
英語がペラペラな人の共通点
久山 絵里さんは株式会社フレンズの代表を務めています。高校卒業後、印刷工場で勤務していたところから、人生を変えるべく英語力ゼロの26歳のときに、オーストラリア一周一人旅を経験されました。帰国後、大手英会話教室の勤務を経て30歳で「フレンズ英会話」をスタートしました。そんな久山さんが英会話を習得する方法について書かれたコラム連載の第4弾です。
前回までで、英語学習方法についていろいろお話してきましたが、今回は、その結果としてペラペラになった周りの友人たちの共通点を考えてみました。今からペラペラを目指す人の参考になればいいなと思います。
ペラペラってそもそも?定義とは?
私の身内に、現在日本在住のベトナム人と日本人の夫婦がいます。旦那のほうが日本人で、かつて現地に5年ぐらい住んだ経験があり、夫婦の会話は日本語とベトナム語。横でちょっと聞いていると、ベトナム語が全く分からない私にとって、この会話はペラペラに聞こえました。そこでちょっとこの奥様に「彼のベトナム語、どのぐらいのレベル?」と聞いてみたんです。そしたら彼女は「5歳児ぐらいかな、フフ」と笑いながら教えてくれました。
5歳児! アンパンマンを卒業して戦隊ヒーローとかリカちゃん人形で遊ぶ頃…そのレベル⁉(笑)
その言語を知らなければ、相手の会話力をジャッジできるはずがないのに、5年住んだ=ペラペラと勝手に思い込んでしまったわけです。
では、この5歳児レベルの会話は「カタコト」というべきか「ペラペラ」なのか? 私は後者だと思います。
何故かというと、そのレベルでもじゅうぶん会話が成り立っているから。文法や単語の発音が間違っていたり、簡単な単語しか使えていないなどいろいろあるのでしょうが、言語はコミュニケーションのツール。「この商品は故障していて現在使用不可能だ」という固い言い方ができなくても「これ、壊れているから今は使えない」でもいいんじゃないかと思うんです。まぁビジネスの場ではちょっと違うでしょうけどね。
では、私なりに「ペラペラを定義」した上で、知人友人ペラペラな人達の共通点を考えてみます。
ペラペラな人の共通点
①努力を続けている
語学に終わりはないし、帰国子女やネイティブでもない限り「自分の英語はまだまだ」と思っているため、みんな努力を継続しています。
②苦労を知っている
10年以上海外に住んでいたという友人の話。TOEIC600が目標の社会人の方にアドバイスを求められたとき、TOEIC対策本を10冊買って、その方の目の前にドンと置き「これ全部やって下さい」と言ったそうです。
海外に住もうが日本にいようが、語学習得は甘くないとちゃんと理解しています。
③間違いを恐れず話している
最初は恥ずかしかったかもしれない。間違えまくったに違いない。でも、場数をこなしているとトライの母数が増え、小さな失敗はより小さなものになり、そのうち気にしなくなるのではないでしょうか。
④日本語に訳していない
英語で会話ができる日本人で、頭の中で日本語から英語、英語から日本語に訳してから話しているという人には、今まで一人も会ったことがありません。
⑤言い訳をしていない
ペラペラな人に「今は忙しくて…」「落ち着いたら勉強しようと思って…」と言う人はいません。忙しくても、何も言わずに黙々とやっているんです。
⑥習得に時間がかかることを理解している
「3ヵ月でペラペラ」を信じている人はいません。だってみんな、3ヵ月でペラペラにはならないことを体感してますから。
⑦英語を話す機会をちゃんと保っている
アメリカに住んでいた帰国子女の友人が言っていました。「使わないと、忘れる」 彼女でそうなら、日本生まれ育ちの私がもし英語を使うことをやめたら、実力はバンジージャンプ並みの急降下確定!と思います。
⑧「英語を使って何かをする」というゴールがちゃんとあり、実践している
「英語ペラペラ」がゴールではなく、英語を使って仕事をするとか、韓国ドラマが大好きで、韓国に行くのも好き!とか「英語の先の目的」があることで、今よりももっと上手になりたいという思いが出てくるのではと思います。
⑨英語学習を楽しんでいる
人間は結局、楽しいと思うことしか続きません。それは、遊園地に行って「キャハハ♡楽しい♬」というのではなく、心の底から湧き出す「ワクワクするような気持ち」がある、ということ。
⑩挫折しない
ペラペラな人に「英語、やったけどまた挫折したんだよね」という人はいません。英語をやらない期間は、私の出産・育児期間のように皆それぞれあるかもしれませんが、それは挫折ではない(と言いたい笑)。難しいと感じることも、単語が覚えられないと思うこともあるけど、長い目で見て辞めない強さがあります。
⑪他力本願ではない
いい先生に教わるから英語が伸びるのではない。いい先生に出会えたなら、その先生に教わることでモチベーションを自分で上げ、自ら努力することで実力が上がる。
かけたお金に比例するのでもない。高額なセミナー、留学に行っても身につかない人もいるし、逆に海外経験なしの国産でペラペラの友人もいます。
やるのは自分であり、ペラペラな人はみんな「自分次第」ということを分かっています。
⑫本気な人
当たり前ですが、本当にみんな、本気です。
「英語ね、しゃべれたらいいですよね~」と口先だけで言うような人は、ペラペラ軍団にはいません。
⑬自分の意見がある
外国人に「で、君はどう思う?」と聞かれて、普段から自分に意見が全くないことに気づいた、という友人がいました。「何食べたい?➡何でもいい」「何がしたい?➡別に…」「どっちでもいい」「あなたが決めて」はダメ。ペラペラな人には思考力があり、自分の意見を持ち、堂々とそれを伝えることができる、そんな感じがします。
⑭柔軟な心がある
英語で会話する=海外の人と関わる機会が多いはず。海外のさまざまな人の意見や考え方、文化を知っていたりするからこそ頭が柔らかく、フレキシブルに物事を考え行動できる人が多いように思います。
まとめ
私なりの「ペラペラな人の共通点」を挙げましたが、どうでしょう。これができると、ペラペラまっしぐら!かもしれません。他にもあるよ、という人がいらっしゃれば、教えてください!
