中高生に“自分と出会う時間”を届けたい ─カードゲームから始まる自己理解の新しいかたちー

不二山 七海

不二山 七海

2025.12.29

中高生の自己探求と対話を支援する活動を展開する、不二山七海さんの連載コラムです。将来、何がしたい?」という問いに答えられず、静かな不安を抱える中高生たち。情報があふれる現代だからこそ、自分の本当の願いを見つけることは容易ではありません。カードゲームという「遊び」の先に、彼らが自分自身と出会い、未来に熱狂できるヒントが隠されています。

「自分って、何が好きなんだろう。」ー中高生が抱える静かな不安ー

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「興味ややりたいことと言われても、よくわからない」
「将来のことを話したとき、否定されるのが怖い」
「何となく選んだけれど、しっくりきていない気がする」

これは、私たちが活動を通して中高生から実際に聞いてきた声です。
進路、成績、将来……。日々“答え”を求められる一方で、肝心の「自分はどんな人なのか?」を考える時間は、驚くほど少ないままです。

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好きなことは?将来やりたいことは?何に興味があるの?

聞かれれば聞かれるほど何も出てこない自分に焦り、何か見つけている人を見て不安になっていく。

「私って何が好きなんだろう。」

わからない。考えても考えても見つからない。

書き出してみたけれどしっくりこない。

自分の好きを見つけたくて参加したんです。

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私たちのプログラムに参加したある高校生の言葉です。

「自分を知りたい」という切実な願い

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私たちのイベントやプログラムに参加する中高生の多くが、
「自分を知りたい」
「自分と向き合いたい」
「誰かと話したい」
といった思いできています。

特に、通信制の高校に通っている高校生、もともと不登校だった高校生は、
「相談できる人がいない」
「自分で考えてわからなくなった」
「他の高校生や大人と話したい」
と話していました。

また、保護者の方からは、
「なかなか一歩踏み出せる場所がない」
「いろいろ頑張ってみたい、やってみたいっていう気持ちはあるけれど、心も身体もついてきてなくて」
といった声を聞きました。

さまざまな情報があふれる中で、自分を知る方法が転がっているように見えて、わからないことだらけ。
どうしたらいいかわからないのに、進路選択などを通して、どうしたいかを求められる。

提案されたり、家族や先生と話したりしても、自分の中でしっくりこない。でもそれがなぜかわからない。

自分を知りたい、心の中にあるものを誰かに話したい、聞いてほしい……
そこに応えていきたい。一緒にもがきながら考えていきたい。

私たちが一対一で向き合い続ける源泉です。

対話がひらく、中高生の未来

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自分の中で考えて考えて考えた結果、絡まってしまったものをひとつひとつほどいていく。
それは誰かと話すこと、不恰好でもきれいじゃなくても言葉にしていくことではじめて、
「あっ!」と気づいて、見えてくるもの。

じっくりと向き合い、対話を重ねていく中で、プログラムに参加した高校生は、自分に気づきがあり、進路につなげていきました。

そういう捉え方もあるんだ、そんな風に考えてもいいんだという気づきは、自分の中にあるものの色や形が変わり、わくわくを連れてきます。その変化を私たちも感じました。

とはいえ、じっくりと時間をかけることも、
自分の内側にあるものを言葉にしていくことも、それを話すこともハードルが高く、そもそも難しい。
言葉が出てこないことも、浮かんでこないこともある。

もっと気軽に、楽しくできたら。
遊びながら見えてきたら。

そうして生まれたのがこのカードゲームです。

実際にテストプレイをする中で、

「初めましてでも盛り上がった」
「自分の大切に気づける」
「その人がどんな人が見えてきておもしろい」
「自分ってこんなこと考えてたんだって気づけた」

といった声があがっています。

カードを使うことで、自然と言葉になったり、聞きたいことが浮かんできたりして、お互いのことを知っていくことができる。
選んだ価値観カードに優先順位をつけて、対話していくと、自分が大切にしていることやそれがなぜなのかが見えてくる。
同じ価値観でも、人によって捉え方が違うことを知って、自分がどう捉えているかにも気づける。

まずは気軽に、カードゲームを通して自分と出会う一歩目を。
そこから自分を知ること、探ること、耕すことが楽しくなっていってほしい。

一人ひとりが“自分と出会う”ための伴走

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私たちが目指しているのは、
「自分の可能性を信じて、将来に熱狂できる中高生」を増やすこと

まずは、一人ひとりが“自分自身とつながる時間”を持つこと。
誰かと安心して話し、自分を探り、未来を描いていくこと。

それを繰り返していくことによって、少しずつ少しずつ見えてくるものがある。

そのために、クラウドファンディングの挑戦と次の3つに取り組んでいきます。

  1. 自己理解カードゲーム&教材の制作・普及
  2. 学校現場への無償提供(まずは全国100校へ)
  3. ファシリテーター養成と全国展開

このカードゲームを通して、自分に出会える体験をしてほしい。

そして、その気づきや自分を探る伴走をする人を増やしていきたい。

どこにいても対話できる、相談できる人がいる環境をつくるために。

ぜひ皆さまと実現していきたいです!

共同企画、体験会などのリターンもありますので、一度サイトを見ていただけますと幸いです。

カードゲームを使ったワークのメンター・ファシリテーターに興味がある方、ぜひお声がけください!

【クラウドファンディングサイト】

中高生が自分と出会う時間を
楽しく自分を知るカードゲームを全国へ
https://camp-fire.jp/projects/836813/preview?token=3i097m9q&utm_campaign=cp_po_share_c_msg_projects_show

【団体情報】

公式HP   :https://canvas0517.wixsite.com/mysite

公式note :https://note.com/canvas_heart0517

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