化学合成成分ゼロ・100%オーガニックのコスメブランドが目指す未来

株式会社シャインラボ

株式会社シャインラボ

2024.12.09
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肌トラブルに悩んだ経験から生まれたスキンケアブランド『ゼロケミカルオーガニック』。このブランドを手がける株式会社シャインラボは、化学合成成分を一切使用しない製品を追求しています。本コラムでは、シャインラボの理念と挑戦、さらにスキンケアを超えた美と健康へのビジョンに迫ります。

肌トラブルから生まれた『ゼロケミカルオーガニック』の挑戦

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『ゼロケミカルオーガニック』というブランドを立ち上げるきっかけは、私自身の肌トラブルでした。もともと肌は丈夫な方だと思っていたので、海外のコスメや価格の手頃なドラッグストアコスメを愛用していました。しかし、40歳を迎えた頃から肌荒れが始まったのです。

顔中に赤い斑点が広がり、皮膚科を受診しても原因は特定できず、処方されたのはステロイド薬でした。薬を塗ると数時間後には驚くほど肌がきれいになるのですが、ステロイドの使用に対する不安から、3日間で使用を中断しました。その結果、また赤い斑点が現れ、根本的な解決には至らないことを痛感しました。

そこで初めて、オーガニックコスメや無添加コスメに興味を持つようになったのですが、「肌に優しい」とされる製品を片っ端から試してみても、どれも肌に合わず、トラブルが改善されることはありませんでした。

肌のブツブツに1年ほど悩み、さまざまなスキンケア製品を試していた時、「手作りスキンケアアイテム」を紹介するブログに出会いました。そのレシピを参考に自分で

作ったアイテムを使ってみたところ、ウソみたいな話ですが、なんと1週間で肌が改善したのです。

この経験を通じて、自分の肌トラブルの原因が化学合成成分が合わなかったことにあると気付きました。以前から「無添加」とうたっているオーガニックコスメを使用しても肌荒れが改善しなかったのですが、成分表示を詳しく確認すると、実際には多くの化学合成成分が含まれていることが分かったのです。

さらに調べていくなかで、オーガニックや無添加といった表示に隠された現実を知りました。オーガニックコスメは、たった1%のオーガニック成分が含まれていれば「オーガニック」と表示できるのです。

無添加コスメについても「何を無添加にするか」は、メーカーが自由に決められる仕組みだと分かったのです。その結果、無添加とされる製品でも、他の合成成分が大量に含まれているケースがほとんどです。

私は、しばらくの間は手作りスキンケアを続けていましたが、時間と手間がかかるうえに、大量の原料を一度に購入しても、防腐剤が含まれていないため長期保存ができません。また、複数の成分を揃える必要があり、費用もかなりかさみます。

やはり市販品で自分に合うものを探そうとしましたが、満足のいく商品を見つけることはできませんでした。そこで、世の中にないなら「私が作ろう!」と考えました。

化粧品というものはまず成分表を見てもカタカナやアルファベット、数字の羅列だらけで何が安全で、何が安全でないのかが分かりません。使うのは消費者なのに消費者が置き去りになるような製品は信頼できません。安心して使うために化学合成成分は使わない、もちろん原料にも化学合成成分である農薬や化学肥料を使っていないオーガニックのものであることも必須です。

そうすると当然、成分表は誰が見てもわかるものになります。このような誠実で嘘のない商品を私と同じように探している人はきっといる、と考え、まずは自分のために、そして同じように困っている人にも届けたいという思いから事業をスタートすることを決意しました。

香りもテクスチャーも妥協しない、真のオーガニックへのこだわり

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『ゼロケミカルオーガニック』の特徴は、合成成分を一切使用しないことです。私自身が合成成分による肌荒れを体験したことから、『ゼロケミカル』というブランド名にその信念を込めています。

製品のテクスチャーについては、市販のなめらかでとろみのあるスキンケア製品とは少し異なります。たとえば、『アボカドバター』という保湿クリームは、植物オイル、ミツロウ、シアバターのみを使用しています。非常に濃厚なテクスチャーが特徴で、塗り始めはどうしてもベタつきを感じることがあります。

一般的な保湿クリームに慣れている方にはビックリされることもあり、なかには「ベタつきが苦手」という声もいただきます。ただ、アボカドオイルは浸透力が非常に高く、最初はベタついても時間が経つと肌になじみ、しっとりとした仕上がりになります。それでも最初の使用感が合わない方がいらっしゃるのは仕方のないことだと理解しています。

スキンケア製品のテクスチャーを良くするためには、乳化剤や合成ポリマーやシリコンなどの合成成分を使用する必要があります。しかし、これらの成分は肌にとって何の効果もなく、むしろ悪影響を与える可能性があります。テクスチャーを向上させるためだけに、合成成分を配合する必要はないと私は考えています。

香りについても、一般的なスキンケア製品では合成香料が多く使用されています。合成香料は香りが長持ちするという利点がある一方で、肌や環境に負担をかける可能性があります。

『ゼロケミカルオーガニック』では、オーガニック植物から抽出した精油をブレンドして香りを作り上げています。たとえば、ジャスミンやキンモクセイの香りを精油として抽出するのは非常に高額で、一般的な価格で提供することはほぼ不可能です。

それでも、人気の香りなので合成香料で入れていることがほとんどですね。合成香料は肌にも環境にも良くないことは広く知られています。それを肌に塗るなんて想像しただけでも恐ろしいです。

スキンケアだけでなく体の内側からも美をサポートしたい

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社名である『シャインラボ』には、「人の輝きを後押ししたい」という思いが込められています。化粧品が果たす役割は、美しさを支えるうえで小さな一部分であり、もっと大切なのは、睡眠、食事、運動といった基本的な生活習慣です。それらの土台が整ったうえで、肌に負担をかけないスキンケアが重要になると考えています。

肌のトラブルがあると人に会いたくなくなり、外出さえもおっくうになります。精神的にどんどん追い込まれ、性格そのものが変わってしまうほどです。外出した時には、周囲の人が自分の肌を見ているという思いこみに囚われ、うつむいて歩くようになってしまうこともあります。

私はたまたま見つけたブログがきっかけで変わることができましたが、自分が悩んできた分、同じように悩んでいる人がいたら助けになりたいと強く思います。

『ゼロケミカルオーガニック』を選んでくださる方の多くは、私と同じように肌トラブルに悩ん でいたり、合成成分を含む化粧品を避けたいという思いを持っている方々です。そのため、私たちの商品をご愛用いただいているお客様からは高い評価と喜びの声をいただいています。

私たちのコンセプトは、「化学合成成分を一切使用しないこと」と「オーガニックな原料だけを使用すること」という2つの約束に基づいています。

現在は、私自身の経験から生まれたスキンケア製品を提供していますが、本来は体の内側からのケアが美しさに直結すると感じています。そのため、将来的には睡眠、食事、運動をサポートする商品やサービスも展開したいです。

最近では、お客様から「化粧水を作ってほしい」というリクエストを多くいただいています。現在、化粧水の研究・開発を進めており、完成後は新たなスキンケアアイテムの開発や、美の基本となる生活習慣を支援する商品の提供に取り組んでいきたいと考えています。

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