IT補助金のコンサルティング企業が落語イベントを開催⁈夢を掴む場所を提供し続ける

株式会社夢掴(むつか)は、IT補助金の申請サポートや落語イベントの企画・運営を行っている企業です。二つの事業の意外な共通点や事業に至った経緯を、代表取締役を務める澤田達也(さわだたつや)さんに伺いました。
補助金のコンサル事業会社が落語交流会の開催に至るまで

株式会社夢掴は補助金のコンサルティングをしています。企業が補助金を活用して資金調達できたり安く購入できたりするように、サポートしています。他にはイベント業として、落語家の月亭柳正(つきていりゅうせい)くんと落語に特化したイベントをしています。
柳正くんとは飲み屋で知り合いました。落語への想いややりたいことが明確で、4000人規模のホールを埋める、30代までに達成すれば記録を塗り替えられると話してくれたのです。落語界をけん引する落語家になると聞いたときに惚れ込みました。26歳でそれを考えていることがすごいなと。興味本位で落語のイベントをやりましょうと話したら、柳正くんは僕に壁を感じていたらしくて。あまり覚えていないのですが、いきなり「足を怪我した」と松葉杖の写真を送ったりしていたので変な人だと思われていたようです(笑)。柳正くんと知り合って初めて落語をきちんと聞いて、落語の面白さに衝撃を受け、落語自体をいろいろな方に知ってもらいたいという想いを伝えたら柳正くんの僕に対する壁が外れたみたいで。そこから毎月イベントをやらせてもらっていますね。
イベントは柳正くんの落語を聞いてその後に交流会という流れです。柳正くんの落語を聞いてもらうのと、人柄を知ってもらうための交流会です。また、会社の名前の通り夢を掴んで欲しいので、せっかくなら来た人がそこで夢を掴んでくれたら、という想いで交流会をしています。
まるで1本の映画のよう!聞く人によって印象が変わる落語の面白さ

落語に触れるようになって1年頃ですが、今はすっかり虜になっています。最初は落語に対してお笑いと似たようなもの、話が難しい、敷居が高いといったイメージを持っていました。ですが実際にはとても入りやすい場所で、漫才というより1本のストーリーでいろいろなことが体感できるのです。また同じ話でも、噺家(はなしか)さんによってまったく違う。一人の人が喋って相手にイメージさせるのが落語なので、イメージするものが人によって変わるというのが面白いですね。聞く側のイメージも全然違うので、友達と一緒に聞きにいっても感じるものが違う、そこが落語の面白さだと思います。たった一人でやっているのに何人もいるのをイメージさせるのにも感動しましたね。初めて落語を聞いたときは噺家さんが違う人に見えて、自分のイメージした人に見えたのがすごいなと思いました。
柳正くんの落語の一番のポイントは華やかさですね。若くて見た目もカッコいいですし。特に女性の演じ方がとても上手で、お客さんから惚れられてしまったこともあったようです。それくらい、女形の役の作り方が上手なのが魅力ですね。それから、柳正くんの落語はわかりやすいです。東京の落語はきちっと筋に則った話、硬い話のイメージが強かったのですが、特色かはわかりませんが柳正くんの落語は結構ふざけた部分も多いです。落語の話の中に少しふざけた解説を入れたり、師匠とこういうやりとりがありましたという小話が入っていて。聞くとそういう情景も見えてくるし、言葉も現代風に直してくれていてわかりやすいのが特徴的です。
普段の柳正くんを知っているので、ギャップもとてもかっこいいと思います。落語家さんは本編の話に入る前に一枚着物を脱ぐのですが、そのタイミングで少し表情が変わるのです。話が変わるタイミングがとても好きですね。
みんなが輝ける舞台をつくりたい

株式会社夢掴は夢を掴む場所を提供し続けることを目的としているので、補助金関係の仕事や柳正くんのイベントもコンサルとマネジメント業を両方やっていきたいです。助けを必要としている方のお手伝いをしていく上で、今の仕事をしていれば自分の経験は勿論、他の方の経験もお借りできるので力になれたらと思っています。例えば今後芸能界に出たい、アイドルになりたいという人がいたときに、集客力、イベントを企画して運営する力というのは大変ですが、認知を高めるために大事なことです。そのためにやっているというのはありますね。みんなが輝ける舞台というのをつくっていきたいと思っています。
あとは、これから落語に触れやすくなるチャンスが増えたときに触れてもらいたいので、いろいろな場所で落語をやりたいですね。