経営者対談

HEMP CAFE TOKYO オーナー
宮内達也 × ワクセル

今回は、恵比寿にあるヘンプ料理専門店「HEMP CAFE TOKYO」のオーナー宮内達也さんをゲストに招いて対談を行いました。

宮内さんはもともと消防士として働かれながら、フレンチレストランにて無給で修行をし、2017年にHEMP CAFE TOKYOをオープン。

HEMP CAFE TOKYOは全ての料理にヘンプ(麻)が使われ、動物性食品を一切使わないビーガンのメニューとなっています。

これまでたくさんのヘンプ料理を考案してきた宮内さんですが、9月にはヘンプに含まれるカンナビジオール(CBD)をメインに抽出したCBDオイルのレシピ本を出される予定です。

今回の対談では、タレントの渋沢一葉さんとワクセル総合プロデューサーの住谷知厚が、日本ではまだまだ知られていないヘンプの魅力についてうかがいました。

完全植物性のメニュー、ビーガン料理の「薄味」イメージを払拭

住谷: そもそもなんですが、ヘンプ料理とは何かを教えていただきたいです。

宮内: ヘンプとは大麻草の一種なんですが、食用のものもあります。HEMP CAFE TOKYOでは食用ヘンプを使った100%ビーガン料理を提供しています。

ちなみにビーガンとは完全菜食主義のことで、植物性のものしか食べません。動物性のものを一切口にしないため、肉や魚の出汁、ミルクも飲まないんです。

実際に食べてみないとわからないと思うので、今日は人気メニューの石焼ビビンバをご用意しました。

住谷: 今日はお店で対談させていただけるということで、ヘンプ料理を食べられるんじゃないかと、お腹を空かせてきました(笑)

ビビンバというと焼肉屋で出るイメージなんですが、お肉は使われていないんですか?

宮内: こちらのビビンバは大豆のお肉を使っていますが、大豆って気づかないくらいに満足できる食べ応えだと思います。さらに自家製キムチ、ビーガンチーズ、自家製ニンジンのナムルが載っています。

渋沢: ビーガン料理は味が薄くて、食べた気がしないというイメージだったんですけど、かなり味がしっかりしていますね!

宮内: そうなんです。ビーガン料理って薄味と思われている人が多いんですけど、このビビンバははっきりした味付けで、ガッツリ食べたい男性にもオススメです。

住谷: めちゃくちゃ美味しいですね。大豆って全然わかりません!ガッツリ食べても健康的なんて、すごく嬉しいです。

日本初CBDオイルのレシピ本、効果が上がる組み合わせを紹介

宮内: さらに今日はブラウニーもご用意しました。こちらのブラウニーにはCBDオイルが入っていますが、CBDはご存知ですか?

住谷: CBDって、チョコレートとかにも入っていることがある成分ですよね?

僕も健康を意識することが多くなり、CBDが配合されたチョコレートを食べたことはあります。

「CBDが健康にいい」というイメージはなんとなく持っていますが、どういうものかは詳しく知らないです。

宮内: CBDは、大麻草に含まれる100種類くらいの化学物質のうちの一つなんです。

大麻のイメージから怪しいって思われる人が多いですが、CBDは完全に合法とされているものです。

睡眠障害への効果や、リラックス効果など、多岐にわたる効果が期待できるため、最近世界的に注目されていて、9月にはCBDオイルを扱った日本初のレシピ本の出版を予定しています。

渋沢: このブラウニーは見た目もすごくオシャレで、さくっとした食感で美味しいですね。

宮内: こちらはレシピ本にも掲載されていますが、ナッツをフードプロセッサーで潰して固めているだけなので、誰でも簡単に作れます。

ブラウニーには非加熱のクルミとフルーツも入っているのですが、クルミなど脂質の高いものとCBDを一緒に摂ることによって、CBDの効果が約5倍に増幅すると言われているんです。

ただ単に料理にCBDを入れるだけではなく、CBDの効果が上がる組み合わせを意識しています。

不健康な消防士時代、ビーガン料理との出会い

住谷: ヘンプ料理を提供するレストランを出店したきっかけは何だったのでしょうか?

宮内: 僕、もともと消防士として働いていたんです。ただ、料理が好きだったのでフレンチレストランでも無給で働いて、消防士とのダブルワークをしていた時期があったんです。

住谷: 消防士しながらフレンチで!?すごい経歴ですね。

宮内: ダブルワークをしていたときに、たまたまビーガンのレストランに行く機会があったんです。それまで僕も皆さんと同じように、ビーガンって健康にいいけど、美味しくないイメージを持っていましたが、そこの料理が本当においしくて衝撃を覚えました。

ナッツが使われた料理なんですが、ヘルシーなのにコクがあったんです。それを食べてから、ビーガンに興味が沸いて勉強し始めました。

住谷: 今日の僕らと同じような経験をされたんですね。

ただ僕らは美味しいんだって感動するだけなのに対して、宮内さんはそこから勉強して、さらにお店まで出して、とんでもない行動力ですね!

