
ママクリエイターの指南書vol.2〜仕事と育児の両立:時間管理のコツ〜
前回は「未経験から始める動画編集の学び方」というテーマで、私がどのようにスキルを身につけてきたかをご紹介しました。未経験でも思い切って飛び込めば、新しい世界が広がるということを実感していただけたかと思います。
今回のテーマは、私が日々試行錯誤しながら編み出した「仕事と育児の両立を叶えるための時間管理のコツ」についてです。子育てに奮闘するママたち、そして同じようにクリエイターとして働く人たちにも役立つヒントが詰まっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
優先順位をはっきりさせる
まず大切なのは、「優先順位を明確にする」ことです。
育児と仕事の両立には、どうしても時間が限られてしまいますよね。そんなときは、やるべきタスクを棚卸しして「今やるべきこと」と「少し先でも大丈夫なこと」を振り分けるのがポイントです。私の場合は、紙の手帳を活用して1カ月、1週間、1日の単位でタスクを管理しています。
1カ月・1週間・1日でタスクを分解
- 1カ月の予定表
まずは1カ月のスケジュールを大まかに書き込み、今月絶対にやらないといけないことを欄外にリストアップ。「この案件は今月中」「このイベントは◯日までに準備」など大枠を把握します。 - 1週間のページ
次に、1週間の見開きページに、その週に着手すべきタスクを大まかに箇条書きします。1週間のスケジュールが見えると、家族の予定や子どもの行事に合わせて、どの日にどのタスクを割り振るかが考えやすくなります。 - 1日のタスク管理
1週間のタスクを「企画案作り」「動画チェック」といった形で、細かく各日に落とし込みます。そのうえで、今日やるべきタスクに優先順位をつけ、終わったものからどんどん消していく。一度に全部やろうとすると気持ちばかり焦ってしまうので、「今やるべきこと」と「後回しにしても良いこと」を明確に管理できるのがこの方法の魅力です。
もちろん、イレギュラーな出来事があれば計画通りにいかないこともしばしば(笑)。でも、優先順位がはっきりしているからこそ、軌道修正がしやすいのが助かるところです。
シングルタスクで集中! 画面やツールを絞る
「優先順位をはっきりさせる」ことに加えてもう一つ大切なのが、シングルタスクで集中すること。
パソコンには誘惑がいっぱい。SNSやメール、ほかの作業ウィンドウが開いていると、つい目移りしてしまいますよね。そこで私は、「この時間は企画書作り」と決めたら、関連タブ以外は極力閉じるようにしています。
自分がやるべき作業にだけ集中して取り組む時間を意識的につくることで、短い時間でも作業を効率的に進められるようになりました。
夜活で集中する日、しっかり寝る日のメリハリ
私自身、夜に作業する「夜活」派です。子どもが寝た後の静かな時間は作業がはかどりやすいもの。気づけば日付をまたいでしまうことも少なくありません。そんな日々が続くと体力的にも厳しくなるので、1週間を区切って「しっかり寝る日」を2日ほど設定しています。
- 夜活のメリット
夜は子どもが寝ているので、まとまった時間を確保しやすいです。クリエイティブな仕事も集中して進められるので、「今日はとことん頑張るぞ」という日は、深夜まで作業しがち。でも、自分の好きなことに没頭できる時間はやっぱり楽しいですよね。 - 睡眠確保デーの重要性
一方で、体が資本だというのも痛感しています。そこで、週に2日は子どもと一緒に寝室へ行き、そのまま朝まで約8時間しっかり寝る「睡眠確保デー」を設けています。メリハリをつけることで、疲れを引きずらずにいられるし、翌日以降のクオリティやモチベーションが維持できるんです。
また、疲れがたまりすぎると「今日は夜はダメだ…」というときもあるので、思い切って早めに就寝し、翌朝4時や5時に起きて作業することもあります。自分のタスク状況と体調を俯瞰しながら、無理しすぎず、でもやるべき日はしっかり頑張るのが私流です。
PC作業とスマホ作業の切り分け&隙間時間の活用
日中、子どもといるとどうしても腰を据えた作業は難しいです。だからこそ、
- パソコンでしかできない作業
- スマホでもできる作業
をあらかじめ分けておくようにしています。動画編集やデザインなどPCが必須の作業は、夜活や朝活でまとめて行います。スマホで完結するメール返信やSNS投稿などは、隙間時間でもサッと進めるようにしてタスクを滞らせないように意識しています。
