障がいを持つ子のスペシャル英語クラスから学ぶこと

大阪で英語教室を2教室経営している、株式会社フレンズ代表取締役の久山絵里(くやま えり)さんの連載コラム第11弾です。今回は、2026年4月に新規開校した「英語教室フレンズ豊中校」で開講した、障がいを持つ子のクラスについてのお話です。彼の笑顔から、ご家族の言葉から、障がいの有無問わず「できること、あるんじゃないの?諦めている夢はない?」と考えさせられます。英語教室フレンズでは、「人生は一度きり!やりたいことは、やってみよう!」を大切にしています。
たったひとりの「やってみたい」を実現する

2026年春、その日の小学生の娘の授業参観は「外国語活動」。英語を教える仕事をしている私としては、娘の様子と同時に、どんな授業が行われているのかも見れることを楽しみに、小学校に向かいました。
小学3年生の英語は、お歌だったり、簡単な単語だったりと、子ども達が楽しみながら英語に触れられるよう工夫されています。ベテランの先生の授業はテンポよく、大きな声で発話したり、ゲームをしたり、皆元気で、笑顔いっぱい。子どもらしさであふれ、後ろで見ている保護者の私たちも、自然と笑顔になる、楽しい授業。
そこで見た、娘の隣の席の、ダウン症だというE君。
言葉を発することはまだ難しいという彼ですが、笑顔がひときわ目立ち、釘付けになってしまいました。そして一瞬で「私に、できること、ある」と思ったんです。
居てもたってもいられず、すぐさま彼のパパさんに話しかけました。どれだけE君が楽しそうにしていたか、どれだけ彼の可能性があるか、私が感じたままを伝えると、とっても喜んでくださり、早速私が経営する英語教室で、E君のスペシャルクラスをやることに!
障がいは、越えられないハードルではないことも

開講するにあたり、E君のママと丁寧に、どうやったらE君に安全に、楽しく英語に触れてもらえるかを考えていきました。
マンツーマンでは楽しさに欠けるから、グループレッスンにしよう。でも、周りに知らない子がいたら緊張するかもしれないから、まずは同じ学校・同じ学年の、顔見知りの子たちに頼んでみよう。
ネイティブの先生とも相談し、E君の性格、できること・できないことを共有し、初めての英語に戸惑わないようにシンプルかつ楽しいアクティビティを計画。
そして、快くボランティアを引き受けてくれた5人の同級生と一緒に行ったレッスン。
さすがE君のことをよく知るお友達、手をつないで誘導してくれる子、先生の質問に率先して答えお手本を見せてくれる子、カードを回し「こう答えるねんで」と小さな声で教えてくれる子。大きな笑い声で場を盛り上げてくれる子…それぞれが、自分の持ち味を活かし、最高の授業に!
ママが言った一言が、心に残ります。
「習い事が、できるとは思わなかった」
やりたいことは、やってみるに限る

私には、弟がいました。生まれつき脳性麻痺を患い、一度も言葉を発することなく、一度も立って歩くことも、自力で座ることもなく生涯を39歳で閉じた彼を横に育ったので、障がいを持つ方々のことは、他人事とは思えないんです。
私が生まれ育った昭和には、習い事は今ほどなかったからなのか、ネットがない時代、自分に情報や知識がなかったからか、弟には習い事ができないとは、考えたこともありませんでした。
確かに、制限は普通の場合と比べて、いろいろある。受け入れる側にも知識や万が一の時の対応とか、考えなければならないことも沢山ある。ルール上受け入れるのが難しいケースもあるかもしれない。あと、日本では「もし〇〇になったら」とか「〇〇の場合は?」とかを先に考えて、リスクをとらない(=やらない)傾向があると思うから、なおさら難しいかもしれない。
でも「できることを、やるだけ」です。やりたい、と思ったら、やれる方法は見つかると思うんです。責任問題が気になるなら、ちゃんと保護者さんと話して、お互いが納得のいくようにすればいいんです。
やるリスクと、やらないリスクと比べて、どっちがいいか、選ぶ。
私は、やらないリスク(機会損失、仲間との楽しい時間、学び、絆ができない)を考えると、やるリスクを取りたい。人生一度きりですから。