分身ロボットによる雇用創出で人類の孤独を解消する

ワクセル編集部

ワクセル編集部

アイキャッチ画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 株式会社オリィ研究所  _どんちゃん

株式会社オリィ研究所のミッションは「人類の孤独の解消」です。そのミッションを体現すべく2021年6月に東京・日本橋にオープンした『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』では、外出困難者である従業員が分身ロボット『OriHime』『OriHime-D』を遠隔操作し、サービスを提供しています。今回は店長の杜多啓佑(とだけいすけ)さんにお話を伺いました。

「寝たきりのその先に」誰もが社会参画できる世の中に

見出し1画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 株式会社オリィ研究所  _病院ベッド

株式会社オリィ研究所のミッションは「人類の孤独の解消」です。そのなかで「寝たきりのその先」を研究テーマとして、さまざまなサービスの提供に取り組んでいます。健常者であっても、年齢を重ねると寝たきりになってしまったり、健康寿命の先には孤独が待っていることが多いように思います。

それらの孤独を解消するために、社会との接点を持てる機会や、自分自身の役割など、社会参画ができる選択肢があってもいいのではないかと考えました。その実験として『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』を常設しました。孤独という問題は誰にでも起こりうるものなので、より多くの人の孤独の解消に貢献できるよう努力していきます。

『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』は外出困難者が遠隔で接客

見出し2画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 株式会社オリィ研究所  _オンライン

『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』では、分身ロボット『OriHime』『OriHime-D』を使うことで、外出困難者が遠隔操作で接客を行っています。外出困難者とは「生まれつき障がいがある方」「事故などで家や病室から出れない方」などを意味します。

現在働いている従業員のなかには、生まれつき手足の麻痺があって車いすを使っていても、接客業が好きなために当店で働いている人もいます。普通のお店では接客業ができない人にも、雇用の機会を提供できています。

ただし、通常の飲食店と違って遠隔操作しているスタッフとは、直接会うことがないので、体調の変化やその日の機嫌など、細かい違いに気づきにくいところは難しい点です。そのため、コミュニケーションのズレが起きないように、言葉の選び方や温度感を合わせていくようなところは、日頃から気をつけているポイントです。

店舗設計や食材を工夫して、誰でも楽しめるお店に

見出し3画像_嶋村吉洋社長が主催するワクセルのコラム_ 株式会社オリィ研究所  _公式NEWS

『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』は、幅広いお客様に楽しんでいただけることをテーマにしています。

そのため、車いすの方もご利用できるようにバリアフリーになっています。入り口やトイレはもちろん、カウンター席も通常よりテーブルを低くして、車いすのままでもご利用できる設計にしています。

また、食事に制限がある方でも食事を楽しんでもらえるように「グルテンフリー」や「低アレルゲン」の料理も提供させていただいております。身体的制限がある方、食事に制限がある方も楽しめる場をスタンダードにしていくというのが我々のこだわりですね。

福祉的な観点だと、遠隔操作で働くことが当たり前の世の中にしていきたいです。そのための土壌づくりを『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』でできたらいいなと思っています。また、エンターテイメントの視点では『OriHime』『OriHime-D』の活用方法がもっといろいろ出てきたら嬉しいですね。

さまざまな分野のニーズが期待される『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』。これからの展開に期待していてください。

【グッドデザイン大賞受賞!】分身ロボットカフェがすごい理由【オリィ研究所×ワクセル】https://www.youtube.com/watch?v=mFZtLBV5EB0