青パパイヤを通じて人々の暮らしと健康をつなぐ

宮崎県新富町を拠点に活動する”パパイア王子”さん。青パパイヤの可能性に着目し、農家と協力しながら栽培・商品開発に取り組む。「特別なことをしない健康」をテーマに、食品から日用品、海外展開まで、ローカル発の価値創造に挑戦している。そんなパパイア王子さんに今後の展望やビジョンについてお伺いしました。
土地と人と一緒につくる「青パパイヤ」

私はパパイア王子として、宮崎県新富町という土地で、農家の皆さんと協力しながら青パパイヤづくりに取り組んでいます。青パパイヤは果物として知られる完熟パパイヤとは異なり、野菜として食べられる存在で、栄養価が非常に高いことが特徴です。しかし、始めた当初は「青パパイヤって何ですか?」と聞かれることがほとんどでした。認知度は決して高くなく、良さが伝わりきっていない素材だったからこそ、ここに挑戦する意味があると感じたのを覚えています。
私たちは単に野菜を作って売るのではなく、「どうすれば日常の食卓に自然に溶け込むのか」を常に考えてきました。健康に良いから食べてほしいという一方通行なメッセージではなく、まずは美味しい、使いやすい、続けやすいという感覚を持ってもらうこと。その結果として青パパイヤの実を使ったお茶や酵素シロップ、ドレッシング、カレー、お菓子など一つの野菜から多様な商品展開が生まれています。加工品としてのバリエーションは全国的に見てもまだ珍しく、「こんな使い方があるんですね」と興味を持っていただけるきっかけにもなっています。
「健康食品」よりも先に、「日常食品」として届けたい

青パパイヤはどうしても健康食品の文脈で語られがちですが、私たちはその一歩手前、「毎日の生活に自然に入る食品」という位置づけを大切にしてきました。たとえば、お茶は年齢やライフスタイルを問わず、多くの方が日常的に口にするものです。そこに青パパイヤが入っていれば無理なく摂取できますし、ドレッシングであれば野菜を食べる際に少しプラスするだけで取り入れられます。こうした発想から商品づくりは始まりました。
もちろん商品開発は決して簡単な道のりではありませんでした。お茶一つをとっても10回以上の試作を重ね、味・香り・飲みやすさを何度も調整しました。自分自身が納得できるかどうかだけでなく、実際に手に取ってくださる方、いわゆるペルソナとなる方々の声も聞きながら「これなら続けられる」と思ってもらえるラインを探っていきました。また加工を担っていただく会社の多くは、青パパイヤという素材自体が初めてという状況でした。機械で扱えるのか、既存の製造工程に落とし込めるのかといった、かなり手前の段階から一緒に確認してから丁寧に説明し、少しずつ信頼関係を築いていく必要がありました。マルシェや百貨店催事への地道な出展も含め、「知ってもらう」ことを一つひとつ積み重ねてきた実感があります。
食を起点に国内外へ、そして次の領域へ

現在は食品を中心に展開していますが、青パパイヤの可能性はそれだけに留まりません。酵素を活かした石鹸や化粧品など、日用品・美容分野への応用も進めており、OEM企業の方々と試作や壁打ちを重ねながら少しずつ形にしようとしています。食品開発に時間と労力を取られ、なかなか手が回らなかった領域ではありますが、構想だけで終わらせず現実的なプロダクトとして世に届けたいという思いはずっと持ち続けてきました。
販路についても東京や大阪といった首都圏に限らず、興味を持っていただける場所には積極的に足を運んでいます。オンラインでの業務用・卸取引の相談も増え、少しずつ広がりを感じています。また海外展開にも挑戦しており、オランダや台湾、そしてシンガポールなど、国ごとのルールや文化を学びながら慎重に、しかし確実に進めています。
「食べることで、未来の自分の健康をつくる」
この想いは始めた頃から今も変わっていません。青パパイヤという素材を通して日々の選択が少しだけ前向きになるような商品を届けたい。その積み重ねが誰かの健康や暮らしに小さくても確かな貢献につながると信じています。これからもパパイア王子として、この想いを軸に国内外へ、そして次の可能性へと歩みを進めていきます。