「私なんて…」が口癖の人へ。アドラーが説く「劣等感」を「向上心」に変える思考転換法

アドラー心理学を用いた、子育て・起業・自己実現サポートを行う、あいさんの連載コラムです。「私なんて、どうせダメだし…」「私なんて、能力ないから…」「私なんて、誰にも必要とされていない…」こんな言葉が、無意識に口から出てしまう…。実は、心理学の調査では、日本人の約7割が「強い劣等感」を抱えていることが明らかになっています。しかし、アドラー心理学は驚くべきことを説きます。「劣等感は、悪いものではない。むしろ、人間の成長の原動力だ」と。問題は、劣等感そのものではなく、劣等感の「使い方」なのです。劣等感を「自分を責める道具」にするか、「成長するエネルギー」にするか。この違いが、あなたの人生を決める。では、どうすれば劣等感を向上心に変えられるのか?自身も「私なんて…」が口癖だった筆者が、実体験をもとに解説します。
私が「私なんて…」ばかり言っていた日々

恥ずかしい話ですが、私はかつて「私なんて…」が口癖でした。
「私なんて、学歴ないし」「私なんて、才能ないし」「私なんて、子育てもまともにできないし」「私なんて、誰の役にも立っていない」朝起きてから、夜寝るまで、この言葉が頭の中をぐるぐる回っていました。
そして、何か新しいことを始めようとするとき、必ず「私なんて…」が出てくるんです。
「アドラー心理学を学びたい」→「でも、私なんて、心理学の専門家じゃないし、無理」 「誰かの役に立ちたい」→「でも、私なんて、何の取り柄もないし、誰も必要としていない」 「起業してみたい」→「でも、私なんて、ビジネスの経験ないし、絶対失敗する」
こうして、スタート地点にすら立てないまま、時間だけが過ぎていきました。
ある日、アドラー心理学を学んでいる中で、「劣等感は、人間にとって自然なもの。むしろ、劣等感がない人は、成長しない」ということを知りました。
私は驚きました。「えっ?劣等感って、悪いものじゃないの?」
そこで、劣等感には2種類あると学びました。『健全な劣等感』と『不健全な劣等感』。前者は成長の原動力、後者は行動を止める言い訳。
その瞬間、ハッとしました。私の「私なんて…」は、「行動しない言い訳」だったのです。劣等感を、成長のエネルギーにするのではなく、「挑戦から逃げる盾」にしていたのです。
この気づきが、私の人生を変える第一歩になりました。
私が学んだ「劣等感」の正体。それは成長への地図だった

アドラー心理学を学ぶ中で、私は「劣等感」について、全く新しい視点を得ました。
アドラーは言いました。「すべての人間は、劣等感を持っている。なぜなら、人間は生まれた瞬間から『無力』だからだ」と。
赤ちゃんは、何もできません。歩けない、話せない、一人では生きられない。この「無力さ」が、人間の最初の劣等感です。そして、この劣等感が「成長したい」という欲求を生み出すのです。
「歩けるようになりたい」「話せるようになりたい」「強くなりたい」この欲求が、人を成長させる。つまり、劣等感こそが、人間の成長の原動力なのです。
私は、この話を聞いて、目から鱗が落ちました。
「そうか…劣等感は、『私はダメだ』というサインじゃなくて、『私は、ここを成長させたいんだ』というサインだったんだ」と。
例えば、「私は文章が下手だ」という劣等感。これは、「私はダメ人間だ」という意味ではなく、「私は、文章が上手くなりたいんだ」という意味なのです。
劣等感は、成長への「地図」だったのです。
アドラーは、これを「劣等感の補償運動」と呼びました。人は劣等感を感じたとき、それを「補償(埋め合わせ)」しようと努力する。この努力こそが、成長なのです。
しかし、問題はここからです。劣等感を「成長のエネルギー」として使わず、「行動しない言い訳」として使ってしまう人がいる。これを、アドラーは「劣等コンプレックス」と呼びました。
私は、まさにこれでした。「私は文章が下手だから、書けない」「私は能力がないから、挑戦しない」こうして、劣等感を「行動しない盾」にしていたのです。
私が実践した「劣等感を向上心に変える」3つの思考転換法

