今年いちばん頑張った「自分」を、見失っていませんか?

黒田みかさんは、大手外資系化粧品会社の教育部の管理職を5年間経験し、育児とのバランスを意識しフリーランスに転身されました。2010年クローゼット収納スタイリストとして開業し、大手企業や百貨店での講座担当および個人向けアドバイスを500件以上対応された経験があります。今回はそんな黒田さんの連載コラム第1弾。人生の願望の磨き方について綴っていただきました。
年末が近づくと、私たちはつい“できなかったこと”に目を向けがちです。
そしてSNS を開けば、キラキラと成功している人の姿が目に飛び込み、
「私ももっと頑張らなきゃ」
「私だけ取り残されている気がする」
そんなざわざわした気持ちに包まれることがあります。
でも、そのざわざわには、ひとつの意味があります。
それは──
“本当の願いに気づき始めたサイン” なのです。
SNSの「ざわざわ」が教えてくれたこと
先日、ビジネスビジョン鑑定に来られた50代の女性。
会社員として働きながら、副業でハンドメイド作家をされています。
今年の売上は思ったように伸びず、材料費や出展費の方がかさんでしまい、
「もう副業はやめたほうがいいのかな」
「会社で昇給を目指したほうが現実的かもしれない」
そんな迷いの中で、SNSに映る同年代の華やかな活躍を見て心がざわつく──
まさにその真っ只中にいました。
話していくうちに彼女は、こう気づきました。
「あ……私、他の人の“物差し”で自分の一年を評価していたんですね」
そう、ざわつきの原因は“劣等感”ではなく、
本来の願いから少しズレてしまっていた ことだったのです。
私自身も、半年前まで同じ場所にいました

実は、これは他人事ではありません。
半年ほど前、スピリチュアルマスターであり師匠の桜井美帆氏から
「黒田さんは、もう“成功している人”として過ごしてみて」
と言われたことがありました。
当時の私は、常にSNSの成功者や同業の実績を追いかけ、
「もっと頑張らなきゃ」
「まだまだ足りない」
と、いつも自分を否定する物差しで生きていました。
でも今振り返ると──
その頃の私はすでに、半年前の私よりはるかに成長していたのです。
ただ、自分だけがその事実を認めようとしなかった。
その生き方が積み重なった結果、
身体は静かに悲鳴を上げていました。
そして私は子宮癌になりました。
もちろん、病気には医学的な複数の要因があります。
けれど「自分を否定し続ける生き方」は、
心にも身体にも深いダメージを与える──
その現実を、私は身をもって体験しました。
病室で気づいた「人生最大の発見」
治療のためのベッドの上で、私は初めて自分に問いかけました。
「私はこの一年、どれほど頑張って生きてきたんだろう?」
「本当はどんな言葉を自分にかけてもらいたかったんだろう?」
その瞬間、胸の奥で何かがすっと解けていきました。
人は、他人との比較で生きている限り、
どれだけ努力しても“不足感”は消えません。
しかし──
自分の“本来の願い”に沿って自分を評価し始めた瞬間から、人生は静かに立ち上がり始めるのです。
「自分の願望」を“人生の願望”として見直すという作業

SNSを見てざわざわするのは、
他人より劣っているから起こるのではありません。
それは──
自分の願望が、“本来の願い”ではなく“比較から生まれた願い”にすり替わっている というサイン。
では、どうすれば本質に戻れるのか?
ここからは、鑑定でも使っている「人生の願望を見直す4つのステップ」です。
① 今年、自分は何を“大切に”生きてきた?
成果だけでなく、その背景にある価値観を書き出します。
• 誰かを喜ばせたい
• 自分の世界観を形にしたい
• 安心して創作したい
• 自分の居場所を増やしたい
• 仕事と家庭のバランスを整えたい
数字には表れない、けれど最も大事な“願いの根”がここにあります。
② 叶うスピードではなく「叶った未来の姿」を見る
多くの人は「結果がついてこなかった一年」と落ち込みます。
でも願望の本質を見直すと──
実はすでに進んでいたこと に気づくのです。
• 続ける習慣が育った
• 小さな勇気を何度も出した
• 忙しい環境でも挑戦し続けた
• 少しずつファンが増えている
• 自分のペースを掴み始めた
これらはすべて未来への布石です。
③ 願望が「他人の評価」を基準にしていないか?
願望の見直しをすると、こんな本音がよく出てきます。
「売上を伸ばしたかったのではなく、
“劣っている証拠”を消したかっただけかもしれない」
• 比較される不安
• 誰かに認められたい気持ち
• 置いていかれる恐怖
• 自信のなさを埋めたい衝動
これらは“願望”ではありません。
“恐れが作る偽物の目標”です。
④ 「人生の願い」から逆算すると、今の行動の価値が見える
たとえば、
「人に寄り添う作品をつくれる人生を生きたい」
という願いが見えた途端、
売上の波やフォロワー数に振り回されなくなります。
今の一歩一歩が“願いの核心”に繋がっていると理解できるからです。
最後に──あなたの一年には、誰よりも深い価値があります
今年のあなたを評価できるのは、
SNSの誰でもありません。
家族でも、職場の人でもありません。
あなた自身の“本来の願い”だけが、本当の評価基準です。
胸に手を当てて、自分にそっと聞いてみてください。
「私はどんな人生を望んでいる?」
「そのために今年、どんな一歩を進めた?」
「その努力を、どんな言葉で抱きしめてあげたい?」
まるで、大切な人へ贈るメッセージカードのように。
どうか今年のあなたにも、そのやさしさを向けてあげてください。
人生の願望を見直すための「ビジネスビジョン鑑定」

人生の願いが明確になったとき、人は驚くほど軽くなり、
選択も迷いも自然と整理されていきます。
来年こそ、自分の軸で人生を進めたい方へ。
“本当の願い”を言語化するために、ビジネスビジョン鑑定をご活用ください。
年末という節目だからこそ、
あなたがあなた自身を受け取り直す時間が、きっと必要です。
あなたの一年には、誰よりも深い価値があります。
どうか、その事実を忘れないでください。