二刀流のプロ野球選手からゴルフトレーナーへ!体づくりを軸にした新たなスポーツトレーニング

竹内 俊輔

竹内 俊輔

2024.08.12
column_top_( Takeuchi Shunsuke)

竹内俊輔(たけうちしゅんすけ)さんは、小学生から野球を始め、高校時代には近畿大会でベスト4。体育大学を卒業後、セルビア共和国のプロ野球チームに入団し、”二刀流”選手として活躍しました。帰国後はスポーツトレーナー・ゴルフコーチとして大阪、兵庫を中心に活動しています。「人と異なる道を歩むことが好き」と語る竹内さんに、これまでの経緯や今後の展望についてお話しいただきました。

プロ野球選手として海外に挑戦

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_竹内俊輔さん

小学校4年生から23歳まで、僕は一貫して野球を続けてきました。将来的にはスポーツトレーナーになることを念頭に置きながら、体育大学へと入学。21歳の時に大学野球の第一線からは退き、トレーナーとして働くためにインターンシップに専念しました。

それでも、卒業するタイミングで「もう一度野球に挑戦したい」という強い思いから、卒業後にセルビアに渡ってプロ野球選手になりました。僕は人と異なる道を歩むことを好むタイプで、海外に野球選手を送るエージェントとの出会いをきっかけに、海外挑戦を選んだのです。

帰国後、ゴルフスクール併設のパーソナルトレーニングジムでスポーツトレーナーとしてのキャリアをスタート。しばらく働いた後に、ゴルフスクールのコーチに声をかけてもらったことで、ゴルフコーチへの転身を決意しました。ゴルフを学べる環境が身近にあることがチャンスだと感じ、まず試してみようという思いで始めることにしました。

スイングを教えるのではなく、「体の使い方」に着目

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ゴルフスクールに通う高校生や大学生に、僕が野球選手だった頃のトレーニング方法や、姿勢で意識していることについて話す機会がありました。ゴルフプレイヤーとして彼らが培ってきた経験と、自身のトレーナーとしての考え方に共通する点を見いだし、トレーニングの方向性が徐々に定まっていきました。

僕はゴルフのスイングを教えるのではなく、体の使い方にアプローチする指導を行っています。たとえば、ゴルフクラブを構えたときの姿勢はスクワットやデッドリフトと似ていて、この姿勢がしっかり取れるようになると、ヘッドの先に力が入り、クラブを大きく振らなくても飛距離が出ます。この変化を体感すると、アマチュアゴルファーにも姿勢や体の使い方の重要性が伝わりやすくなります。

ゴルフは老若男女誰でも楽しめるスポーツです。僕は、皆さんが健康で長期的にゴルフを楽しめるよう、その人に寄り添った指導を大切にしています。

従来のゴルフコーチとは異なるアプローチを取るため、経験豊富なプレイヤーには僕の指導が伝わりにくいこともありますが、僕が指導をすることで何かしらの成功体験を持つために、「プレーに希望の光が見える瞬間をつくる」ことを意識して指導しています。

スポーツの垣根を超えるトレーナーであること

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成功する人は、何事に対しても素直に挑戦する姿勢を持っています。指導においても、わからなくてもまずスイングを試してみることで、次にどうすれば良いかアドバイスができます。言われたことに抵抗して行動しない人よりも、素直に挑戦する人の方が成長が早いと感じます。

現在、僕はゴルフをメインに活動していますが、根底にはスポーツトレーナーとしてのアイデンティティがあります。将来的には、さまざまなスポーツとトレーニングを結びつける施設をつくりたいと考えています。具体的には、今住んでいる町にトレーニングジムを設立し、そこに地元の学校やクラブチームのアスリート、ジュニア選手たちが集まれるような環境を提供したいです。

プロレベルでは異なるスポーツ間の交流が進んでいますが、学生レベルでは野球部やサッカー部など、各部活動が独立していることが多いです。野球部の中にもサッカーに興味がある生徒がいたり、その逆もあるかもしれません。これらのプレイヤーが交流し、互いのトレーニング方法を共有することで、一段と競技力も上がると思いますし、そのような施設をつくることで、地域全体を盛り上げたいと考えています。

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