では、どうすれば「劣等感」を「向上心」に変えられるのか。私が実践し、人生が変わった3つの思考転換法をご紹介します。
思考転換①「私なんて…」を「私は、まだ…」に言い換える
最初に取り組んだのは、言葉を変えることでした。
「私なんて、文章が下手」→「私は、まだ文章が上手くない。でも、練習すれば上達する」 「私なんて、能力がない」→「私は、まだこの能力を身につけていない。でも、学べば身につけられる」
この「まだ」という言葉が、すべてを変えました。
「私なんて…」は、「永遠にダメ」という絶望です。しかし、「まだ…」は、「今後は変われる」という希望です。
心理学者のキャロル・ドゥエックは、これを「成長マインドセット」と呼びました。「能力は固定されたものではなく、努力で伸ばせる」と信じること。この信念が、人を成長させるのです。
私は、毎朝鏡の前で、こう言うことにしました。「私は、まだできない。でも、今日から少しずつやってみる」と。
最初は、嘘っぽく感じました。でも、30日続けると、不思議なことが起こりました。「まだできないけど、やってみよう」という気持ちが、本当に湧いてきたのです。
思考転換②「誰かと比較する」のではなく「昨日の自分と比較する」
次に取り組んだのは、比較の対象を変えることでした。
私は、いつも「誰か」と比較していました。SNSを見ては、「あの人は成功している。私なんて…」と落ち込む。ママ友を見ては、「あの人は素敵なママ。私なんて…」と自己嫌悪。
しかし、アドラー心理学を学んで気づきました。「他人との比較は、不幸の始まりだ」と。
アドラーは言いました。「人は、他人と競争する必要はない。競争すべきは、昨日の自分とだ」と。
私は、この言葉を胸に、比較の対象を変えました。
「昨日の私は、記事を書けなかった。でも、今日の私は、100文字書けた。これは成長だ」 「先週の私は、子どもにイライラしてばかりだった。でも、今週の私は、1回だけ深呼吸できた。これは成長だ」
こうして、「昨日の自分」を基準にすると、毎日が「小さな成長」の連続になったのです。
そして、1カ月後、カレンダーを見返すと、驚くべきことに気づきました。「私、こんなに成長してたんだ…」と。
アドラーは「劣等感は、理想の自分と現在の自分のギャップから生まれる」と説きました。つまり、比較すべきは「他人」ではなく、「理想の自分」。そして、その理想に向かって、昨日の自分を超え続けることが、成長なのです。
思考転換③「できないこと」ではなく「できたこと」に焦点を当てる
最後に取り組んだのは、焦点を変えることでした。
私は、いつも「できないこと」ばかり数えていました。夜、寝る前に、「今日も何もできなかった…私なんて…」と自己嫌悪。この習慣が、劣等感を強化していたのです。
しかし、アドラー心理学の「勇気づけ」を学んで、180度変えました。
毎晩、寝る前に、「今日、私ができたこと」を3つ書き出す。どんなに小さなことでもOK。
・「今日、子どもと5分遊べた」
・「今日、100文字書けた」 ・「今日、朝ごはんを作れた」
最初は、「こんなの、できたうちに入らない…」と思いました。でも、1週間続けると、気づいたのです。「私、毎日こんなにできてるんだ…」と。
アドラーは言いました。「勇気づけとは、できないことを責めるのではなく、できたことを認めることだ」と。
そして、最も大切な勇気づけは、「自分自身への勇気づけ」です。自分で自分を認める。この積み重ねが、劣等感を向上心に変えるのです。
私は、この「できたこと日記」を1年間続けました。すると、驚くべき変化が起こったのです。「私なんて…」が口から出なくなったのです。代わりに、「私、結構やってるじゃん」と思えるようになりました。
アドラーは言いました。「人間は、劣等感を補償しようと努力することで、自己実現に向かう」と。
私は、この言葉を体験として理解しました。劣等感は、敵ではなかった。味方だった。成長への地図だった。そして、その地図に従って一歩ずつ進むことが、人生を変えるのです。
「私は、まだできない。でも、今日から少しずつやってみる」
私が変われたのだから、あなたも変われます。なぜなら、人間には「成長する力」が備わっているからです。そして、その力を引き出すのが、劣等感なのです。
「私なんて…」を「私は、まだ…」に変えたとき、あなたの人生が動き出す。それが、アドラーが教えてくれた、劣等感を向上心に変える思考転換法なのです。
【著者プロフィール】 あい / アドラー心理学講師・著者 2児の母。アドラー心理学の実践で、たった3カ月で家族崩壊から家族円満へ変化。2024年起業。「思考のクセ診断」を開発し、100名以上の子育て・自己実現をサポート。関西・大阪万博登壇。国際アドラー心理学会(IAIP ASIA2026)日本代表。10カ月連続ベストセラー著書『アドラー流子育てやってみた』。Instagram: @ai_sensei_0310
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