
人は自ら思ったとおりの者になる!目的と目標のつくり方

就労支援やカウンセリングを通して“幸せ”に寄り添う瀧川昇三(たきがわしょうぞう)さんの連載コラム第3弾です。今回のテーマは「人生の目的・目標」。未来の自分を思い描きながら、一歩ずつ理想に近づく方法を一緒に考えてみませんか。
「人は自ら思ったとおりの者になる。」
イギリスの作家ジェームズ・アレンが遺したこの言葉は、まるで北極星のように、私の人生の航路を常に照らし続けてくれるメッセージです。皆様、こんにちは。ワクセルコラボレーターの瀧川昇三です。私は普段、障がいのある方の就労支援する中で可能性の扉を開くお手伝いや、選択理論心理学を基にしたカウンセラーとして、一人ひとりの「幸せ」と向き合う活動をしています。
このコラムでは、誰もが幸せに近づくための3つの柱をお伝えしています。
- 見方、捉え方、人間関係を育むことで、幸せに近づく
- 人生の目的や目標という名の羅針盤を持つことで、幸せに近づく
- 未来の出来事を計画(プランニング)することで、幸せに近づく
前回までのお話も踏まえ、今回は2つ目の柱である「人生の目的や目標を明確にする」ことについて、深く掘り下げていきましょう。
あなたの人生の満足度は、今、何%ですか?

コラム冒頭の「人は自ら思ったとおりの者になる。」という言葉。これは、私たちが心の中で描く「思考」や「イメージ」が、現実の人生を創り上げていく、という力強い真理を語っています。もし、ぼんやりとした地図しか持っていなければ、人生の旅もまた、ぼんやりとしたものになってしまうでしょう。
少しだけ、立ち止まって考えてみていただけますか?あなたが今、手にしている仕事、環境、人間関係、経済状況。そのすべてに、心の底から満足しているでしょうか。仮に、完璧な状態を100%とするなら、あなたの満足度は今、何%くらいでしょうか?
「100%に近い」と答えられた方。素晴らしいです。きっと、ご自身の「こうありたい」という姿が、非常に明確なのでしょう。
その「こうありたい」という想いを、私たちは「願望」や「志」と呼びます。これこそが、人生を望む方向へ導く、強力な磁石となるのです。
ケンブリッジ大学の研究によれば、人は1日に約3万5千回もの決断を下していると言われます。その無数の選択の連続が、私たちの「今」を創っているのです。
では、何を基準に選んでいるのか?
それこそが、あなたの「願望」や「志」という名のフィルターです。このフィルターが明確でなければ、選択のたびに迷い、遠回りをしてしまうのは当然のことかもしれません。
だからこそ、人生の目的や目標を明確にすることが、なりたい自分への最短距離を駆け抜けるための、何よりの近道となるのです。
未来の自分から、招待状を受け取ろう

まずは、じっくりと時間をかけて、「なりたい自分」をありありと思い描いてみてください。
目を閉じて、未来のあなたを訪ねてみましょう。10年後、あなたはどんな朝を迎えていますか?窓から差し込む光、手に取るコーヒーカップの温もり、お気に入りの服に袖を通す時の心ときめく感覚。どんな志を持って仕事に臨み、休日はどんな趣味に心を躍らせているでしょうか。そして、あなたの周りには、どんな素敵な笑顔が溢れていますか?
このように、五感で味わえるほど具体的に描く理想の世界を、私が学んでいる選択理論心理学では「上質世界」と呼びます。人は誰しも、この「上質世界」を手に入れるために、日々の選択と行動を繰り返しているのです。
アメリカの作家ジグ・ジグラーは言いました。
「正しく設定された目標は、すでに半分達成されたも同然だ。」
さあ、ペンと紙を用意して、あなたの「上質世界」を描き出してみませんか。
それは、未来の自分からあなた自身へ送られる、最初の一通の招待状です。
その招待状を開くとき、あなたの人生の新たな章が、静かに、しかし力強く幕を開けるでしょう。明確な地図を手にした今、残りの半分を現実にする旅が始まります。
次回は、その地図を手に、現在地から目的地へと向かう、具体的な航海術についてお話しします。あなたの素晴らしい旅の始まりを、心から応援しています。どうぞ、お楽しみに!
