第6回:アドラー心理学が教える「他人の言動」に振り回されない究極の防衛術

アドラー心理学を用いた、子育て・起業・自己実現サポートを行う、あいさんの連載コラム第6弾です。今回のテーマは、SNSなど他人の投稿や意見によって振り回されがちな状況を、どのように対処すべきかについてです。現代ならではの課題の克服方法をわかりやすく綴っていただきました。
「また批判コメントが来た…」「いいね数が気になって眠れない」「あの人の投稿を見るたびにモヤモヤする」。SNSが日常に溶け込んだ今、他人の言動に心を乱される機会は飛躍的に増えました。総務省などの調査によれば、SNS利用者の約4割が「他人の投稿を見てストレスを感じた経験がある」と回答しています。アドラー心理学は、こうした「他人に振り回される苦しみ」からの解放を、100年前から説き続けてきました。その具体的な方法とは?実際にアドラー心理学で人間関係の悩みを克服したやまかなさんに、明日から使える実践的な心の防衛術を解説いただきました。
なぜ私たちは「他人の評価」にこれほど苦しむのか

「上司の機嫌が悪いのは、私のせいかもしれない」「友人が既読スルーした。何か怒らせたかな」「投稿したのに誰もリアクションしてくれない。私は嫌われているのでは」こうした思考パターンに心当たりはないでしょうか。
アドラーは「すべての悩みは対人関係の悩みである」と述べましたが、その核心には「他者からどう見られるか」という承認欲求があると考えました。SNS時代の私たちは、24時間365日、この承認欲求にさらされ続けています。
問題は、他人の評価を気にすればするほど、自分の人生を生きられなくなることです。「これを投稿したら炎上するかも」と投稿を削除する。「嫌われたくない」から本音を隠す。「いいねが欲しい」から自分を偽る。気づけば、自分の価値観ではなく、他人の目という”他人軸”で生きることになります。
アドラー心理学が提示する解決策は明快です。「承認欲求を否定する」こと。これは「他人の評価を一切気にするな」という極端な話ではありません。「他人の評価に人生の舵を委ねない」という意味です。
私がSNSで学んだ「課題の分離」

正直に告白すると、私自身もSNSに振り回されていた時期があります。情報発信を始めた頃、投稿するたびに「いいね」の数を何度も確認し、批判的なコメントが来れば一日中そのことが頭から離れませんでした。
ある日、自分の投稿に「こんな綺麗事で人は変わらない」というコメントがつきました。その瞬間、怒りと悲しみが押し寄せ、長文で反論を書きかけて、ふと、手を止めました。「今、私は何をしようとしているんだろう?」と。
その時思い出したのが、アドラー心理学の「課題の分離」という概念でした。
「課題の分離」とは、「これは誰の課題(問題)なのか?」を明確にすることです。
例えば、あなたがSNSに投稿したとします。その内容をどう受け取るかは、見た人の課題です。批判する人がいても、それは「その人が批判という反応を選んだ」という、その人の課題。あなたがコントロールできることではありません。
私がコメント欄で反論を書こうとした時、実は「この人を説得しなければ」「自分が正しいと証明しなければ」という思いがありました。しかしよく考えると、その人を説得することは私の課題ではありません。その人が私の意見をどう受け止めるかは、その人自身の課題なのです。
この気づきから、私はコメントへの反論を書くのをやめました。そして不思議なことに、心が軽くなったのです。
明日から使える3つの実践テクニック

理論は分かっても、具体的にどうすればいいのか。私自身が実践し、クライアントにも勧めている方法を3つご紹介します。
①「これは誰の課題?」と自問する習慣 SNSで誰かの投稿を見て「モヤモヤ」したら、まず「これは私の課題? 相手の課題?」と問いかけてみてください。相手が何を投稿するかは相手の課題。あなたがそれをどう受け取るかは、あなたが選べます。「見ない」という選択肢もあるのです。
②投稿前に「誰のため?」を確認する 投稿ボタンを押す前に、5秒だけ自問してみてください。「これは誰かに認められるため? それとも、自分が本当に伝えたいことだから?」前者なら、一度投稿を見送ってもいいかもしれません。
③「貢献感」にフォーカスする アドラーは承認欲求の代わりに「貢献感」を持つことを勧めました。「いいね」の数ではなく、「この情報は誰かの役に立つかもしれない」と考える。数字ではなく、一人の人の心に届いたという実感。それが本当の貢献感です。
アドラーは「人は誰もが、主観的な世界に生きている」と述べました。つまり、他人の評価は「あなたの真実」ではなく「相手から見た一つの解釈」に過ぎません。
SNSという巨大な承認欲求の渦の中で、自分の心を守るために。今夜、SNSを開く前に、ほんの少し立ち止まってみてください。「私は今、誰のために、何のためにこれを見ている(投稿している)のだろう?」と。その問いが、あなたの心を守る最強の防衛術になるはずです。
【著者プロフィール】 あい / アドラー心理学講師・著者 2児の母。アドラー心理学の実践で、たった3ヶ月で家族崩壊から家族円満へ変化。2024年起業。「思考のクセ診断」を開発し、100名以上の子育て・自己実現をサポート。関西・大阪万博登壇。国際アドラー心理学会(IAIP ASIA2026)日本代表。10ヶ月連続ベストセラー著書『アドラー流子育てやってみた』。Instagram: @ai_sensei_0310
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