、当日、一つでもミスをすると、「私はダメだ」と自分を責め続けました。

子育てでも同じでした。「完璧な母親」を目指し、手作り離乳食、知育玩具、絵本の読み聞かせ。でも、子どもが野菜を食べなかったり、イヤイヤ期で泣き叫んだりすると、「私の育て方が悪いんだ」と自分を責めました。

ある日、限界が来ました。子どもが夕食をひっくり返し、床が汚れた瞬間、私は泣き崩れました。「もう無理だ。私は完璧な母親になれない」と。

そのとき、夫が言いました。「完璧じゃなくていいんだよ。60点でいいじゃないか」と。

その言葉が、私の心に小さな光を灯しました。そして、アドラー心理学を学んだとき、その意味が深く理解できたのです。

完璧主義の裏にある「劣等感」のメカニズム

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アドラーは、完璧主義の背景には「劣等感」があると説きました。

完璧主義者は、「完璧でなければ、自分には価値がない」と思い込んでいます。つまり、「不完全な自分」を受け入れられないのです。

なぜこうなるのか。アドラー心理学では、以下のメカニズムで説明されます。

完璧主義のメカニズム: 

①幼少期に「良い子」であることで愛された(条件付きの愛)
②「完璧な自分」でなければ愛されないと学習する
③「不完全な自分」は価値がないと思い込む
④完璧を目指すが、達成できないと自己否定する ⑤さらに完璧を目指す(悪循環)

私自身を振り返ると、まさにこれでした。子どもの頃、テストで100点を取ると褒められ、90点だと「なぜ間違えたの?」と言われました。無意識に「完璧でなければ愛されない」と学習していたのです。

アドラーは、この「条件付きの愛」が、子どもに深い劣等感を植え付けると警告しました。そして、完璧主義は、この劣等感を隠すための「鎧」だと言います。

「完璧な自分」を演じることで、「不完全な自分」を隠そうとする。しかし、この鎧は重く、やがて自分を押し潰してしまうのです。

アドラーが説いた「不完全である勇気」

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アドラー心理学の核心的な教えの一つが、「不完全である勇気」です。

これは、ベストセラー『嫌われる勇気』でも強調されている概念ですが、正確には「完璧でない自分を受け入れる勇気」という意味です。

アドラーは言いました。「人間は完璧ではない。そして、完璧である必要もない」と。

不完全であることは、恥ずかしいことでも、ダメなことでもありません。むしろ、人間として当然のことなのです。

私がこの「不完全である勇気」を実践し始めたきっかけは、ある本に書かれていた言葉でした。

「60点で十分。100点を目指すと、80点でも失敗に感じる。しかし、60点を目指せば、70点で成功体験になる」

この言葉が、私の価値観を変えました。完璧を目指すのをやめ、「60点主義」を採用したのです。

私が実践した「60点主義」:

①家事は60点で十分 

毎日掃除機をかけなくても、子どもは元気に育ちます。夕食が冷凍食品でも、家族は笑顔で食べてくれます。「完璧な家」ではなく、「居心地のいい家」を目指しました。

②仕事も60点で十分 

資料を何時間もかけて完璧にするのではなく、「伝わればOK」と割り切りました。すると、効率が上がり、残業が減りました。そして、驚いたことに、上司からの評価は変わらなかったのです。

③子育ても60点で十分 

「完璧な母親」を目指すのをやめました。子どもに怒鳴ってしまったら、「ごめんね」と謝る。野菜を食べなくても、「明日また食べてみようね」と声をかける。不完全な母親でいい、と決めたのです。

すると、不思議なことに、子どもとの関係が良くなりました。私が「完璧な母」を演じなくなったことで、子どもも「完璧でなくていい」と感じられるようになったのかもしれません。

アドラーは「人間は不完全な存在であり、常に間違いを犯す可能性がある。しかし、そのような不完全さを持ちながらも、幸福になる権利がある」と言いました。

完璧主義は、一見「向上心」に見えますが、実は「自分を愛せない苦しみ」です。完璧でなければ価値がないと思い込むことで、自分を追い詰めてしまう。

しかし、あなたは「完璧でなくても、価値がある」のです。60点でも、50点でも、あなたはあなたとして、十分に素晴らしい。

もし今、完璧主義に苦しんでいるなら、一度立ち止まって、自分にこう言ってあげてください。「不完全でいいんだよ。それが人間なんだから」と。

その一言が、あなたを完璧主義の呪縛から解放し、もっと自由で、もっと幸せな人生への扉を開いてくれるはずです。私がそうだったように。


【著者プロフィール】 あい / アドラー心理学講師・著者 2児の母。アドラー心理学の実践で、たった3カ月で家族崩壊から家族円満へ変化。2024年起業。「思考のクセ診断」を開発し、100名以上の子育て・自己実現をサポート。関西・大阪万博登壇。国際アドラー心理学会(IAIP ASIA2026)日本代表。10カ月連続ベストセラー著書『アドラー流子育てやってみた』。

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