新しい表現方法にチャレンジし続ける映像ディレクターの流儀

宝木 友浩

宝木 友浩

2024.03.25
アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 宝木友浩さん

宝木友浩(ほうきともひろ)さんは、日本大学法学部を卒業後、2010年にブライダルカメラマンからキャリアをスタート。CM、MV、企業VPなどさまざまな映像を手がけ、2021年には株式会社Nordを設立。​2023年にはLouis Vuitton Japan 45周年イベントの映像制作に携わるなど精力的に活動する宝木さんに、こだわっている仕事の流儀などを伺いました。

公務員志望から映像制作会社へ入社

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私は株式会社Nordを経営していて、映像のディレクションや撮影、編集、3DCG制作などに携わっています。

元々は、親が安定志向かつ固い考え方の人で、私に法律関係の仕事か公務員になって欲しいと思っていたようで、大学は法学部に行くように言われました。その影響で法律系の資格試験の勉強をすることに。

ただ、試験に落ちてしまい、24歳のときにアルバイトでブライダルの映像制作会社に入社し、ブライダルカメラマンとして社会人生活をスタートしました。

ブライダルの仕事は、結婚する2人の最大の記念日なので絶対に失敗できません。その厳しい環境で仕事をしていくうちに、映像制作がどんどん面白くなり、もっと経験を積もうと考え、他の映像制作の会社に転職しました。

ある程度のスキルを上げたところでまた転職しようと考えていましたが、副業で関わっていた映像制作会社から個人的に仕事をいただくことが増えたので、フリーランスとして活動することにしました。

会社員時代も楽しかったですし、たくさん経験をさせてもらったのですが、フリーランスは、仕事をした分だけ報酬として返ってくるのでやりがいを感じます。さらにやりたいことが増えてきて、規模をどんどん拡大していこうと思い、フリーランスになってから6年たったタイミングで法人化しました。

CGと実写を組み合わせるなど新しい表現方法を提案

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現在は企業紹介の映像や、広告映像を制作することが多いです。もともと私がカメラマンからスタートしているので、実写はもちろん、アニメーション、CGまで手掛けています。なかでもCGと実写を合わせた映像を得意としています。

一般的には「実写のみ」「CGのみ」といったように特化して映像制作を行っている人が多いのですが、私はいろいろなジャンルに興味があるので、すべてを取り入れています。

「ものづくりが好き」という気持ちが私の根本にあります。映像業界はどんどん新しい表現方法が出てくるので、無限に新しい作品と出会えるのが仕事の醍醐味です。新しい表現に挑戦して、それが評価されると嬉しいですね。

クライアントから依頼があったときに、ニーズをしっかりと聞いて、たくさんある表現方法や新しいやり方から提案できるのが私の強みだと思います。

「相手から言われる前にやる」が仕事のモットー

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仕事をするうえでは、「言われなくてもやる」ということを意識しています。たとえば、映像を制作する前に絵コンテを書くのですが、それだけだとお客様がイメージしにくい場合は、コンテを映像にした『ビデオコンテ』を作ることもあります。

『ビデオコンテ』は予算が潤沢な広告案件ではよくやる手法なのですが、私は予算がなくてもクライアントにちゃんと伝えなくてはわかりにくいと思ったとき、は言われなくても提案するようにしていますね。

私はもともと安定志向の人間だったのですが、自分で事業をやるようになって仕事の面白さを感じています。昔は会社員以外の働き方を考えられませんでした。たまたまのご縁でフリーランスになってそこから法人化しましたが、毎日変化があって刺激的なので、独立して本当に良かったと思います。

今後は映像制作を基盤として、新しいビジネスにも積極的にチャレンジしてみたいです。日々新しい分野にアンテナを張って、可能性を探るようにしています。