宮内: ビーガンって健康にいいことはもちろん、環境にもいいということで、海外では主流になっています。

今後日本でももっと知られていくと感じたので、フレンチから一気に振り切って、ビーガン料理人として活動を始めました。

渋沢: 消防士、フレンチ、ビーガン、そしてさらにヘンプに出会うわけですね。

宮内: 僕は料理をする上で、「ウェルネス」と「サスティナブル」をコンセプトにしているんですけど、ヘンプがそのコンセプトにピッタリと当てはまったんです。 日本では怪しいとか、危険なイメージが強いですけど、逆にそれが面白いと思いました。

住谷: そこを逆に面白いって捉えるって、なかなかできることじゃないと思います。普通は、周りの反応が怖くて扱うのを躊躇してしまうところですよね。

ネガティブなイメージを持たれることもあるヘンプですが、それでも扱いたいと思うほど魅力があったということですか?

宮内: 消防士をしていたころは、よく筋トレをしていたので、いろいろなプロテインを飲んでいました。ただ動物性のものを飲むとお腹が緩くなってしまうので、何かいいプロテインがないか調べていたところ、ヘンプのプロテインを見つけたんです。

ヘンプのプロテインは鶏肉の2倍くらいのたんぱく質、ごぼうの約3倍もの食物繊維が含まれていて、たんぱく質を摂りながら、腸内環境も整えてくれることを知りました。

住谷: ヘンプって栄養素が盛りだくさんなんですね。

美味しくて健康になれる料理を提供したい

宮内: 今日僕が着ているTシャツはお店のオリジナルTシャツなんですが、これも実はヘンプから作られています。

ヘンプってコットンより水分量が少なくて、どこでも育つという特徴があり、サスティナブルな植物としても注目度が高い。

住谷: 日本人も健康志向の人がどんどん増えているなと感じますが、宮内さんはかなり早めにヘンプに気づかれて、目の付け所がさすがですね。

宮内: 消防士時代、筋トレはするけど、毎日お肉を食べて大好きなコカ・コーラを飲み、昼夜逆転という生活だったのでストレスも多く、消防士のくせによく風邪を引いていました。

そんな中で、体って根本的に食事でできているものだと気づいたんです。

毎日のように救急車に乗り、若くしてガンを患った方やうつ病の方といった健康ではない人と出会い、「きっと健康的な食事をしていないんだろうな」と感じたんです。

渋沢: 確かにそういうイメージはありますね。

私の周りの友人って、みんな健康や美容への関心が強くて、食事にも気をつかっている人が多いんですけど、そういう人ってとてもイキイキしているなと感じます。

宮内: 消防士のときはさらにアトピーやアレルギーもひどくて、重度の花粉症だったんですけど、食事を変えてから花粉症の薬は一切飲まなくなりました。

そういった経験もあり、せっかく料理を作るなら、美味しくて健康になるのがベストだなって考えにいたりました。

大好きなコカ・コーラを飲んで健康になれたら最高じゃん!じゃあ健康なコカ・コーラを作ろう!というノリでビーガン料理を始めたんです。

それぞれの好きなことが社会貢献になったら最高

住谷: 罪悪感なく食べられる料理って本当にありがたいです。ヘンプ専門料理店やCBDオイルのレシピ本を出すなど、これまで誰もやってきていないことにチャレンジされている宮内さんですが、今後も挑戦したいことはあるんですか?

宮内: 南アフリカの公園に「プレポンプ」って遊具があるんですけど、その遊具と井戸が繋がっていて、子どもが遊ぶと水をくみ上げる仕組みにすごく惹かれました。

子どもが遊んでいるだけで誰かの役に立っている。僕も好きなビーガン料理を作っていたら、健康にいいものを提供できていたので、みんながそれぞれ好きなことをやって、それが結果的に社会貢献になっていたら最高だと思うんです。

漠然としていますが、今後もそんな活動をやっていきたいですね。

住谷: ワクセルは健康やサスティナブルな活動に力を入れているので、今後一緒にヘンプ料理を広めるプロジェクトができたら嬉しいです。

こちらのお店に来たらビーガン料理がどんなものかわかるので、友人にもどんどん紹介していきます。ビビンバもブラウニーも本当に美味しかったので、次は別のメニューを食べに来たいです。

宮内: 今回のCBDオイルのレシピ本はとてもわかりやすく、この一冊を見ればCBDを知ることのできる内容になっています。31種類のレシピが載っていますが、そのうちの2種類はペット用です。気軽に手に取ってもらい、実際に体の変化を知ってもらいたいですね。

ビーガン料理ってやっぱり健康のための食事で、美味しくないというイメージがあるので、そのイメージを一新できるように、ビーガン料理をエンターテイメント化させていきたいです。


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