アフリカ布に込めた希望!INSHUTIが届ける尊厳ある雇用のかたち

INSHUTI (インシュティ)

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2025.05.31
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アフリカ布でつくる洋服や雑貨を通して、“尊厳ある雇用”の創出を目指すINSHUTI(インシュティ)。代表の望月さんが語るのは、ザンビア・マラウィ・ルワンダでの暮らしで出会った人々との友情と、そこから芽生えた支援のかたち。色とりどりの布の背景には、虐殺や貧困、DVといった現実もありますが、同時に「元気」「誇り」「希望」を届ける力も秘められています。このコラムでは、そんなアフリカ布の魅力と作り手の想いを紐解きながら、INSHUTIが目指す未来をお届けします。

“尊厳ある雇用の創出”を目的にアフリカ布でつくった洋服や雑貨を販売しているINSHUTI

(インシュティ)の代表 望月(もちづき)です。

INSHUTIとは、ルワンダ語で“友だち“。小さくてもビジネス循環を通して一緒にフェアトレードにチャレンジしています。

きっかけは、夫の仕事で帯同したアフリカでの生活で体験してきたこと。日本に帰国しても自分ができる支援の形は何なのか、アフリカでできた友だちや大切な人とどう関わりたいのか。そう考え続けた結果がこの形でした。

その理由はいくつかあるのですが、このコラム連載でそれらを含めた現地での体験をご紹介していきたいと思います。

アフリカ現地で出会った色彩と命の力

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ルワンダの大自然

 今回のトピックは、商品の素材に使用しているアフリカ布の魅力について。ザンビア・マラウィ・ルワンダ、計6年ほどのアフリカでの生活。夫婦二人、長男帯同、長男次男帯同。現地では、とにかく現場を知りたいという思いから国際NGOでのボランティア活動、孤児院へ通う団体での活動を通してHIV/AIDSの啓蒙活動、感染者自立生活支援、地域調査に関わらせていただきました。貧困問題、自立支援、とそれによる差別やDVなど。暗い現実があるということは紛れもない事実。

でも、そればかりではなくアフリカは壮大な自然、死と隣り合わせが故の尊い命への称賛、伝統文化、色彩感覚など素晴らしい魅力もたくさんあります。その魅力の部分、生地の持つ力、そんな明るいイメージをルワンダで作ってくれている人たちの想いを乗せた商品を通じて感じていただきたいのです。

選ぶ楽しさ、つくる喜び

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生地選び

ザンビアではチテンゲ、マラウィではチテンジ、ルワンダではキテンゲ、など呼び方がその国によってさまざまなアフリカ布。デザインや色使いが奇抜で奥深い面白みのある明るい色も多い生地。主に臈纈染(ろうけつぞめ)のデザインをプリント印刷したコットン100パーセントの生地を扱っています。そのデザインや色使いは、印象的なデザインや明るい色彩が多く、生地を選ぶのも楽しい時間です。

在ザンビア時代から街の中心部にある生地屋さんに連れていってもらい沢山ある生地の中から選ぶワクワクを知りました。元気が出るその生地が持つ力はアフリカの暗いイメージを払拭し生活に彩りを与えてくれます。その後、ルワンダでの生活は丸3年だったので、その生地でできたいろんなものをつくっていきました。商品のアドバイスをしていた日本人に紹介されて訪れた工房、Komera Creative(当時は別名の組合団体だった)と出逢い彼女に頼める仕事を少しずつ増やしていきました。と同時にルワンダの首都であるキガリで尋ねられるお土産屋さんをあちこち訪問しました。どんな国や団体の支援が入っているのか、バックグラウンドはなんだったのかを代表にアポイントを取ってインタビューを重ねていきました。

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インタビュー

作り手の人生が紡ぐ“希望の布”

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商品の写真

 その設立背景は、虐殺からの復興として傷を負った人たち、家族を失ってメンタル的に傷を負っている人たち、売春婦を減らすための青少年育成を目的としている人たち。シングルマザーの支援などさまざまでした。

 こういった背景と切り離せない作り手であるテイラーさんたち。知れば知るほどに駆られる無力さによる絶望と逆にその商品が繋げる希望にも期待を持ち、いつか日本でお店つくって発注するからね!って言っていたことが、今現実になっていることがとても嬉しいです。貧困による生活苦も戦争の傷の話もどうしても伝えるのは、大切だけど暗くて辛い。だから、それは後から知って貰えたら良くて。まずは生地の力を手に取って、感じてみてください!きっと、皆さんの心にも届くと思います。