誰もが「パワーパーソン」になれる時代へ!本質を伝えるコーチングとは?

森田 市郎

森田 市郎

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森田市郎(もりたいちろう)さんは、パワースポットのように人に生きる力や勇気を与える存在「パワーパーソン」という生き方を広めるため、自分軸とコーチングスキルを身につける『自分軸の学校』を設立。全国での講演活動、書籍の出版、メディア出演、学校での特別授業など、幅広く活動されています。今回はこれまでの経緯と今後の展望についてお聞きしました。

親友を救いたい!コーチングとの出会いが人生を変えた

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僕がコーチングという分野に出会ったのは23歳のときでした。そのきっかけは、親友の自殺未遂という衝撃的な出来事です。彼は大学時代、天理大学でも指折りのリーダーシップを発揮していた人物で、社会人になってからも順風満帆に見えていました。そんな彼から「もう生きていたくない」という連絡を受けたとき、心の底からショックを受けました。なぜあんなに優しく、仲間思いの彼が心を病んでしまったのか。僕はなんとか助けたい一心で、必死に声をかけ、励まし続けましたが、なかなか彼の心には届きませんでした。

当時の僕は、天理教という宗教の教えを学びながら、実家の教会の後継者として奈良県天理市で修行を積んでいました。高校から大学、そして卒業後まで、約10年にわたって信仰を中心に生きてきた僕にとって、人を救うことは「教えること」だと信じていました。ところが、どんなに言葉を尽くしても親友は変わらない。そのとき、偶然手に取った一冊のコーチングの本が、僕の人生を大きく変えることになります。

そこには「人の中にはすでに答えがある」「相手の中の勇気を信じ、引き出すことが支援である」と書かれていました。僕は初めて“傾聴”と“共感”という言葉の意味を理解しました。親友との関わりの中で実践してみたところ、たった2〜3カ月で彼は社会復帰を果たしたのです。まるで奇跡のようでした。「人の心を支える方法は、宗教の教えだけではない。人の中にある力を信じるアプローチがあるんだ」と確信しました。

そして彼だけではなく、僕自身も救われたと気づきました。天理教の後継者として、親や周囲の期待に応える人生を歩んできた僕は、「自分の生きる意味」を見失っていました。しかし、彼を支えた経験を通して初めて、“本当に大切な人の心と人生を支援したい”という自分の内側から湧き出る想いに出会えたのです。教えることは苦手でも、聞くことならできる。僕はそこで初めて「やりたいこと」と「才能」がつながった感覚を得ました。それが、僕がコーチングの道を志した原点です。

やりたいことと才能が重なった瞬間、人生は動き出す

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それから僕は、自己理解をテーマにした学びを深め、7年前に「自己理解スクール」を立ち上げました。これまで650名以上の方々にトレーニングを提供してきましたが、驚くことに殆どの方が「自分のやりたいこと」を見つけることができたのです。人は誰しも、自分の中に“大切にしたい価値観”と“息をするようにできる才能”を持っています。ただ、それに気づいていないだけ。僕の仕事は、その気づきを丁寧に引き出していくことです。

もちろん、やりたいことが分かったからといって、すぐに形になるわけではありません。そこからは本人の努力が必要です。それでも、人生の方向性が明確になるだけで、目の前の景色が変わっていく。僕はそれを何百人というクライアントを通して見てきました。

僕自身、コーチとして活動を続ける中で、クライアントの成長が自分の確信を育ててくれていると感じています。第1期生から現在の14期生までの道のりの中で、「自己理解こそがすべての出発点だ」という想いは、年々強まってきました。特に今、一緒に働いてくれている仲間が本当に情熱的で、心から信頼できる仲間です。全員が転職してまでジョインしてくれた「熱狂人材」。なぜそんな素敵な人たちに恵まれているのかと考えたとき、理由は2つしかないと思いました。1つは、親から受け継いだ徳やご先祖の恩。もう1つは、この「自己理解」というコンテンツへの熱狂そのものです。

僕たちが大切にしているのは「聞く力」です。人を動かすのは、言葉よりも“本気の非言語”。つまり、「この人は本気だ」と感じさせる熱量や信念です。多くのリーダーは、部下を動かそうとスピーキングを学びますが、僕はむしろ“聞くこと”の方が人を動かす力を持っていると思っています。人は、他人に命令されて動くのではなく、自分の内側の声に動かされるからです。リーダーが部下の中にある「本当にやりたいこと」を聞き出し、組織の方向性と丁寧に重ね合わせていく。そこにこそ、チームが生き生きと動き出す鍵があるのです。

「日本一、本質を伝えるコーチングスクール」を目指して

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僕が信じているのは、「自己理解が人生を自由にする」ということです。やりたいことと才能が交わると、人は自然とリーダーシップを発揮します。しかしそれは、全員が前に立つ人になるという意味ではありません。リーダーシップが優位な人もいれば、フォロワーシップが優位な人もいます。大切なのは、自分の才能がどんな環境で最も発揮されるかを理解すること。僕たちはそれを“勝ちパターン”と呼んでいます。例えば僕の場合、与えられたカリキュラムを淡々とこなすより、自分が理念を掲げ、前に立つことで力を最大化できる。自分の才能が発揮される舞台を知ることが、人生の幸福度を大きく左右するのです。

自己理解は、単なる自己分析ではなく、「どんな環境で輝くか」を見極めるための羅針盤です。そしてそれを見つけるためには、独りでは難しい。クライアントの中に素材はあっても、それを形にするには、トレーニングを受けたコーチの伴走が必要です。僕たちはその役割を担いながら、「日本一本質を伝えるコーチングスクール」として、個人と組織の両面からサポートを行っています。

今後の目標は、さらに広い世代へこの考え方を届けることです。大学や小学校での無料授業として、コーチングや自己理解の大切さを伝える活動をスタートしていきます。また、「優しいリーダーを孤独にさせない」という想いのもと、組織コーチングにも力を入れています。優しさと成果を両立させるチームづくりを支援し、リーダーが持つ本当の想いを数字や形に変えていく。そのような「覚醒=アウェイク」の連鎖を日本中に広げていくことが、僕たちの使命です。

僕が描く未来は、かっこいい大人が増える社会です。自分のやりたいことに情熱を持って生きる大人の姿こそ、子どもたちにとって最高の教育環境になる。僕たちはそんな大人を「パワーパーソン」と呼んでいます。自分らしく、世界に良い影響を与える存在。その輪を広げることが、僕のコーチとしての生き方であり、これからも歩み続けたい道です。

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