スーパーの店員から俳優になった男が明かす「圧倒的な行動で磨いたセルフプロデュース力」
スーパーの店員をしていたところから、人脈と知識が0の状態で芸能活動をスタートした風間錬哉(かざまれんや)さん。そこからわずか9カ月で、有名ミュージシャンのMV出演やTV番組出演など、さまざまなメディアで活躍するようになりました。なぜ芸能活動を目指しはじめたのか、圧倒的な行動力の原点を語ってもらいます。
ネット上で個人情報を晒された経験
私は今、俳優・モデル・アーティストとしてフリーランスで活動しながら、キャスティングやプロデューサーなどさまざまな仕事をしています。
芸能活動を始めたきっかけは、スーパーで働いていたときに知り合ったバンドマンです。その人から、「錬哉の曲を作りたい」と言われ、最初は聞き流していたんですが、後日、本当に曲を作ってきてくれました。
聞いた瞬間に鳥肌が立って、「本当に曲ができるんだ」と感動しました。それが自分の1stシングルとなった『冬の灯』という曲です。曲ができて、世に出るきっかけをいただいたので、「芸能の仕事をやってみよう」と思い、人脈も知識も無い状態からスタートしました。
実は、大学生のときにファッション雑誌に写真を掲載されたことがあるんです。そのときは先輩や後輩が妬んで、住所や本名などの個人情報をバラまかれてしまって。当時は精神的にとても落ち込みましたね。そうした活動は辞めて、大学卒業後にスーパーに就職しました。
ただ、やはりもともと芸能活動に興味があったのでしょう。曲ができて、「芸能活動をしよう!」と決めてすぐに会社に退職願を出しました。心は、芸能に夢中だったんです。
勤めていた会社は大手だったので「3カ月待ってほしい」と言われました。その間はジムに通って身体を鍛えていました。決めたら一直線にのめり込むタイプなので、ジムに週7〜8回通って体脂肪率を6%くらいに絞りました。今もそれはキープしています。
“鬼ポジティブ”に火が付いた
会社を辞めて、芸能活動を本格的にスタートするとき、「芸能の仕事はどうすればもらえるんだ?」とハテナが浮かびました。本当に「何もない」状態だったんです。
まずは人脈をつくろうと思い、人に会いまくるということをはじめました。月に200〜400人くらいの人と会っていたと思います。トップ営業マンの人が月に100人くらいの人に会うと聞いたので、今考えると、「自分はどうやっていたんだろう?」と思うほどです。夢中になっていましたし、とても楽しかったですね。
もちろんうまくいかないこともありましたが、性格が“鬼ポジティブ”なので、「これを攻略したらもっとすごい人間になれる!自分はいける!」と変換していました。芸能の仕事を始めてから、さらに火が付いたという感覚です。
そうしてさまざまな人と出会い、人脈をつないだり、自分を磨いたりし続けました。するとオーディションで米津玄師さんのMV出演をつかみ取ったり、TVに出演したりと徐々にメディアに露出しはじめてきたという状況です。
人と出会うときに意識していたのが、「場数を踏んで身体に覚えさせて、頭で経験する」ということ。コミュニケーションを頭で考えるよりも身体に覚えさせて、初対面の一瞬で自分に興味を持ってもらえるよう試行錯誤を重ねました。
そこで学んだのは、1対1で会ったときに「錬哉を紹介したい」と思ってもらえるかどうかが勝負だということです。人としての魅力や芯、面白みを感じてもらえたら、次々とご縁が巡ってきます。そのために必要なのは、“セルフプロデュース力”です。
これは「自分のことを知ってもらい、興味付けさせる力」のこと。私は、半年の間に人と会い続け、その行動を振り返ったときに、セルフプロデュース力が身についたと感じました。
たとえば、経営者の方とお会いしたときに、「お金はいらないので風間錬哉の株を買ってください。絶対有名になりますんで!」と言いきります。「こいつ面白いな」と興味を持ってもらえたら、必ず次につながるんです。
人に勇気を与える存在になりたい
たくさんの人と出会うなかで、人を見る目が養われただけではなく、人の魅力に気が付く力も養われたと思っています。今は“セルフプロデューサー”としても活動しているのですが、人には、自分にしかない魅力があります。それを引き出すのがセルフプロデューサーの役目です。その人が自分では気付かないような魅力を発見し、プロデュースする仕事もしたいと思っています。
今後は、自分の名前を世に広めるのはもちろんですが、一歩踏み出したいけれど、できない・勇気が出ないという人に、一歩を踏み出す勇気を与えるような存在になりたいと思っています。言葉で伝え、背中で語るような、大きな人間になりたいですね。出版や写真集なども実現したいと考えています。
そして『風間錬哉』を歴史に刻みたいと本気で思っています。ぜひ、今後の活動を楽しみにしてもらえたら嬉しいです。