音声メディアの活用
また、子どもの寝かしつけ中に耳で学習するのも私のお気に入りの方法。YouTubeのマーケティング講座や運用に関する情報収集などを「音声で流し聞き」しています。目を使わなくて済むので、意外とたくさんインプットできるんです。
時短や手抜きを味方につける
頑張りたいことがあるときに限って、家事など他のタスクが重なるもの。でも、お弁当やデリバリーなどに頼ることも立派な時短術だと私は思っています。
家事に時間を取られすぎると、学びや仕事に集中できない。その結果モチベーションが下がってしまうこともあるので、「ここは手を抜こう」と決める部分は自分の中でしっかり線引きするようにしています。
ママのモチベーションが家庭のモチベーションだということを意識して、自分で自分の機嫌を取るように意識しています。
家族との時間はスマホを見ない
時間管理と言うと、どうしても「仕事をどう効率化するか」ばかりに目が行きがちです。でも、子どもと遊ぶときは思い切り遊ぶ! これも私が意識している大事なポイントです。
子どもと遊んでいる最中にスマホを見てしまうと、どうしても注意力が分散してしまうし、子どもの「ママと遊びたい!」という気持ちにちゃんと応えられません。
だからこそ、「今は子どもと遊ぶ時間」と割り切って、スマホから離れて一緒におままごとをしたり、公園に行ったりしています。
子どもに仕事の話をする & 仕事相手との場に子連れ参加も
私は、自分がどんな仕事をしているのかを子どもに話すようにしています。「ママはこんな人たちと一緒にお仕事をしているんだよ」「今日はこんな動画を作っていたよ」というと、子どもも「ママ頑張ってね!」と応援してくれます。
また、ときには仕事相手との打ち合わせやリフレッシュタイムに子どもを連れて行くこともあります。子どもがママの働く様子を実際に目にすることで、「ママってこういうことをしているんだ」と理解してくれますし、家族全体として私の仕事を応援してくれるようになります。
実際、主人も「ママが働きやすいように協力するね」と言ってくれますし、娘も「ママ、今日はお仕事がんばってね!」と声をかけてくれるようになりました。
とはいえ、時には「ママ、今日はお仕事しないで!」と娘が寂しそうに言うことも。そういう日は仕事のことは一旦忘れ、映画に行ったり思いきり遊んだりして、子どもとの時間を楽しむようにしています。
まとめ
私が実践している時間管理のコツは、ざっくりまとめると以下のようになります。
- 優先順位を明確にする
- 1カ月・1週間・1日単位で手帳にタスクを落とし込み、「今やるべきこと」と「先で大丈夫なこと」を仕分け
- シングルタスクに集中するため、使う画面やツールを絞る
- 夜活や朝活など、自分のリズムに合わせて作業時間を確保
- 週に2日は「しっかり寝る日」を設けるなど、体力を維持するルールづくり
- PC作業とスマホ作業を切り分け、隙間時間をフル活用
- 音声メディアでの学習や、空き時間にメール返信でタスクを止めない
- 家族と過ごすときはスマホを見ない!
- 子どもと遊ぶときはとことん一緒に遊ぶ
- 時短・手抜きも一つの戦略
- お弁当やデリバリーなどを活用して、集中したい日にリソースを回す
- 子どもに仕事の内容を話す & 家族の応援を得る
- ときには子連れでリフレッシュの場へ行き、ママの仕事を子どもにも見せる
どれも「ママとしての時間も大切にしながら、クリエイターとしての仕事にやりがいを感じたい」という思いから生まれた工夫ばかりです。完璧じゃなくても、自分なりのペースで前進していけばきっと道は開けるはず。
育児と仕事を両立させるためには、時間管理だけでなく、家族や周囲の協力、そして「完璧を目指さない」マインドが大きな鍵になります。私自身、試行錯誤を繰り返しながら、子どもたちが笑って過ごせる毎日と、私自身がやりがいを感じられる仕事との両立を目指しています。
ママであっても、クリエイターとしてのキャリアをあきらめる必要はありません。大切なのは、諦める前に「どうすれば可能になるか」を考えることだと、私は強く感じています。周りの力を借りながら、自分なりの時間管理や働き方を模索していけば、新しい扉が開けるはずです。
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