お笑いコンビ
「コロコロチキチキペッパーズ」×ワクセル
キングオブコント2015覇者、コロコロチキチキペッパーズのおふたりにインタビューさせていただきました。
大阪NSCで同期だったおふたりは、2012年コンビを結成し、3年後の2015年にキングオブコントで優勝。その後テレビやライブで活躍され、現在はYouTubeでも多くの人に笑いを提供されています。
高い声と個性的なキャラクターが持ち味のナダルさんと、ナダルさんの才能を120%引き出して、笑いを巻き起こす西野さん。下積み時代から現在にいたるまで、大事にされていることを伺わせていただきました。
お笑い芸人という仕事に対して真剣に向き合っているおふたりのインタビュー、ぜひ最後までご覧ください。
成功体験が下積み時代の原動力になっていた
インタビュアー:下積み時代を頑張ることができた原動力をお聞かせください。
西野:もともと野球を頑張っていたんですが、高校で辞めたんです。そこから大学にも進学しなかったので、この先どうしようかなと考えていました。その時、文化祭で漫才をやってウケた感覚を思い出し、お笑い芸人をやってみようと大阪NSCに入りました。
NSCでも時々笑いはとれていて、その感覚が気持ちよかったんですよね。人を笑顔にできているという楽しさが原動力となり頑張ることができました。お金がなくても、好きなことだからやり続けられたんだと思います。
ナダル:テレビでお笑い番組を観ていて、芸人は簡単に売れると思っていました。ところがNSCのクラス分けでCクラス(下位成績組)になってしまい、その時期はあまりお笑いが好きじゃなくなりました。
この先どうしようかなと悩んでいた時に西野が声をかけてくれて、コンビを組んでからウケるようになったんです。それがとても嬉しくて、お笑いを好きになっていきました。
僕らは結成3年目にキングオブコントで優勝し、比較的早くに結果が出ました。お笑いの世界は結果がすべてだと思います。なので、もし結果が出ていなかったら僕は芸人を辞めていたかもしれません。
たゆまぬ努力と運が合わさったとき、いい結果が訪れる
インタビュアー:キングオブコント2015で優勝できた理由は何だと思いますか?
西野:2012年に結成して、2013、2014年もキングオブコントは出ていたんですが、準決勝にすら進めなかったんです。けれど、その間も大阪で人気なテレビ番組などに少しづつ呼んでもらえるようになってきて、自分達の中では階段を徐々に上がってきている感覚でした。
キングオブコント2015で準決勝まで進んだときは、チームコロチキ(作家さんなどを含むチーム)全員が「ここが勝負どきだ!」ってなりましたね。決勝に行けたらやっと芸人としてのスタートラインに立てると思って、今までで一番真剣にネタに取り組みました。
この時期は毎日ネタの動画を撮って試行錯誤していたんです。お客さんは毎回同じネタを観ているので段々ウケなくなるんですが、それでもキングオブコントでやるネタだからと思ってやり続けました。こだわり続けて微調整を重ねた結果が優勝に繋がったのかなと思います。
インタビュアー:ナダルさんはどうお考えですか?
ナダル:運ですね。実力もあるとは思いますが、運がよかったと思います。もちろん努力はしていましたけれど、決勝にいけるという感覚はまったくありませんでした。ただ、準決勝でめっちゃウケたので決勝に進めたという印象です。
正直、努力が必ず報われるとは思いません。面白くても売れていない芸人さんはたくさんいます。なので、僕は運がよかったと思っています。
西野:確かに、1回戦も準決勝も音響トラブルがあったんですが、それでも突破できたので運がいいなと思いました。出順に関しても、この時は絶対トップバッターにならないだろうなと思ってくじをひいて、案の定4番といういい数字が出ました。
お互いの出会いが新たな扉をあける鍵になった
インタビュアー:ナダルさんの個性的なキャラクターを活かしてオンリーワンのスタイルを確立されている秘訣を教えてください。
西野:僕は変な人が好きなんです。ナダルと組む前の相方もめちゃめちゃ変な人で、僕はめっちゃ面白いと思ってたんですが、お客さんに面白さが伝わらなかったんです。
その後コンビを解散して、ナダルと組んだときは「前の相方よりはマシだろう」と思ってたんです。ところが、ふたを開けてみたらなかなか変な人で、ますます面白いなと思いました。
ナダルは本当にマジメに取り組んでくれるんですよ。結成したばかりのころは、ナダルがセリフを間違えたりして僕がよく怒ってたんです。7歳年下に怒られても、文句言わずにやってくれてたのは大きいですね。
インタビュアー:ナダルさんはどうして素直に受け入れられたんですか?
ナダル:僕は自信がなかったんですよ。お笑いの世界は結果がすべてなので、実力のある西野に従おうと思ってました。
西野さん)でもナダルと組んでから、前のコンビではとれなかった爆笑をとれるようになったんです。「新たな扉をあけたな」という感覚があって、これはモノにしなければと思いました。ナダルとなら絶対にいけると思いました。
ナダル:西野のすごいところは、コンビの見せどころをしっかり理解してプロデュースしてくれるところなんです。こういう感じでやったらウケたっていうのを覚えているんですよ。なので、指針は西野に任せています。西野がいなかったら僕らは売れてないと思います。
互いの不足を補い合ってバディシップを組む
インタビュアー:バディシップを組むコツを教えてください。
西野:コンビ仲が悪い先輩もいますけど、僕らは年が離れているからか、あまり仲が良い悪いを深く考えたことがないですね。
世間では僕のほうがしっかりしていると思われがちですが、僕のほうが未熟なところもたくさんあるんです。そこをナダルが指摘してくれることもあって、お互いの不足を補いあっている感じです。
やらないより、まずやってみるの精神でチャレンジする
インタビュアー:最後に、これから目標に向かってチャレンジしようとしている人にメッセージをお願いします。
西野:まずやってみることが大事だと思います。僕らもうまくいかない時期があったし、先輩がたに聞いてもうまくいかなかった経験を積んで今があります。辞めてしまったらそこで終わりだと思うんで、本当に無理だと思うまでは続けてほしいですね。
「俺なんて」「私なんて」でやらないよりは、まずやってみたほうが人生楽しくなるんじゃないかと思います。
ナダル:とにかくやってみてください。正直全員が成功するとは思っていません。やってみて無理だったら違うことにチャレンジしてもいいと思います。後悔しないように生きて欲しいなと思います。