計画のない目標は、ただの願い事にすぎない

瀧川 昇三

瀧川 昇三

2025.10.09
column_top_(Takigawa Shozo).jpg

就労支援やカウンセリングを通して“幸せ”に寄り添う瀧川昇三(たきがわしょうぞう)さんの連載コラム第4弾です。今回のテーマは「未来を計画(プランニング)する」。未来の自分を実現するには計画が非常に重要です。計画の立て方とそれを実践する方法についてお話しします。

『星の王子さま』の作者であり、自らも飛行士として大空を駆け巡ったサン=テグジュペリ。彼が残したこの言葉は、夢という名の星々を見上げるだけでなく、そこへ至る航路図を描くことの大切さを、私たちに教えてくれます。

皆様、こんにちは。ワクセルコラボレーターの瀧川昇三です。私は、障がいと共に歩む方々の伴走者として、また、選択理論心理学を基にしたカウンセラーとして、一人ひとりが自分だけの物語を輝かせるためのお手伝いをしています。

このコラムでは、誰もが幸せに近づくための3つの柱をお伝えしています。

  1. 見方、捉え方、人間関係を育むことで、幸せは近づいてくる。
  2. 人生の目的や目標という名の羅針盤を持つことで、幸せは近づいてくる。
  3. 未来の出来事を計画(プランニング)することで、幸せは近づいてくる。

前回、私たちは「上質世界」という名の、心ときめく目的地の地図を描きましたね。 今回は、いよいよ最後の柱である「未来を計画(プランニング)する」ことについて、旅の続きへご案内します。

あなたの「現在地」は、どこですか?

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_瀧川昇三さん.png

サン=テグジュペリの言葉通り、ただ願うだけでは、夢は夜空に浮かぶ星のまま。その星を捕まえにいくための具体的な「計画」があって初めて、私たちの旅は始まります。

「いつまでに?」「何を?」「どのように?」 具体的な行動計画を立てることの重要性は、きっと多くの方がご存知でしょう。

しかし、その前に、どうしても欠かすことのできない、たった一つの大切な準備があります。 私が主宰する「なりたい自分にワクワク近づけるセルフプラン講座」でも、いつも最初にお伝えしていること。それは、「自分の現在地を知る」ことです。

どんなに高性能なカーナビも、GPSで現在地を把握できなければ、目的地へのルートを示すことはできません。人生の航海も、それと全く同じなのです。

では、どうすれば自分の現在地を知ることができるのでしょうか? それは、まるで自分だけの「トリセツ(取扱説明書)」を丁寧に読み解いていくような作業です。

あなたが心から誇れることは何ですか? 人より少し得意なことは? 逆に、つい避けてしまうような苦手なことはありますか? どんな言葉に心が温かくなり、どんな時に哀しみを感じるでしょうか?

時間をかけて、自分自身に優しく問いかけ、その声に耳を澄ませてみてください。 そうすることで、今まで気づかなかった自分自身の姿が、愛おしく浮かび上がってくるはずです。

目的地までの「距離」を、測ってみよう

さあ、自分の「現在地」が見えてきましたね。 そして、あなたの手には、前回描いた「なりたい自分(目的地)」という輝く地図があります。

その二つを、そっと心の天秤にかけてみてください。 目的地にいる理想のあなたを「10」とするなら、「現在地」のあなたは、今どのあたりにいると感じますか?

もし「3」だと感じたなら、素晴らしい。あなたはすでに、10までの道のりのうち、3つ分の景色を知っているということです。 そして、残りの「7」という距離が、これからあなたが旅する、冒険の舞台になります。

3年後に目的地へ到着すると決めたなら、その「7」の距離を進むために、どんな知識やスキル、経験が必要になるでしょうか? それを一つひとつ、具体的な行動プランとして書き出してみましょう。

「千里の道も、一歩から。」

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_瀧川昇三さん.png

中国の賢人、孔子のこの教えは、時代を超えて私たちを勇気づけてくれます。 書き出した行動プランに優先順位をつけ、カレンダーにそっと落とし込んでみてください。 「明日の朝、関連する本を10ページ読む」「今週末、憧れの人に会いに行く」…どんなに小さな一歩でも構いません。

大切なのは、計画通りに実践し、実行すること。その着実な一歩一歩が、やがて自信という名の翼を育て、あなたを理想の未来へと軽やかに運んでくれるでしょう。

計画とは、未来の自分自身と交わす、最も誠実な約束です。それは、願い事のように儚いものではなく、あなた自身の力で未来を切り拓いていくという、愛に満ちた決意の表明なのです。

さあ、あなただけの航海図を完成させ、希望の帆を上げる時が来ました。今日という日が、あなたの壮大な物語の、新たな始まりの一ページとなることを、心から信じています。

来年1月より私のコラムをご覧になって頂いている方だけのコミュニティを作ろうと思っております。ご興味のある方はメッセージを頂けると嬉しいです!